ローワンと白い魔物 (リンの谷のローワン 5)

  • あすなろ書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751521151

感想・レビュー・書評

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  • リンの谷をおそった異常気象。谷は雪にうずもれ、食料は底をついた。そして不気味な霧とともに、白い魔物がやってくる。村人たちは生きのびるために、リンの村をあとにした。残されたのは五人だけ。バクシャーと運命をともにすることを決意したローワンと、女長老ラン、ノリスとシャーランの兄妹、それに家具屋のフロンデンだった。

  • おもしろかった!
    今までの疑問が一気に解決されていって、どんどん惹きこまれる。

  • これまで読んだローワンシリーズの中で、一番夢中になって読めました。リンの谷最大の危機を乗り越えようと魔の山へ足を踏み入れるローワンと仲間達の冒険とその結末、そして明らかになるリンの谷の歴史や山に隠されていた自然の神秘…想像力を駆り立てられる、素晴らしい内容でした。

  • リンの村またまた大ピンチでローワン頑張ります!最後に全ての謎(?)がピタリと合うのがこのシリーズの醍醐味かな。

  • バクシャーが大活躍する話。獣の言うことによく耳を傾ける。脈々と通じている自然現象にいらないものなどないというのはローワンシリーズに一貫している主張だと思います。ローワンとバクシャーの信頼関係は胸が温かくなります。

  • リンの谷のローワンシリーズ第五弾。長く厳しい冬にとじこめられたリンの谷。バクシャー係りのローワンがまたもや頑張ります。

  •  ローワンシリーズも最終巻!禁じられた山から始まった物語は再び禁じられた山へ!最終巻まで全く読み応えのあるシリーズだった!

     旅の人、ノリス、ゼバックとさまざまな人々をめぐってきたシリーズだが最終巻で描かれるのは、リンの人々のルーツとそれと密接なバクシャー達の物語である。今までと比べてもあまりにも過酷すぎる気候の中での冒険で、かなりハラハラしながら読むこととなった。そして最後のどんでんがえしとアッと驚く展開、そしてとある面白いミスリード!面白いのは今回明かされたリンの人々の事実、黄金の谷とリンの人々の関係を考えると、第二巻の詩が別の意味を持ってくるところである。読み返してみると色々な発見があるかもしれない。
     
     さて最終巻ということで今回も色々な人が登場していた。いかに印象に残った人物を示していく。
     
     まずはシバ。今回はローワンがシバから力を与えられ、その役割を果たすことになる。ローワンに対して対等に話すなど今まで以上に心情が描かれており、ローワンが感じるシバの立場の重みなどが示されるなど、謎多き人格の一端がわかった気がする。
     次に長老のラン。前巻の最後でローワンと相対した場面が印象深い彼女だが今回はその過去と、ローワンへの複雑な感情が示され色々とキャラに深みが出てきた気がする。特に考える方向性は違くてもローワンと自分を似たもの同士と考える部分はグッときた。
     最後にノリス。彼はローワンと対になる存在だったといえよう。彼らは性格は正反対だが、二人とも妹を持つ兄で、優しくて穏やかな人々の中で生まれた勇敢で賢いノリスと、勇敢で賢いリンの中で生まれた優しく穏やかなローワンと、似たような立場にあったことがわかる。そしてそれ故に二人とも、役立たずと言われコンプレックスを感じていたのだ。ノリスは絹絵の家系に生まれたのにそれができずに妹が生まれることになった経緯があり、そうした部分のコンプレックスも一際大きいだろう(おそらくローワンの父親の件に関する部分)。途中で実際にコンプレックスを口にする場面もあり、益々それを強く感じた。前作でローワンが自分の特性の出どころを見つけて喜んだ部分があったが、それはノリスも同じことだったのだ。それでもローワンが自分の力や知恵で多くの人々を救ったように、ノリスはゼバックの兵士から家族を守ってきたのであり、今回も二人がそれぞれの特性を活かして活躍し故郷を守ったことは、ローワンそしてノリスの救済の物語でもあったのだと考える。ノリスはもう一人の主人公でもあったのだ。
     
     一番好きなシーンは、初めの方にローワンがバクシャー達と氷に閉ざされた村に残ると決心し、それを周りも受け入れた場面。英雄としてではなくバクシャー係としてのローワンの誇りと信頼が感じられる場面だ。今回はローワンが予言をする役割を有しており、色々と人間離れしている部分も多かったため、そういう意味でもこの場面は印象深い。
     また谷の実力者であるランとブロンデンと共に共闘する場面は、今までもありそうでなかったところなので個人的に盛り上がった。特にブロンデンは過去に優しく穏やかな親友を失った経験があることを考えると、今回ローワンとシャーラン命を救ったことにも色々感慨深いことである。

     最後に面白いな、と思ったことは、アイスクリーパーやバクシャー、そして自然の地形が絡み合う生態系の姿である。第三巻の大蛇や第四巻の荒地でも描かれていた部分であり、作者の自然への接し方が垣間見えて面白い。ドラゴンの両義性や悪魔の木の元いた場所での抑制なども相まって結構自分の好きなタイプの自然観のようである。実際自分も現実やファンタジーのこうした部分が好きなのでここは毎回楽しみにしていたところ。こうした部分はデルトラクエストや勇者ライシリーズなどにも受け継がれている部分だろう。
     

  • 【あらすじ】
    リンの谷をおそった異常気象。谷は雪にうずもれ、食料は底をついた。そして不気味な霧とともに、白い魔物がやってくる。村人たちは生きのびるために、リンの村をあとにした。残されたのは五人だけ。バクシャーと運命をともにすることを決意したローワンと、女長老ラン、ノリスとシャーランの兄妹、それに家具屋のフロンデンだった。

    【感想】

  • [ 内容 ]
    リンの谷をおそった異常気象。
    谷は雪にうずもれ、食料は底をついた。
    そして不気味な霧とともに、白い魔物がやってくる。
    村人たちは生きのびるために、リンの村をあとにした。
    残されたのは五人だけ。
    バクシャーと運命をともにすることを決意したローワンと、女長老ラン、ノリスとシャーランの兄妹、それに家具屋のフロンデンだった。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 弱虫だったローワンが、生き残りをかけて仲間と村を出る。

    ここまでローワンが活躍する物語だとは思ってもみませんでした。

    恐くても、うろたえなければ生きていける。

    踏みとどまることが大切。

    そんな気持ちにさせてくれる物語です。

著者プロフィール

オーストラリア在住のファンタジー作家。『リンの谷のローワン』シリーズや『デルトラ・クエスト』シリーズ、『ティーン・パワーをよろしく』『フェアリー・レルム』『ロンド国物語』など多数の人気児童書シリーズを執筆。とくに『デルトラ・クエスト』シリーズは、日本をふくめ全世界で大ヒットし、累計1500万部を突破している。2014~2015年に日本でも出版された『勇者ライと3つの扉』は、デルトラ世界とつながっていたことが判明し、話題を呼んだ。

「2016年 『スター・オブ・デルトラ 1 〈影の大王〉が待つ海へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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