魔女になりたいティファニーと奇妙な仲間たち

  • あすなろ書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751523520

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  • さらわれた弟を取り戻すため、ティファニーはこびとのフィーグルズたちと女王の元へと向かう。武器はよく見る目とよく考える頭、そして鉄のフライパン!

    主人公は魔女になりたい少女。でも夢に夢見る少女ではなく、現実を見る目とそこから事実を引き出す頭を持っています。そしてそれこそが魔女になるために必要なものなのです。
    知識の大切さを知っており、見た者聞いたものを吸収して自分のものとする。運命として与えられるものでも血筋から備わるものでもなく、己の知識と力量でティファニーは困難に立ち向かいます。
    川から緑色の化け物が出て来ようが、青い肌をしたこびとが現れようが、頭のない御者が襲って来ようが、慌てずまずは相手を見て、どうすればいいのか考えます。これは今の時代を映すヒロイン像ではないでしょうか。

    ティファニーの仲間となるこびとのフィーグルズたちも、ティファニーの容姿や状況に感じ入って助けてくれるのではないのです。ティファニーが自分の力でフィーグルズたちを従えさせるのです。ハッキリ言って、むちゃくちゃカッコいいのです。弟をさらった女王に対しても、私のものを奪ったあなたを許さないと立ち向かうのですから。これはもう史上最強のヒロインかも知れません。

  • 読まなくても良かった。ちょっと、つまらな過ぎた。

  • 書き方がダイアナウィンジョーンズみたいで、好きだった。表紙の絵が気持ち悪いけど、もっとかわいく書いてくれたらもっと楽しい物語を想像しながら読めたかもしれない。

  • 海外ファンタジー児童文学ですな。
    どこかコミカルで憎めないこびと達が可愛いです。

    著者は男性ですが、“女性”“女の子”と言うものを驚異だと思ってるのか、“男なんてバカばっか”と自ら皮肉ってるのか。節々に“女性は賢いもの”と言う描写が見られます。まあ古き善きかかあ天下と言いますか(笑)

    主人公の少女の考え方が面白い。人間の頭って単純で複雑でややこしいですね。

    夢の世界、おとぎの国、そう言ったものが大好きな私としては興味深い世界観でした。急展開も多く、かたい頭でわたわた読みました。半日ほどで読了したのかな?

    内容をサラッとさらう分には“ふ~ん”で終わる作品ですが、吟味すれば深い。学べる、いや、考えさせてくれる一冊。
    アリス的なのかな。

  • 主人公は、チョーク地方の農場で働く少女ティファニー・エイキング。
    彼女はある日、身の丈15センチ、赤い髪にキルトをまとった不思議な男たちと出会う。彼らの名はナック・マック・フィーグルズ。またの名を「ちいさな自由人」と言う妖精だ。
    一方、魔女ミス・ティックは重大な危機を察知した。
    「ほかの世界が、この世界に衝突しそうなんだ」

    舞台は地球ではなく、ディスクワールドという円盤世界。
    こびとを味方につけた女の子が、弟を取り戻すため、フライパン片手に戦う話……だが、それで終わらないのがプラチェットの良いところ。

    チョークの大地がとても印象的。
    チョーク地方は緑の芝に覆われていて、芝の下には白いチョーク(石灰)の大地が広がっている。
    私たちは、生まれ育った土地の歴史を背負うとか、守るとか、普段はあんまり意識しないけれど、ふとした時、故郷に愛着を感じることがあるはず。
    ティファニーもまさしくそんな感じ。
    亡くなった彼女の祖母は、チョークの大地そのもの、チョークを守る魔女だった。そんな祖母の思い出と大地の記憶、2つを通してティファニーもまた、チョークの魔女になる。
    …こういう、脈々と受け継がれていく様が読んでいてとても心地よい。
    老人と孫の絆描写に弱いので、クライマックスにやたらと感動した。

    魔女が「大地の面倒をみる者」として描かれているのも珍しい。
    自由自在に魔法を使う魔女も良いが、大地に根を下ろし、羊の世話をして生きる魔女も素敵だ。

    何より好きなのはユーモアに富んだ言い回し。
    昔話、特にグリム童話を茶化す場面がふんだんにあり、
    「ヘンゼルとグレーテル」や「ジャックと豆の木」が出てきた時には思わずニヤリ。
    元々は人間だったと言うヒキガエルの正体には笑ってしまった。普通なら王子様だが、このヒキガエルは……予想外。

  • この世界、なんとも言えない。

  • 心の弱いとこを衝かれちゃった<br>若い読者向けだそうだけど全然そんなことないよ!<br>いいかげんどっかでディスクワールドまとめて出してくれないものでしょうか

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