ノクツドウライオウ ―― 靴ノ往来堂

著者 :
  • あすなろ書房
3.61
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本棚登録 : 110
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751531389
#YA

作品紹介・あらすじ

突然、家業の5代目店主候補だった兄が消えた。シューズデザイナーを夢見ていた夏希は、靴職人として100年続く老舗靴店を継ぐべきか、悩める日々――。そこに、クラスのイヤミ男、佐野宗太がひょんなことから急接近!さて、夏希の運命は?
進路に迷うYA世代に贈る職人物語。

感想・レビュー・書評

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  • 家業があるからこその悩み、って感じ。良くも悪くも中学生らしい主人公たち。
    オーダーメイドシューズって履いたことないけど、きっと良いんだろうなぁ。でもけっきょく最後までお兄ちゃんは出てこないのか…。

  • 中学生が主人公のお仕事小説。老舗靴屋「往来堂」で、「マエストロ」と呼ばれる祖父のもとシューズデザイナーを夢見る夏希。店を継ぐはずだった兄が突然出奔し、自分の将来を中学生らしく考えている。そこへ絡んでくるのは同級生の宗太。嫌味ったらしい宗太を鬱陶しく感じる夏希だが、職人になりたいとマエストロに直訴してきたことをきっかけに、嫌でも関わらなくてはならなくなる。
    どこも個人商店は厳しい時代だ。職人の高齢化、後継者不足、品質よりも安さを求める消費者。それをあぶり出しながらも、中学生の職人見習い達が明るい未来を感じさせてくれる。文章は平易で一人称、読書が苦手な子どもでも比較的読みやすいと思う。

  • 中学生らしい、深く考えない、直上的だけれど、素直な主人公。
    家庭間には2人ともなかなか重いけれど、お互いが分かり合いつつ、将来を見据えていき、未来が明るく終わるところはYA文学として分かりやすかった。

  • 『105度』と同じような将来の岐路に立つ若者の夢と現実のはざまで揺れ動くYA小説。

  • 老舗靴店の伝統を守る4代目と孫。伝統を守る,靴作りの良さは何だろうか。5代目候補の兄が突然家を出た事により、シューズデザイナーとして、カラフルで可愛いオシャレなものを作って沢山の人にお店に来て欲しい孫の夏希は5代目となり、夢を叶えるのかと思ったが、そうではなかった。
    靴作りの細かな手法やお客さんと向き合う接客、何が良いのかわからないという考え方が、結婚式直前トラブルで早急に靴と小物を造り替えないといけないバタバタから、やりがいを見出す。
    同時にいけすかない同級生が見習いとして工房に出入りする。この子との関係性の変化。
    後半ドタバタ詰め込み感はあったが、児童文学として面白い。

  • 5.6年から。不思議なタイトルも、主人公たちと一緒にすっきりと爽やかに終わるところが○。子どもの等身大な悩み方と、子ども目線での社会の人たちとの関わり方も自然で良い。が、お兄さんのことだけが読んだ後も気になる!

  • 2024.04.19

  • 2024年度読書感想文課題図書 中学校の部

    「突然、家業の5代目店主候補だった兄が消えた。シューズデザイナーを夢見ていた夏希は、靴職人として100年続く老舗靴店を継ぐべきか、悩める日々――。そこに、クラスのイヤミ男、佐野宗太がひょんなことから急接近!さて、夏希の運命は?
    進路に迷うYA世代に贈る職人物語。」

  • 題名を二度見し、読むことにしました。
    自分も靴の悩みがあるので、オーダーメイドは難しくても自分に合わせたインソールなどで改善したい。
    そんなアドバイスをもらえる靴屋さんに出会いたいです。

    お兄さんの事情が分からないままなので気になります。

  • 代々続く老舗のオーダーメイド靴屋に生まれたナツキ。家を継ぐべきか自分のやりたいことを貫くか…悩みながらも、祖父である師匠の仕事に向き合う姿勢が素晴らしい!まだ中学生なのに偉いなぁ…と。
    オーダーメイド靴のお話なので専門用語もたくさん出てくるけど、児童書らしい読みやすさでスンナリ読み終えられました。
    続編がありそうな感じだったので、続きが出たら読みたいなぁ

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著者プロフィール

『水色の足ひれ』(第22回ニッサン童話と絵本のグランプリ童話大賞受賞・BL出版)で作家デビュー。主な著書に『スーパーキッズ 最低で最高のボクたち』(第28回うつのみやこども賞受賞)『ぼくのネコがロボットになった』『リジェクション 心臓と死体と時速200km』『雨の日が好きな人』(以上、講談社)、『セイギのミカタ』(フレーベル館)、『つくられた心』(ポプラ社)、『一〇五度』(第64回青少年読書感想文全国コンクール中学校部門課題図書)、『アドリブ』(第60回日本児童文学者協会賞受賞)、『世界とキレル』(以上、あすなろ書房)など。
イタリア在住。日本児童文学者協会会員。季節風同人。

「2023年 『おはなしサイエンス AI(人工知能) ロボットは泣くのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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