カメレオンのかきごおりや

著者 :
  • アリス館
3.81
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本棚登録 : 678
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784752009412

感想・レビュー・書評

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  • この絵本は色の魅力がとにかくすごい。
    お洒落な汚し加工をしたような風合いの、こってりと濃い色・色・色!
    色が物語に強い説得力を与えている絵本だと思う。


    旅するカメレオンのかき氷屋。自慢は世界中で集めた色とりどりのシロップ。
    お客さん1人ひとりの悩み事に寄り添って、その人(というか動物)にぴったりの元気になれるシロップを選んでくれる。
    そんなカメレオン自身にも悩みがある。
    「ぼくって いったい なにいろなんだい?」


    読み聞かせながら「自分はこのカメレオンタイプの人間だな」と思った。
    Aさんと会うときの自分
    Bさんと会うときの自分
    Cさんと会うときの自分
    働いていたときの自分、妻である自分、母である自分、近所付き合い、保護者付き合い…
    環境や相手次第で見せる顔が結構変わるタイプ。引っ越しも多く、土地の方言が移りやすい。実家はとうの昔になくなり、自分の芯とかルーツみたいなものは薄ぼんやりとしている。
    「自分」が一貫している人はカッコいいな!と憧れるけど、根がちゃらんぽらんなので「これが私にとって生きやすい生き方やし、まぁ、いいやん」と正直思っている。

    カメレオンの方は「なにいろかわからない」→「なにいろにでもなれる」と、もう一歩ポジティブな結論を得たようだ。「なにいろにでもなれる」と考えれば、すごい長所。
    何事も良いとこ悪いとこ。どの自分も偽者ではない。その時その人に対して、自分なりに誠実にやれてればオーライなんじゃないかな~、といういかにもカメレオンタイプ的感想を持った。

  • カメレオンが世界中から集めたなかき氷シロップは不思議な力があります。黄色いシロップは元気になったりするよ。夜になって黒くなって、冬になって白くなって、氷の国で透明になって自分を見失いそうになったカメレオンは氷に教えてもらってすてきな方法で自信を取り戻します。

  • 一人ひとりに合ったかき氷を届けるカメレオン。透明な氷を追い求めるうちに自分の色がわからなくなる。味のある画風が素敵。

  • なりたい気分に合わせて、いろんな色のシロップをかけてくれるかき氷屋のカメレオン。鮮やかな色がページをめくるたびに変わって、目を引く。
    暑さに負けそうなシロクマくんには海を感じる青いかき氷。眠れないコアラさんには春のやさしい夜明けを感じる紫のかき氷。カメレオンは作るたびにその色に染まって、自分は何色なのかな?と思う・・・。

    一度は自信をなくしたカメレオンが見つけた答え、ちょっとムズカシイけど、よくかみしめたい言葉だなぁ。

  • 色んなかきごおりがあってびっくりした!

  • 4歳〜。カメレオンが主人公の絵本は珍しい。かき氷屋さんも、また、珍しい。かき氷を食べた後の展開が、かわいらしい。絵が良い。

  • 旅するカメレオンのかきごおりやさんは癒しのかきごおりやさん。
    落ち込んでいるサルくんには黄色の〈たいようかきごおり〉、眠れないコアラさんには紫色の〈よあけかきごおり〉、食欲のないウサギさんには赤色の〈ゆうやけかきごおり〉…世界中から集めた自慢の色とりどりのシロップでみんなを元気にしてくれる。
    4歳児が夢中になるおもしろさではなかったけれど、ふわっと心を包んでくれる優しさがある。
    ずっと静かに聞いていた4歳10ヶ月の息子は、ラストの〈にじいろかきごおり〉を見て「めちゃくちゃたべたい!」と大興奮w

  • カメレオンのねむそうな眼に哀愁を感じる。

  • 8歳4ヶ月の娘
    5歳4ヶ月の息子に読み聞かせ

    数年前の読書感想画の課題図書だったみたい。

    なるほどー
    これはたしかに絵にかきたくなる!

    最後のレインボーかきごおり
    いいな食べたいな
    私が子どもの時
    近所のかきごおり屋さんで頼むのは
    レインボーだったな~

  • カメレオンや動物たちの表情、鮮やかな色使いが秀逸。自分自身のこと、分からなくなったり自信がなくなったら?少し考えさせられる内容でもあります。途中のカメレオン探しも楽しいところです。

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著者プロフィール

1978年大阪府生まれ。金沢美術工芸大学日本画専攻卒業。 20歳の時にボローニャ国際絵本原画展を見て、独学で絵本を作りはじめる。 絵本『サルくんとお月さま』で絵本作家としてデビュー後、フランスの出版社Le petit lezard社より絵本『CACHE CACHE』をはじめ、日本だけでなくフランスやイタリアなどで数々の絵本を出版。読んだ人が絵本の世界に入り込め、登場人物の想いや言葉が空間に浮かんでくるような絵本作りを心がけ、たとえ言葉が通じなくても、子どもから大人まで世界中の人びとに想いと感動が伝わるような絵本作りを目指している。おもな絵本に『100にんのサンタクロース』『おおきいサンタとちいさいサンタ』『サルくんとバナナのゆうえんち』『まじょのルマニオさん』『サルくんとお月さま』『ブルドッグたんていときえたほし』『せかいいちながいゾウさんのおはな』『だれかのプレゼント』(以上文溪堂)などがある。

「2022年 『TOMONORI TANIGUCHI 絵本カレンダー2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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