原子力都市

著者 :
  • 以文社
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本棚登録 : 41
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784753102761

作品紹介・あらすじ

異彩を放つ在野の思想家・矢部史郎が日本各地を自らの足で訪ね歩き、その土地土地でインスピレーションを受けながら、自身の積年のテーマであった「原子力と都市」について思いをめぐらせ書き上げた渾身の異色作。

本書に収められたエッセーは、2006年から2年間のあいだ、いくつかの土地を歩き書いたものだ。
どんなところであれ、人が生きる土地には人の手が加えられていて、都市化されてきた歴史がある。都市の歴史はいくつかの時代が地層をなして折り重なっているものだろう。そして、歴史とは現在を基点にして遡っていくことでしか見えないものなのだとすれば、問題となるのは、現在という時代をどう規定しどのようなものとして捉えていくか、である。
「原子力都市」は、ひとつの仮説である。
「原子力都市」は、「鉄の時代」の次にあらわれる「原子の時代」の都市である。
原子力都市の新たな環境のなかで、人間の力はいまはまだ小さな犯罪や破壊行為に封じ込められている。だが、こうした小さなうごめきもいつかは、政治と文化をめぐる一般理論を生み出し、確かな意思を持つことになるだろう。この無数のうごめきがはらんでいる創造性を解き放つために、いま考えなければならない。

感想・レビュー・書評

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  • 面白いんだけど、どの章も根拠部分が弱いような感じがする。まぁ、その分読みやすいってのもあるけれど。川口、両国とかは面白かった。

  • 鳥取県立図書館

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著者プロフィール

1971年生まれ。90年代からさまざまな名義で文章を発表し、社会運動の新たな思潮を形成した一人。高校を退学後、とび職、工員、書店員、バー テンなど職を転々としながら、独自の視点から鋭利な社会批評を展開。人文・社会科学の分野でも異彩を放つ在野の思想家。
著書に『原子力都市』(2010年、以文社)、『愛と暴力の現代思想』(2006年、青土社、山の手緑との共著)、『無産大衆神髄』 (2001年、河出書房新社、山の手緑との共著)

「2012年 『3・12の思想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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