- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757102156
作品紹介・あらすじ
倫理や道徳を、情報の視座から、根本的に思想として捉え直し、これからの情報時代、グローバリゼーション時代の普遍倫理を模索する、新たな「知」の試み。
感想・レビュー・書評
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2007-05-31
あんまり本読んで音をあげないんですが,
これは難しかった.わからんかった~.
まず,倫理についての議論になじみがないのだが,
この本の議論はいろいろ有る倫理をどういう統一的な視点で捉えればいいか,みたいな,メタな話なのです.
西垣先生と西垣研の助教の竹ノ内さんの著なので,興味深く読ませていただきましたが~.
「先生・・・わからないです・・・」
しかし,倫理の論争にせよ,やはり西洋主導で議論が進んでいるのだなあ.というのは発見でしたね.
学会という構造じたいが西洋主流なので,あらゆる学術的思想分野は西洋を軸に組み立てられているのです.
日本人が学者,科学者を偉いと思うなら,そこには少なからず,西洋に対する劣等感と羨望が入っているのかもしれないとふとおもう.
ただ,倫理というのは,権力や暴力に科学的真実なんかよりも直結しやすい力学なのだなあ,ということは再認識いたしました.
十字軍とか差別意識とか,
昨年は新興企業の倫理観が問われましたが,新興企業の驀進を生んだのも新たに発生した倫理観が躍動を与えたのだろうと,思います.
組織における記号システムを考える上で,”意味”の世界と”倫理”の世界は同じ平面上に存在するのか,否か.
倫理は熱いかもしれないと,思うのでした.
「ちかごろの若い問は倫理観がたらん.」
「結局は道徳なんやー」
と,愚痴るaround団塊世代の言葉を真面目に聞くなら,
倫理が組織に持つ力学とそれ自身の自己組織化を考えずにはいられないだろうと思う,工学博士なのでした.詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
情報エコロジーの視点が今までになく新鮮です。