スマートグリッド革命――エネルギー・ウェブの時代

著者 :
  • NTT出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757122635

作品紹介・あらすじ

スマートグリッドの世界でいま、誰もがエネルギー作りに参加できる「ユーエネルギー」に向けた進化が起こりつつあります。誰もが太陽光発電などエコな再生可能エネルギーを提供し、相互に融通しあえる。それが「スマートグリッド革命」です。インターネットにつながっている人口の4倍、40億人の巨大なネットワーク経済の出現は、ビジネス、社会、生活を大きく変えていきます。

感想・レビュー・書評

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  • 旬のものなので、早めに読んだ方がよい。それにしても、早く落ちついてエネルギーの議論ができる世の中にならないものか。

  • ちょっと理解しきれないところあったけど、スマートグリッドから、電気自動車、IT、技術革新、エネルギーウェブと、幅広く解説&提言。「エネルギーの民主化」という表現がしっくりきた。そのためには政策や法律を整備する必要があるというスタンスかな?

  • 需要家の電力使用状況を遠隔地から把握できるようになる。
    遠隔からの検針の、需給双方の条項をリアルタイムに把握できる。
    消費者の参加が必要。
    2012年5月、中国の新興自動車メーカー、BYD(比亜迪)のEV(電気自動車)が交通事故で炎上し、3人が死亡するという痛ましいニュースがあった。
    EU加盟国の中ではイタリア、スウェーデン、オランダの3か国が電力系の完全デジタル化を行うことを決定している。
    スマートグリッドは中国政府の低炭素政策を支えるものとされている。
    温家宝は2011-2015年の5か年計画の主要事業としてスマートグリッドを位置付けている。
    米中クリーンエネルギー技術に関する共同イニシアティブを発表(2009年11月、オバマと胡錦濤)

  • 世界中あらゆる地域で、地球温暖化防止、エネルギー安全保障の確保、再生可能エネルギーの導入や、ガソリン車から電気自動車への代替えが必要としてスマートグリッド革命の始まりを告げます。

    スマートグリッドから我々が享受できることから日本企業の課題、オバマ政権の政策から米国企業の取り組み、欧州、アジアの動きなどまで、スマートグリッドビジネスに乗り遅れないための啓蒙書ですね。

  • リアルタイムプライシングとかユーエネルギーとかカタカナが好きな人だ。
    「パラダイムシフト」「メカトーフの法則」とか「プロシューマー」とか引き合いに出して、革命だと叫ぶが、スマートグリッドのありがたみの実態を実感できない。
    エコポイントを提唱したひとらしいので発想力は豊富なんだろうけど、なんとなく、イベントプロデューサーみたいな印象。

  • 中々に知識を詰め込んだ本でした。軽やかに読もうとか思ってる人は違う本を読むことをお勧めします。

    簡単にまとめると、スマートグリッドとは何か、そのメリットについて導入部分を入れ、次いでスマートグリッドの歴史を事細かに見ていき、制度の制定を並べ、スマートグリッドの個人に対するメリットを書き連ね、エコポイントなどのエンパワーメントに類する知識を前提知識として紹介した上でエネルギー・ウェブ世界への進化を語ります。ここまでが第二章。HEMSやBEMSと言った言葉をよく用います。

    第三章ではスマートグリッド革命に向けて日本企業がどのような変化を求められているのか、石油会社やガス会社、電気会社の対応と目指すべき道筋、スマートテクノロジー関連企業の生き抜き方や諸外国に存在するライバル、BYDやファストソーラーなど、日本企業のメリットについて語ります。

    その後は5、6章でアメリカのスマートグリッド政策、欧州のスマートグリッド計画について述べ7章で日本の取り組むべき政策について書き綴り終わりです。

    読み終わった感想として言えば、レポートを作成する際の参考書やスマートグリッド政策の歴史と変遷についてまで理解するのには非常に有意義なものですが、さくっと読んで浅く広く理解したい人には薦めません。

    以上です。

  • 会社の勉強会で温暖化ガス排出量取引についてやっている延長線で、この本に関心をもった。それと、嫁からの推薦も大きい。

    ひとつの大きな市場が生まれるの瞬間の各方面での模索を述べた本。私にとっては、co2の削減が象徴するものを改めて考えさせられた。

    co2は直接的には生存を脅かさないと点で、身近な危機感をかんじることが難しい課題ですが、しかし、重要であることは議論の余地がない(今となってはほぼ誰もが同意できる)。しかも、社会の広範な領域に関わる課題。

    こういった直接的生命的危機を伴わない環境問題一般に関して、合意が得られた共通の価値指標として用いられつつあるのだな、と。

    環境問題の解決度合いは、co2の削減量で計られ、排出量取引でco2価格が決まることで、関節的に経済的価値が計られる。
    つまり、単純な経済価値に、co2削減という経済価値を加えて物事の価値を考えられるようになった、ということ。

    未来の世代に対する責任を果たした量を具体的な金銭的価値で把握できるようになったのだと思いました。

  • スマートグリッドの意味するところを理解するために最適です。世界中の主要プレイヤーも網羅されているようで、各々の戦略も分かりやすく記述されています。

  • スマートグリッドの話を、エネルギー・ウェブ=ユー・エナジー(You Tubeのもじり)として書いて、その後、欧米やアジアのスマートグリッド状況をNEDOの資料から記載して、最後に日本のあるべき姿を描いた本。
     正直言って、それほど説得性があるように読み取れなかった。スマートグリッド=太陽光発電のような話になっていて、安定しない太陽光発電をどうやってグリッドに載せるのかとか、海外のスマートグリッドも紹介のみになっていて、なぜ、そこではそのような政策がとられているのかなどはよく分からなかった。スマートグリッドの情報としては整理されている方かもしれないが・・・。

  • グリーン革命を読んだ時以来のワクワク感を感じた本。
    エネルギーに関して言えば、今は間違いなくバラダイムシフトが起こる時。日本が世界と比べて技術的な優位性を持っている今のうちに国全体としてスマートな社会の創設に舵をとらなければ、時代に取り残される事になる。
    誰もがクリーンエネルギーに関心を持つ事がまずは大切か。

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