使える脳の鍛え方 成功する学習の科学

  • NTT出版
4.09
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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757160668

作品紹介・あらすじ

最新の実証研究が解き明かす、驚くべき「記憶と学習の真実」。
「復習する」「同じ教科に集中して取り組む」「線引きを使い分ける」など、日本でも半ば通説的に正しいとされている学習方法が、実は効率が悪いことが明らかに!
Amazon.comの教育・心理学部門で1位にもなった期待作。

【こんな人におススメ!】
・現場で必要な知識・スキルを効率よく習得し、実践に生かしたいビジネスパーソン
・現役で働き続けるために技能を磨きたい方
・実り多い指導を行い、生徒の力を最大限に引き出したい先生
・真の実力を身につけたい受験生・大学生

感想・レビュー・書評

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  • 心理学、行動経済学の知見をまとめたもので、類書にありがちなノウハウ本的な方向性ではなく、事実をまとめている。基本的には知識や動作を頭や身体に刻み込むには範囲および期間で集中した学習を行うのではなく、長い期間をかけて、多様な方法で行うのが良い。またテストを行うことで想起学習を行う努力をすることが定着には重要。一夜漬けで1科目を集中して勉強するのではなく、様々な科目を分散して行い、ちょっと前の内容は自分でテストをしてどのくらい思い出せるか確認しながらやってみると急がば回れを回避することができる。短期的な集中学習はその時は覚えたという満足感はあるが長持ちは全くしない。

  • 学習者にとって、内容は抜群によい。が、文章は少し退屈。

  • 学び方を学ぶ本。

  • ■この本をおすすめできる人
    ・試験の内容問わず受験生全員(TOEICなど含め)
    ・教師全員
    ・学んだことが定着しないと考えている社会人
    ・社内研修の担当者

    ■おすすめポイント
    中学の時に数学の定義を丸暗記させられたりしていましたが、あの教育法は効果がなかったんだなと実感しました。このような極端な例だけでなく、数学や英語、資格勉強なども一つのカテゴリ(二次関数、過去形など)を集中的に教えてから次のカテゴリに移っていますが、それでな長期的な記憶には定着しないということがよくわかりました。
    ちなみに時間がない人は各章のまとめと第八章だけ読めば十分です。

    ■個人的に覚えておきたいポイント
    ・記憶は思い出すことで強化される
    →学んだことを自分でテストなどするのが効果的。テキストを何度も読む意味は薄い。
    →何日か時間をおいて再度テストをすると長期記憶になる
    ・覚えたことを自分の言葉で話すことでも記憶は強化される
    ・短期間で詰め込み学習をしても効果はない
    ・勉強するときに苦労した方が覚えるので、例えばテキストが読みづらい/わかりづらいとかの方がよく覚える
    ・資格試験であれば、一つのカテゴリのテキストを理解しながら読む
    →そのカテゴリについて問題集など解く
    →完璧にならなくてよいから次のカテゴリのテキストを読む
    →前のカテゴリと今のカテゴリの問題を解く
    というような方法論がよさそうです

  • 心理学者2人とノンフィクション作家による、学習の科学に関する本。
    学習法の研究が進んだ結果、最も効果的な学習法は直感に反するという。本書では科学的に効果的な学習法を伝授してくれる。

    ・想起練習:テキストを読んだ後、自分でクイズを出すことにより、記憶から知識や技術を思い出す。再読より効果的。
    ・間隔練習:同じ教材を一定の期間を開けて複数回学ぶこと。少し忘れたころを見計らって自分にクイズを出し、再度勉強する。どのくらい時間をあけるかは教材次第。
    ・交互練習:複数の種類の問題を混ぜて交互に取り組む。
    ・精緻化:新しい教材を既に知っていることと関連づける。習熟度を高め、後で思い出しやすくなる。
    ・生成練習:答えや解法を教わる前に自力で試してみる。
    ・省察:想起練習と精緻化の組み合わせ。学んだことを振り返って自問する数分間の練習など。
    ・検定:習熟度の錯覚に陥らないために、客観的なフィードバックによって、知っていることと知らないことの判断を正す。
    ・記憶術:頭の中のファイルキャビネットのようなもの。学んだことを思い出しやすくする精神構造を作るのに役立つ。

    要点は各章末のまとめや8章を読めばいいと思う。
    本文にもある通り、本書では学習のために同じ話題が繰り返し登場する。また、著者が作家だからか、話題があちこちに飛び、文章量が多くなっている。加えて、体調不良で集中して読めないのに図書館への返却期限が迫ってくるなど外的要因が重なり、全体をきちんと読み通すことができなかった。でも、そこまでする価値は見い出せなかったのでこれでいいと納得している。

  • ●科学的に学習の効率に最適な方法は何かを説明している。テキストを何度も読むより、クイズをして思い出すことのほうが記憶に残るというのは新鮮な驚きだった。

  • 何回も本だけを読み続けるのは科学的に間違っている。
    じっくりと頭に落とし込むためには、自分なりにまとめたり、クイズをして確認をする等アウトプットが必要。

  • 学習内容は一夜漬けや、教科書に蛍光マーカーを引いて見るだけでは根本的に身につかない。必要なのは少し間を置いた後のテスト、クイズなどの反復学習らしい。確かに一夜漬けとかあとでまったく覚えてなかったわ。

  • <2023/11/12>
    この本を読んでると“簡単な”問題しか解いてこなかったんだなと思った。得た知識を応用し、使うなんてそんなことを意識したことはない。
    読み進めるうちに良書であることに気がついたので購入した。
    <2024/02/24>
    具体的なメソッドまでたどり着くのに最後まで読まないといけないけど、”繰り返し”が行われるので効果的だ。

  • 【概要】
    一般的に良いとされる学習法の誤りを指摘し、効果的な学習法とマインドセットをエビデンスに基づいて解説する。

    【学んだこと】
    ・想記学習
    →新しく学んだことをなかなか思い出せず、いらだつこともあるかもしれない。自力で思い出す努力をすることにより記憶が強化される。
    ・間隔学習
    ・交互学習
    ・精緻化
    →新しく学んだことを自分の言葉で説明する、仕事や生活とどうかかわるかを考える、などにより既知のものごととのつながりを考える。(例示や図解など)
    ・生成
    →課題にまず自分で取り組んでみること。本を読む前にどのような話題が取り上げられるか予想し、答え合わせをすること。
    ・省察
    →想起+精緻化 学習を振り返り、もっと向上するための方法を考えること。
    ・検定
    ・記憶術
    ・知能のすべてが生まれつきではない。困難をともなう学習によって脳が変化し、知能が向上する。

    【感想】
    ・翻訳が読みにくい。また、ところどころ挙げられる実例がなじみにくいものが多く、理解の助けにならない。
    ・第8章の内容は、実践的でわかりやすい。ここだけは再読の価値がある。

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著者プロフィール

ピーター・ブラウン 作家・イラストレーター。アメリカのニュージャージー州で育つ。アートセンター・カレッジ・オブ・デザイン卒業。絵本に『トラさんあばれる』(光村教育図書)、『ふしぎなガーデン 知りたがりやの少年と庭』(ブロンズ新社、2014年ボストングローブ・ホーンブック賞大賞)、イラストを担当した絵本に『きょうふのおばけにんじん』(2013年コルデコット賞オナーブック)『きょうふのおばけパンツ』(共に学研プラス)などがある。ニューヨーク在住。

「2021年 『帰れ 野生のロボット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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