- Amazon.co.jp ・マンガ (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784757509641
感想・レビュー・書評
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頼むからアニメを現実(リアル)に持ち込まないで、叫びは露と消えていく、だってこれはギャグ漫画。
凶悪宇宙人なんかよりずっとずっとヤバい身内、そしてその身内に当てられてどんどん闇に染まっていく魔女っ子たち、いよいよストレスが頂点に達するそんな三巻です。
前巻で想い人「桐島雫」くんがまさかの小学生だったことが明らかになり、恋愛沙汰にはならないのかなと思っていたら。
自分で殴って自分で手当てという意味不明なやり取りからラブコメに発展したりで、本当に力業で甘酸っぱいシチュエーションを作ってきますね、やはりパワーを感じる漫画だと思います。
その一方で和解(?)した二人の元敵はぞんざいに流されたり割を食ったりで相変わらず、主人公にもサブキャラにも優しくない世界なのですよ。不定形系女子「シトリ」のキャラは好きなんですが、いかんせんサブキャラ、不憫。
そして、一連の騒動すべて身内の掌の上だったというなんだかなあなオチはいいとして、いよいよ二巻から引っ張った事件解決後は三人揃っての活動がはじまることに。
これはつまり、三人目が自己主張しないなりに常識人としていてくれることによって、いよいよ主人公「如月古雪」と自称主人公「山田良子」が大暴れする布石は整ったということです。
二の句を継げず暴力に走るヒロイン二人の姿に違和感がなくなっていることに気づきました。
と思ったら、「かつての強敵が仲間になる」お約束メソッドをはた迷惑な身内が持ち込んだりで、「お約束」と「お約束外し」の共存によって生まれるカオスがたまりませんね。
もう地球の科学力で十分だろとか言う野暮なツッコミを入れるのはやめときましょう。主人公が非常識に慣れるというよりあきらめるってのは話の進み方として結構新鮮かもしれません。
あえて触れませんでしたが、悪気なく弟を振り回すおっとり美人がここまで始末に負えないものかと絶望しました。
ゆえにもう暴れるしかないわけですね。
その意味で、ここからも殴られ役のピロスケや西園寺がサンドバッグとしていい仕事をし過ぎています。厳密に言えば勘違い系ナルシストの西園寺は何も悪いことをしていないのですが、一巻から散発的に登場しては容赦なくボコられ、そして後腐れもないってのは奇跡かもしれません。
その辺に思いを馳せればまた有意義な考察が得られるのかもしれませんが、まぁなんにせよ、読者ともども主人公が「理不尽」に慣らされ過ぎたなら逆に理不尽な存在になってしまったのだなあ、と完全に黒く染まった表紙を見つつほのぼのとするのでした。
と、そんなわけで次は最終巻である四巻、もはや止める者の無い彼女たちの最後の暴走をご覧ください!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
黒い黒い黒い黒い。段々とスプラッタシーンが増えてます。しかしそれと共に展開も面白くなってきてますね。絵もかわいいです