忘却聖女(1) (SQEXノベル)

著者 :
  • スクウェア・エニックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (467ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757575202

作品紹介・あらすじ

ある日、世界は“私”を忘れた追放された聖女は、ささやかな幸せを取り戻すために再び聖女に返り咲く
“聖女”――それはアデウス国の象徴であり、神の代弁者。歴代随一の治癒と浄化の力をもつ第十三代聖女マリヴェルはある日、目を覚ますと周囲の人間から綺麗さっぱり忘れ去られていた。聖女を騙った冒涜者として神殿から追放されたマリヴェルは全てを失いスラムに流れ着くがただ一人、聖女を忘れていなかった神官と再会し再び聖女の座を目指して選定の儀式へ参加することに。ところが、マリヴェルに敵意をもつ何者かの影響か彼女の選定儀式はトラブル続きで……。これは力強くも健気、泥臭くも美しい聖女マリヴェルが、ささやかな幸せを取り戻すために奮闘する物語。

感想・レビュー・書評

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  • とても面白かった!
    十三代聖女のマリヴェルが突然人々の記憶から消えてしまうことから始まる物語。
    当然神殿からは追い出され、スラムでボロボロになっているところを、何故かただひとりマリヴェルを覚えていた神官エーレに拾われて、再び聖女選定に臨む。
    忘却によって大切な人とのあらゆる絆を無くし、泥臭く散々な目に合いながらも、トラブル続きの試練に立ち向かうマリヴェルの姿に、胸が熱くなります。
    基本的に大味で型破りな印象のある彼女ですが、時折出てくる冴えわたるような公正さや慈悲深さのギャップが堪らなく魅力的で、確かに彼女が聖女であるという説得力が凄い。
    共に忘却の謎に迫るエーレとの軽快で滑稽なやりとりも楽しく、辛いシーンとの緩急も相まって飽きずに読むことができました。
    書き下ろしの忘却神殿はエーレの視点から見た過去のマリヴェルと物語の発端の忘却のエピソードですが、側から見ていてもいかに神殿や神官長に彼女が愛されていたのか、彼女が何を失ってしまったのかがより明確になって悲しくなりました。
    今後どう謎が明らかになり、どう解決していくのか
    続きが楽しみです。

  • スラム出身の「忘れられた聖女」が、「にんげん」として育てられた恩やみんなが大事にしてきた「聖女」のために敵に立ち向かう話。守野伊音さんののりの良い会話と激しい展開。面白かった!

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著者プロフィール

小説投稿サイトで執筆活動中。第15回ビーンズ小説大賞に応募した「千年の、或ル師弟」にて優秀賞受賞。商業活動では、「神様は少々私に手厳しい1」(プライムノベルス/主婦の友社)にてデビュー。

「2020年 『西方守護伯付き魔女の初陣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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