食堂のおばちゃん

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758412681

感想・レビュー・書評

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  • 東京の佃で嫁姑ふたりで営むはじめ食堂、昼は定食を中心とした家庭料理、夕方からは庶民的な居酒屋。古くからの町の住人と、新しくできた高層マンションの住人たちに愛されている食堂。そこで起きるささややかな心に残る短編集。

    愛すべきおばさんふたり。地域色が出ていて面白い。
    最後の毎日サンダル履きでやってくるおじさんが、超有名人だったという話は、ないほうが良かったような…

  • 普通のお惣菜系ではあるんだけど料理が美味しそう。緩やかに繋がってる連作短編で、人のつながりもよいなあと感じる一冊。心がささくれてる時に読むとほっこりできそう。

  • はじめ食堂、近所に欲しい。

  • 2017 2/28

  • 姑の一子と嫁の二三の二人で切り盛りする、東京は下町・佃のはじめ食堂。
    そこで起こる日常のあれこれを描く連作短編集。

    うっかり、はじめ食堂が創業した当時を描いた『恋するハンバーグ』の方を先に読んでしまって安心してたら、偶然こっちを見つけた次第。
    洋食屋だった頃のはじめ食堂もいいけど、おばちゃん二人で切り盛りする定食屋のはじめ食堂の方がご飯がおいしそうだし、真似して作ってみたくなるし。
    そして娘(孫?)の要ちゃんの行く末も気になる~。

  • 作者が実際に社員食堂のおばちゃんをしていたということで、食の臨場感がおびただしい。
    付け焼き刃でない感じがする。
    たくさんの食材や料理が文の中に並べられるだけで、野菜はつやつやと輝き、魚の澄んだ目玉がこちらを見つめてくる。
    料理も全部作りたくなる。
    (巻末にレシピ付き!)
    お話は、料理にまつわる人情もの?
    最近、よく見かけるジャンルではあるが、ダントツに美味しくて読みやすい。

    万里くん、いい方向に向かってる?
    おばちゃんも(わたくし)心配してたのよ〜

    第一話 『三丁目のカレー』
    成功してからも懐かしい、ママの味

    第二話 『おかあさんの白和え』
    人騒がせなおじさんだなぁ(笑)
    食べ物にこだわりがないのは、別に寂しいことではない、人それぞれ。

    第三話 『オヤジの焼き鳥』
    親子の代替わりは…
    小気味の良い、解決。

    第四話 『恋の冷やしナスうどん』
    おばちゃんは男を見る眼も養われている。

    第五話 『幻のビーフシチュー』
    潔く変わること。

  • こんな食堂があったら、通いたい!
    読んでいて、何度「食べたい~」と思ったことか。
    すべてが綺麗で新しく、斬新じゃなくていいんだと思えました。

  • 「はじめ食堂」は嫁姑の名コンビが営む町の食堂だ。二人の手際のよいコンビプレー。丁寧に素材を選び、季節感のある小鉢や定食に誘われ、常連さんからご新規さんが集まる。見事に胃袋をつかまれた。様々な人の人生の縮図のような、それでいて温かい場所。「いつもの顔ぶれの中で代わり映えのしない一日の終わりを過ごしたい」と願う二人。しかし確実に二人とも年を取るのだ。突然、「新戦力」として加わった、「元ニート」君が「はじめ食堂」に自分の居場所を見つけて、二人を支えて欲しい。今日も明日も「食堂のおばちゃん」の笑顔が続くことを願う。

  • 2016.10.30

    食堂を舞台にした人情話
    食事をメインに話が進む

    特段に話が面白いわけでも、つまらないわけでもなく、食堂を舞台に色々な人との関わりが書かれていく
    妊婦が読むにはとてもいい、感情の動きが少なくて済む健康的な本
    褒めている

    最後にあるレシピを二つメモ
    今度作ってみよう

  • 美味しそうで、サクサク読めた。

    人間関係も、良いなぁ。

    読み終えた感想は
    味で例えると

    さっぱりしました。

    ちなみに、読んで面白かったので、母に紹介しました。

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著者プロフィール

1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒業。松竹シナリオ研究所で学び、脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年、『邪剣始末』で作家デビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。その他の著書に「婚活食堂」「食堂のおばちゃん」「ゆうれい居酒屋」シリーズや、『風待心中』『ゆうれい居酒屋』『恋形見』『いつでも母と』、共著に『猿と猿回し』などがある。

「2023年 『婚活食堂9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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