ネコと昼寝: れんげ荘物語

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.47
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本棚登録 : 798
感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758412995

作品紹介・あらすじ

キョウコは、都内のふるい安アパート「れんげ荘」で相変わらず自由なひとり暮らし。読書をしたり、美術館や図書館へ行ったり、隣のクマガイさんとおしゃべりしたり、近所のネコと仲良くお昼寝したり…。自分の将来のことなど、少々心配なことはあるけれど、心穏やかにキョウコの「れんげ荘」暮らしはつづく-

感想・レビュー・書評

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  • むかし昔かなりむかし
    群ようこの作品を手に取った。
    群ようこデビューの頃?

    なんか無印シリーズ出してたような?
    合わないかなとやめた。
    言葉が合わなかった気がする。

    こちらが丸くなったか?
    きつかったような。
    あちらさまの文章が丸くなった?なんと偉そう、ごめんなさい。

    面白かった、サッと読める。
    一瞬で。
    働かないーということに共感した。
    こちとら働きたくても供給がない、あっても身の丈にあった暮らしでこのままいいからそんなところ

    猫好きにはたまりません。昔から
    群ようこは猫好きだ。
    私も行きづりの猫ちゃんと会話する。わかるー

    まだまだ読むだろう。辛いのばかり読むと
    身体もたない、
    息抜きにちょうどいい。
    明日から家族旅行に行きます。
    なくしたらいけないので図書館の本はいっときお休みします。

  • キョウコさんのれんげ荘での暮らしも、落ち着いてきた感じ。ネコが来るのを楽しみに待ち、家にこもりがちな毎日から、少し外に目を向けるようになって、変化の兆しもあった。平穏な日々から、急展開の最後。ドラマの続きのように、次が気になる。

  • れんげ荘シリーズ、第三弾。
    あいかわらずのキョウコさんと、れんげ荘住人の面々。
    まったりとした空気が漂います。

    「もう働かない!」
    そう決めたキョウコさんの決意も、少し揺らいできていて…
    母親との関係も、今後どうなっていくんだろう。
    つい娘の立場でとらえてしまうけれど、難しいですね。
    お互いの根底にあるのは愛情だとわかっていても、
    肉親の甘えからか、つい反発してしまう。
    どちらも不器用なのかもしれないなぁと…(自戒を含めて)

    キョウコとぶちおの場面が、なんとも癒されます。
    窓から突然飛び込んできた、白地にキジトラ丸柄のぶちネコちゃん。
    キョウコの靴下の匂いを嗅ぎまくり、かと思えばグーといびきをかいて寝てしまう。
    それを眺めながら、いつしかウトウトしちゃうキョウコさん。
    これぞ究極の幸せ♪。

    そんなのんきなぶっちゃん、最初は首輪無しだったのが、
    次に来たときは首輪、その次はなんと名前入りの迷子札をつけられていた。
    ハラハラと気を揉む飼い主さんの気持ちが、痛いほどわかる。
    でも親の心子知らずで、別宅でのんびりとネコの開き状態でくつろぐぶっちゃん。あはは。

    ぶっちゃん、また遊びに来てくれるといいなぁ。

  • キョウコさん、会社員時代はやりてだったんだ。足を引っ張ったり、接待したり、後輩を巻き込んだり。そりゃ嫌にもなるよな。防犯隊に目覚めるあたり、まじめだなと思った。
    ぶちおとの出会い
    本との縁については、同感。

  • れんげ荘物語シリーズ。
    今回は散歩ネコぶちおとほのぼのした時間を過ごしつつ、れんげ荘のコナツさんの身の上話や、キョウコさんの母親の急変など先が気になる展開…
    そんな中で、クマガイさんの何気ないアドバイスが好き。

    ・何でもほどほどがいいと思うわよ。不安を突き詰めて悩みすぎると、体の具合が悪くなったりするし、不安になったらその考えをとりあえず受け止めて、深呼吸をニ、三回するか、外を歩いたらなんとかなるものよ。もし何かあったとしても、周囲の人が手を差し伸べてくれるわよ。(p46)

  • バリバリのキャリアウーマンが、仕事を辞めて毎月10万円で生活するシリーズの3作目。
    冷静になるとツッコミどころも多いストーリーだけど、自分もこんな生活がしてみたいな、と思いながらリラックスして読める作品です。同じことがしてみたいと思う点や、私だったらこうしたいなと思う点もあり、「自分だったら」を考えながら楽しく読めます。
    れんげ荘の女性たちは、みんな個性的で、付かず離れず、でも好意的に接し合っていて、私も仲間に入りたいと思ってしまいます。オンボロで、冬は隙間風、夏は虫に悩まされたりするのは嫌だけど。
    大きな事件は起こらないけど、今回は大変なことが起こったところで終わったので、続きが気になります。

  • れんげ荘シリーズ第3弾。今回は繋ぎだったのでは。それなりに物語が定着してきつつあり安心感すら漂うなか次巻への布石がちらほら。ねこちゃんはこのままフェードアウトしてしまうのか、いやいやしてほしくないという強い気持ちを込めて。働くことへの葛藤が今度は住人を通じて綴られるのが印象深かったかな。そのことであえて働かない選択をした自分自身を見つめ直すとという感じ。そしてラストで大事件発生。ここでそれをもってくるとはと悶絶してしまう。早く続きが気になる人続出だろう。

  • れんげ荘物語、第三弾。
    有名広告代理店の仕事につくづく嫌気がさした、ササガワキョウコは、月10万で生活できるだけの貯金を溜めて退職する。
    ミニマムな生活にあこがれはあるが、なかなか実践まで行くのは難しい。
    キョウコの実験を見守るような気持ちだ。

    きちんと計画を立てて、決心して始めた生活。
    お金を使いすぎる事もなく、その点では順調である。
    しかし、ほんとうに働かなくてもいいのか、このまま老いて行くだけでいいのか…その悩みは常にある。

    れんげ荘で生活しているのは、若い女性二人、おばさん二人。
    キョウコもおばさんの方に含まれるが、彼女より年上の、「クマガイさん」が見事に達観している他は、皆、まだ人生を放浪している途中という気がする。

    どこかの飼い猫が何度か訪れて、つい餌をあげてしまう。
    仕事に向いていないコナツさんにごはんをおごってしまう。
    これはどちらも親切なようでいて、習慣になってはいけない事…

    だらだらと続く日々なのかと思いきや、どうも転機がやってくるようだ。

  • シリーズ全制覇するぞ

  • 自分の立ち位置を探し、小さな社会のなかで役割を得ようとしている主人公の様子に、人間がひとりで生きていくことの難しさはこういうところにもあるのだなと感じた。

    このシリーズを読んでいると、とにかく若いうちにがむしゃらに働いてさっさと余生を過ごすことを目標にしたら会社をがまんできそうと思うが、がむしゃらに働いて余生を過ごせるほどのお金をよこせる会社が今はどれほどあるのだろうと気になった。

    それにしても、『パンとスープとネコ日和』にもいえることだが、主人公がネコに対して加虐的なのはなぜなのか。
    (本書ではネコに人間用のチーズを与えるシーンが出てくる。また、そのネコは首輪をつけるようになり、他人の飼い猫であることもわかる)

    【これから読む人のためのシリーズメモ】
    ①れんげ荘
    ②働かないの れんげ荘物語
    ③ネコと昼寝 れんげ荘物語
    ④散歩するネコ れんげ荘物語
    ⑤おたがいさま れんげ荘物語
    ⑥おネコさま御一行 れんげ荘物語
    ⑦今日はいい天気ですね。 れんげ荘物語

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著者プロフィール

1954年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。「無印物語」で人気を博す。『かもめ食堂』『れんげ荘』『三人暮らし』など著書多数。

「2023年 『老いとお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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