先祖探偵

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.58
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本棚登録 : 1482
感想 : 182
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758414203

感想・レビュー・書評

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  • 面白い題材だなと思い購入。
    慣れない題材に、少し戸惑いましたが、主人公が魅力的で楽しく読め、勉強になりまし。

  • 先祖を追っていくため、ちゃんと注意深く読んでいないと頭がごっちゃになってきて誰が誰なのかわからなくなってくる。最初はとっかかりにくく、状況を飲み込むまで時間がかかった。
    戸籍なんて、と思っていたけれど無戸籍だとこんなにも弊害があるのだとビックリ。そこからはぐっとひきこまれ、主人公の出自に関わるところは前のめりで読んでしまうほどに。弁護士さんならではの視点なのかと。さすがだなぁ。

  • タイトルでホラーものかと思いきや、先祖を探す専門の探偵の短編集。著者を有隣堂しか知らない世界で知り、3冊目ですがどれもハズレなしの一気読み。また本作は主人公が著者同様弁護士ではなく探偵で、弁護士の経験がいかんなく発揮されたというよりは、ほどよいエッセンスで散りばめられていて、このぐらいの感じが好みです。

  • 安定の面白さ。話が頭にスーッと入ってきやすく、スラスラと読むことができた。
    戸籍という普段耳にこそするけど、とてもややこしいものをうまく話に繋げるあたりが作者らしい。
    ジーンズしか履かない女主人という出だしから心が掴まれた。先祖辿るならやっぱり田舎。その田舎で映えることのないご当地ランチなどが美味しそうでたまらない。近くの食堂にでも今度行って雰囲気だけでも探偵になってみよ。

  • 邑楽風子をめぐる短編連作。戸籍に関する社会問題をからめながらアイデンティティの確立と母子のつながりを描く。よいお話でした。

  • 法律に詳しい著者だから書ける小説でした。

    へぇーそうなんだぁーも
    合わせて感じれる今回の小説。

    戸籍の話ですね。
    自分の先祖って辿ってみたいなと思いつつも
    どう辿ればいいんだろう?と難易度の高いものなんだけど、
    そういう方法もあるのかと知りつつも
    これは歴史を知らないと難しいなと感じたりも。

    いくつかの話の中で宮崎が舞台なのは個人的には嬉しかったです。
    なかなか物語の舞台になることがない県ですから(笑)

  • 実際いるんだろうか・・・
    こんな仕事の人
    面白そうだけど、お金には・・・

    親って・・・な〜〜〜

  • 先祖を探す探偵の話。先祖を探すとは、戸籍をたどること。
    色んな事情で戸籍をたどる人がいるストーリー。探偵本人も生き別れたお母さんを探してる。戸籍を使って悪いことをしようとする人や、無戸籍により何にもできない人がいたり、先祖に武士がいるかどうかとか。当り前だけど昔は引っ越しする人がいなかったんだよなと。だから農民は農民。
    最後ほっこり現実的終わりなのが新川先生のすきなところ。

  • 面白かった。先祖探偵という設定が面白いし、実際にありそう。
    第三話に登場する佐々木という老婆は本当に酷い。自分の罪を隠すために風子の調査を妨害し、最後は感謝して調子が良い。殺された万作が本当に許すだろうか。罪を償って欲しかった。物語としては面白かった。
    第四話で、風子はなぜ西口の依頼を受けるのか。支払いもできそうになく、暴言を吐くような男なら普通は断る。しかし、西口雄二が暴言を吐くという設定は必要だろうか。こんな男が、山手のお嬢様を騙すことができたというのは少し引っかかる。もっと滑らかに詐欺師のように喋る男でないと合わない気がする。西口健司と西口雄二をミスリードさせるために二人を対称的にしたのかもしれないが。でもこの展開には気づかず、まんまと騙されて楽しかった。
    第五話は、結局は育児放棄。私が最近読んだ小説は、本当に驚くほど、ほとんどの作品に虐待や育児放棄などのシーンが登場する。やはり、それだけ多くの作品に影響するほど、社会問題になっているということだろう。
    先祖を探す探偵という切り口が斬新で、非常に面白い。もっと風子の活躍を読んでみたい。

    料理解説のシーン多い。お土産のお菓子や紅茶なども作者のこだわりを感じる。

  • 少し前に『家系図をつくる』のが流行った。
    そういうお話かと思いきや、リアルで生々しい話だった。

    無戸籍の事情など聞くと、自分の恵まれた環境をまざまざと感じるものの、戸籍は税金の徴収が主な目的として有るので、やるせないような気もした。

    ただ、自分が何者であるのか、どこに所属するのか、本能で求めてしまうので、日本の戸籍や過去帳でルーツを辿れるのは心の安定にも繋がっているのかな、と思う。

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著者プロフィール

一九九一年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第十九回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、二〇二一年に『元彼の遺言状』でデビュー。他の著書に『剣持麗子のワンナイト推理』『競争の番人』『先祖探偵』『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』などがある。

「2023年 『帆立の詫び状 てんやわんや編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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