- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758414333
作品紹介・あらすじ
ドラマ化もされた大ベストセラー“安積班シリーズ”熱望の最新刊!
青海三丁目付近の海上で遺体が発見される。
身元は、かつて特殊詐欺の出し子として逮捕された戸沢守雄という七十代の男だった。
安積たちが特殊詐欺事件との関連を追う中、遺体発見の前日に戸沢と一緒にいた釣り仲間の猪狩修造と和久田紀道に話を聞きに行くと、二人とも何かに怯えた様子だった。
何らかの事情を知っていると踏んだ安積たちが再び猪狩と和久田の自宅を訪れるも既に誰もおらず、消息が途絶えてしまう……。
「自分が誰からも必要とされなくなる。それでも毅然としていられるかどうか……。それが怖い」(本文より)
安積が事件の先に見たものとは――
感想・レビュー・書評
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人生の秋ってそんなに悪いもんじゃないんじゃね?考え方を変えることで、きっと美しい秋の表情を見せてくれるよというお話
まさに『秋麗』だね
ただ今回わたくしの大好きな村チョウの出番がほとんどなかったのでご立腹です、ひまちゃんご立腹
でもまぁ速水ヘッドがあいかわらずカッコイイので許してあげましょう
安積班長もあいかわらず素で「警察官」だしw
それにしても今野敏さん、いろんな作品で日本が国際競争力を失いつつあったり、様々な社会問題が噴出しているのは、「働き方改革」にあると書いてますね
実は自分もその考えに同意している部分がかなりあって、そもそも日本人に合ってないと思うんですよね
早く帰って充実した健康的な生活を!みたいん
ガムシャラに働き続けるってのは確かに欧米人や株主の人たちから見たら非効率ということになるんでしょうが、日本人の起こすイノベーションって精も根も尽き果てたその先で起きてきたってイメージなんですよね、歴史的にも
それから家族を大切にすることって、決して長い時間一緒にいることとは必ずしも一致しないと思うんよね
そんなことを考えた安積班の最新作でした詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
歳を取って誰からも相手にされなくなった孤独な老人が、久しぶりに胸が張り裂けるほど興奮した。その興奮がもとで殺された。
お台場に再興された東京湾臨海署の安積剛志(つよし)係長の活躍の物語です。刑事組対課(通称、刑事課)強行犯第一係、通称安積班を率いる警部補である安積係長が、部下を率いて事件に日夜取り組みます。
発端は、74才の戸沢守雄が、東京湾臨海署管内の江東区青海3丁目付近の海上で死体で発見された。戸沢は、同じ年頃の老人二人と特殊詐欺をした。戸沢が騙した男が、半グレの怖い男であった。男は、騙された事に怒り、騙した者を探し出し殺しだした。
安積班シリーズを読むのは4冊目です。
【読後】
誰にも相手にされず、さびしく、孤独の中にいる老人が、快感を忘れられず詐欺を続ける。こんなことがあるのだろうか。
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安積班シリーズ一覧
安積班シリーズは、台場をはじめとする湾岸地域を管轄する警視庁東京湾臨海警察署を舞台に、安積警部補率いる刑事課強行犯係安積班の活躍を描く。なお、「蓬莱」から「神南署安積班」までは、原宿の神南署を舞台にしている。
●《東京湾臨海署編》
14.秋麗 東京湾臨海署安積班 2024.01.15読了
13.暮鐘 東京湾臨海署安積班 2023.04.23読了
12.炎天夢 東京湾臨海署安積班 2022.10.04読了
11.道標 東京湾臨海署安積班 2022.10.04読了
10.潮流 東京湾臨海署安積班
09.捜査組曲 東京湾臨海署安積班
08.晩夏 東京湾臨海署安積班
07.烈日 東京湾臨海署安積班
06.夕暴雨 東京湾臨海署安積班
05.花水木 東京湾臨海署安積班
04.半夏生 東京湾臨海署安積班
03.最前線 東京湾臨海署安積班
02.陽炎 東京湾臨海署安積班
01.残照
●《神南署編》
04.神南署安積班
03.警視庁神南署
02.イコン
01.蓬莱
●《ベイエリア分署編》
03.硝子の殺人者 東京ベイエリア分署
02.虚構の殺人者 東京ベイエリア分署
01.二十標的 東京ベイエリア分署
●《今野敏著・監修》
01.安積班読本
「図書館」
安積班シリーズ22作目
秋麗 ー 東京湾臨海署安積班シリーズ14作目《単行本》
2022.11発行。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。
2024.01.14~15読了。★★★★☆
図書館から借りてくる2023.12.27 -
残暑も少しずつ和らいできて秋晴れの心地よい気候になってきましたね
そこで『秋麗』です
安積班シリーズです
もう、レビューはいらないでしょ!
だって、「安積班シリーズ=安心安定の面白さ」ということはわかっていることだしw
けどね、本作は敏さんやっちゃった…(ノ∀`)アチャー
何をやっちゃったかって?
それはね……、
「誤字脱字」ですw
この本、図書館で借りたんですが誰からが間違いの箇所を指摘して鉛筆で直しているんです
しかも、その人が直している箇所だけでも3箇所ありましたw
そもそも図書館の本に勝手に書き込むことはダメでしょうけど、敏さんもちょっと間違いが多すぎましたね〜w
敏さんの安定感は欠けていましたが、本作の内容はもちろん安定感抜群でした(≧∇≦)b-
あっ!間違ってる
あれ!ここも!
こっちもじゃんw
探せばもっと間違いがもっと出てきたかもーwあっ!間違ってる
あれ!ここも!
こっちもじゃんw
探せばもっと間違いがもっと出てきたかもーw2023/09/27 -
2023/09/27
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2023/09/27
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〈東京湾臨海署安積班〉シリーズ最新作。
今回は殺人事件の被害者である高齢男性が、かつて詐欺の加害者だったという事実が判明し…というところから始まる。
高齢者=弱者ではないし、リタイア=つまらない生活でもないし、老兵=消え去るのみでもない。
このシリーズは安積の年齢設定は変わらないものの、時代は変化している。
安積自身も猛烈警察官で家庭を顧みなかったから離婚したが、今でも元妻や娘と交流している。
働き方の変化に安積自身にも思うところはあっても、部下にそれを押し付けることは絶対にしないし、部下や周囲の人々を守ろうという姿勢はシリーズ初期から健在だ。
セクハラやパワハラとは無縁の上司・安積は昔から時代の先端を行っていると言えるかも知れない。
今回安積とコンビを組んでいるのは葛飾署の広田係長。口調はやる気があるのかないのか分からない感じだが、こういう人こそ侮れない。
警察官としての仕事には信念を持っているし、安積とはタイプが違うものの、やはり頼もしい上司だ。
広田『人は生きている限りは枯れたりしませんよお。俺はそう思うけどねえ』
安積『自分が誰からも必要とされなくなる。それでも毅然としていられるかどうか…。それが怖い』
速水『俺は年を取っても俺のままだ。だから、怖くなんかないさ』
三者三様の、年を取ることに対する考え方が面白かった。
年齢に対する考えは人それぞれ。だが少なくとも人への悪意や迷惑を向けるようなことはしてはいけない。
事件の内容が最近よくニュースで見聞きする事件とリンクしているところもあったので、どんな内容になるのかと思っていたが、やはりそこは今野さんらしい話だった。
これが他の作家さんならとことん救いようのない話になっていたかも知れない。
今回は村チョウ&桜井の活躍があまり見られず残念。黒木に至っては冒頭に出てきただけだった。
次回は安積班全員の活躍があることを期待。 -
安積係長だけでなく、周りを固める個性豊かな登場人物たち一人一人が役割を全うして好感が持てます。中でも葛飾署広田係長ののんびりした口調とキレる仕事ぶりが印象的でした。速水小隊長もカッコよすぎです。
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ランティエ2021年9月号〜2022年8月号掲載のものに加筆修正し、2022年11月角川春樹事務所刊。シリーズ15作目。ラストで交機隊の速水が年を重ねた人生を美しい秋に例えていうシーンがタイトルに繋がる。いつものように殺人事件の捜査本部ができて安積班の活躍が始まり、新聞記者のセクハラ問題なんかもあってそれなりに面白い話なのだが、小ネタの連続のようなところがあり、もう少しダイナミックな展開があっても良かったのに…と思いました。
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安積班シリーズ待望の長編。
東京湾で見つかった遺体。
フェリーの航海士が見つけた遺体はどこの誰で、どこからやってきたのか?
安積班のメンバーだけでなく、今作では捜査本部も立ち、お馴染みの交機隊の速水や、今シリーズ初登場の葛飾署の広田などの手を借りながら、安積が事件の真相に迫っていく。
捜査本部が立つだけあり、今回は安積班のメンバーの出番は少な目。しかし、コツコツと捜査を積み上げていく様子が丁寧に描かれていて、「さすが今野敏」と言う感じ。
捜査は一人の力では出来ないし、どんな小さな出来事でも事件の解決に繋がる様子が面白い。
最近は警察ものも、突飛な設定が多かったり、科学捜査が進む中、コツコツ足を運ぶ捜査を扱うものが少なくなったと感じる。
隠蔽捜査シリーズも面白いが、今シリーズの主人公は班長なので、捜査の第一線で活躍するのが、隠蔽捜査とはやはり目線が違う。
どうしても、最近は会話を中心に話が進むスタイルが多くなっているのは気になるが、そこを踏まえても、今作は面白いと思った。
何年経っても、配属が変わらない設定はかなり気になるが、一体何歳の設定で描かれているのか?
そこはかなり知りたい!
やっぱり「安積班」を始め、「隠蔽捜査」「樋口」シリーズは安定感が凄い。
同じような調子で描かれているけど、それぞれの微妙な立場の違いを楽しむのが何とも言えない。 -
タイトルも表紙もすてき!
今野さん、さすがの面白さ。部下の能力を活かして適材適所をしてくれ、しかも力を発揮できたらしっかり認めて褒めてくれる上司達。こういう上司のもとで働けたら幸せだとしみじみ思った。
葛飾署の広田係長がまたいい味を出していて、良かった。間延びした人の良さそうな喋り方でいながら、刑事として優秀。ドラマ化されたら、中村梅雀さんだろうなと想像しながら、読んだ。
速水の堂々たる交機隊への自信と仕事ぶりに感動する。速水の下で働く部下もまた幸せだ。
「秋麗」しゅうれい〜うららかな秋。何ときれいな言葉だろう。人生はいろいろ大変なこともあるが、考えよう動きようではどんな状況でも幸せは感じられるはず。そう思って苦楽も面白がって生きていきたいと思った。 -
<老>
葛飾署強行犯係の広田と云う,今回の事案における副主人公的役割の係長刑事のしゃべり方が,小路幸也『東京バンドワゴン』の主役格の登場人物 我南人(がなと)の喋り方にとても似ている。 ”LOVEだねえー” こういうキャラ僕は大好き。
安積班シリーズは僕の場合かなり飛び飛びに読む結果になっている。2023.春 最新刊の本書と,加えて一昨年刊行された『暮鐘』は読んだ。あとはのっけの一冊『二重標的(ダブルターゲット)』を読んだ。これは1988年年に『東京ベイエリア分署』という名前で発刊された書の文庫版・・・と云うような事は今はWikiですぐに分かる。もちろん その後も沢山の安積班シリーズは出ているのだが,沢山すぎてどれから手を付けて良いかわからぬままに最新刊へダラダラと手を出している,という体たらくな僕なのでした。