- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758438209
感想・レビュー・書評
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元外交官が語る、第2次世界大戦前後の外交秘話。
錯綜する情報に、権力争いも絡む、諜報の世界。
その中で、快刀乱麻にものごとを解決していく、謎の男・砂谷。
とまどい、ふりまわされる語り手が、いいワトソン役。
雰囲気が柳広司のD機関シリーズと似ていて、痛快でおもしろい。
歴史的な事件を軸にしているので、よりリアルなイメージでたのしめる。
タイトルがすべてなので、最後おどろきはない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ふむ
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連作短編集
かつて外交官だった津村に声を掛けられた 僕 。シェリーを傾けながら紡がれた昔話は、戦前から戦後にかけての歴史の裏の物語だった。
「書物狩人」シリーズも読みましたが、本書も同様に真実と創作のバランスが本当に素晴らしく、うっかり信じてしまいそうな位リアルです。読み進むほどに、これは真実じゃなかろうかと何度思った事か。
ストーリーのキーを握る 砂谷周一郎 の存在も謎に満ちています。並外れた観察眼と推理力。彼の語る真相はもはや真実なのではと思いつつ読了。
津村青年や 僕 と一緒に歴史の真実を探しませんか? -
連作短編集。時代の匂いと歴史の裏側を覗く感じがいい。全体に薄味なので(ミステリ部分は特に)、長編でじっくり読ませてほしい。松本清張『昭和史発掘』を読んでみたくなった。星3.5。