監督が好き (ハルキ文庫 す 4-8)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758440264

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  • 元トップランナーの伴勝彦は、現役引退後、実業団女子マラソンチームの監督として選手の育成に力を注いでいた。
    しかし、期待されていたリオオリンピックでは所属選手が途中棄権、次年の国際大会では他チームから引き抜いてきた選手だったが入賞すら叶わなかった。
    監督就任時に、かつての恩師から「オリンピックで金メダルを獲れる監督は、おまえだけしかいない」。その言葉を信じてやってきたが、目指す金メダルへは届かなかった。
    そんな中、バレーボールからマラソンに転向してきた恩師の孫娘の齊田恭子が入部し、2020東京オリンピックを目指す。
    歯に衣着せぬ言動の恭子に戸惑う伴だったが、自身のすべてを賭けて指導にあたる。
    そして、ついに2020東京オリンピック 女子マラソンのスタートが切られた。
    8月の過酷な暑さの中でのレースで伴と恭子はどのように戦うのか。
    感動のフィナーレが待っている、女子マラソン小説。

  •  マラソンは自主性がすべてだからという秀英の指導方法に伴は納得した。ランナーは自分の考えを話すべきだ。それができないのは考えていないということだ。指導者の指示は的確なものに違いないが、主体はランナー本人だ。指導者が大きな存在で力があればあるほど、部員は思考放棄の危機に陥る。その点はなにも陸上長距離界だけの問題ではなく、日本のスポーツ界全般に共通することなのかもしれない。

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。駒澤大学文学部卒業。スポーツ誌の編集者などを経て、1999年第5回小説新潮長篇新人賞を受賞し、作家デビュー。おもな作品に、『おれたちのD&S(デマンドアンドサプライ)』『どまんなか1~3』『セキタン! ぶちかましてオンリー・ユー』『3年7組食物調理科』『小説の書きかた』『走れ! ヒットン』(講談社)、『消えた大関』(PHP研究所)、『デッドヒート 上・中・下』(角川春樹事務所)、『スクールセイバー 学園危機一髪!』『フルスウィング』『押し出せ青春』『セコンドアウト』(小学館)、『俺はどしゃぶり』(光文社)などがある。

「2019年 『スポーツのおはなし 柔道 柔道がすき!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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