うに勝負 (ハルキ文庫 わ 1-42 時代小説文庫 料理人季蔵捕物控)
- 角川春樹事務所 (2017年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758441018
感想・レビュー・書評
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大量な収穫でミョウガが安く出回った。
季蔵と三吉は茗荷で色々な料理を試作。
その時入店して依頼されたのが、当時は流通していなかった生ウニと、塩をされて遠くから運ばれる塩ウニとの食べ比べの料理。
毎回恒例の美味しい描写だ。
と、その依頼をした旦那が殺されて発見される。
そこには二重の暗殺計画があった。
謎に重ねて、一見無関係と思われる殺人が立て続けに。
今回は禁じられているキリスト教を模した、偽の宗教で、殺し屋を雇いたい大店を集め金儲けをする集団が敵。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
料理人でもあり、隠れ者でもある季蔵のシリーズ。
今作は表題の通りうに料理。
江戸時代はまだ冷蔵や運搬技術がなかったために、生のうにを食す習慣がなかった。
越前うにの塩漬けが主とされ、高級品として上の身分の人が食べていたと言う。
生うには、漁師やその子供たちが海で採り、おやつとして食べていたと言う。
その塩漬けのうにと、生のうにを使った料理を依頼され、それを作ることになったのだが、そこから事件に巻き込まれていく。
今回は、「隠れキリシタン」も絡んだ大掛かりな事件だが、組織などよくよく読んでいると現在のSNSを使った犯罪に似ている。
史実に似たような事件があったかはわからないが、現代と似ている部分が江戸時代にあったかもしれないと思うとちょっと面白い。
隠れキリシタンが実際にどのような感じで隠れて信仰していたのか知らない部分もあったので、勉強になった。 -
ウニ好きなもので、図書館でタイトルに魅かれて手に取ってみました。
サブタイトルを見ずに、料理屋さんの話と思って読んでみたら、料理人の季蔵(としぞう)が、裏の仕事として「隠れ者」として、奉行所の仕事も請け負うという捕り物語でした。
しかも、シリーズ33作目の一番新しいものを最初に読んでしまった(汗)
突然ふらりと店に現れた男性が、塩ウニではなく、生ウニを流行らせてほしい、と季蔵に依頼し、その後死体で発見されます。
その後、事件がポツポツと起こり、それらが一つに結びついていく。
ウニ料理を考案し馴染み客に食してもらったり、事件を追ったり、と2つの話を読んでいるようです。
ウニ料理、どれも美味しそうで、試してみたいけれど、高級食材だから残念。
内容は、一つの独立した事件を追うものなので読めましたが、登場人物の相関図のようなものが分からないところがあり、これは、1作目を読んだ方が良さそうだな…と感じました。
図書館にあったら読んでみたいと思います。
2018/06/13 -
内容(「BOOK」データベースより)
日本橋は木原店の一膳飯屋塩梅屋。梅雨時のある日、主の季蔵と三吉が茗荷料理の仕込みをしていたところに、戯作者の華多屋徳次郎と名乗る男がやって来た。「あなたの料理の腕をもってして、生ウニ料理を流行らせてはいただけませんか?」と季蔵に深々と頭を下げた。その数日後、同心の田端と岡っ引きの松次が店にやって来て、大伝馬町の生糸長者・華多屋徳右衛門が大川の上から忽然と消えたという…。季蔵は美味しい料理で市井の人々を喜ばせる一方、町の事件の真相を追う。大ベストセラー書き下ろしシリーズ、二幕目第六弾。
令和2年10月27日~11月2日 -
読んでいると 無性に ウニが食べたくなります。 (*^_^*)♪
サスペンスと 料理が 分かれているので、食事も喉を通るね。
面白かったので、シリーズや 著者の他の本も読みたい。
2018/4/26 読み始める。5/10 読了後 友人に貸す。 -
20180519 少し、流れが止まったようで一息つけた。でも捕物控というより料理日記に思えて来た。一度羽生で実食会を開いて見ても良いのでは。
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二幕目第六弾
うに好きの主人の殺しの背後に潜むえせキリスタン?
信仰を信じさせ、自爆テロに近い犯罪
今の世情の映しか、または昔から? -
2017年6月ハルキ文庫刊。書下ろし。シリーズ33作目。2幕目の第6弾。毎度おなじみですが、事件の展開が凄くて、予想できなかったです。美味しそうなお料理とのギャップが楽しい。
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このシリーズでは、ままあることだけれど、今回もやりきれない事件。
まさかの、あの人があんな役どころとは。
姉妹の確執は、姉の気持ちがよくわかるだけに切ない。それを利用するやつは、絶対に許せない。
結婚して、おき玖の出番は減って残念だけど、三吉がどんどん成長しているね。
ここらで、瑠璃の症状に目覚ましい回復があってほしいところ。