- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758441896
感想・レビュー・書評
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今回はぼろ鳶シリーズから菩薩顔のあの人がちらりとゲスト出演
うーん商売上手か!
そしてはっきりと、意図的にぼろ鳶シリーズとは全く違った方向性で書いてるよね
文体も微妙に違う気がするけど気のせいかもしれんw
軽さをかなり意識してる気がするなー
そしてこちらはこちらで面白い!
しかもどこかで爆発しそうな気もするんで引き続き追いかけてみたいと思います
ちなみに主人公の堤平九郎は井蛙流という独特な流派の達人なんだけど
この井蛙流ってのがどのような流派や技もひと目見て真似て吸収してしまうというとんでもない流派でしかも剣術だけでなく体術や手裏剣までも盗んで自分の技としてしまうんよ
で時どきで一番有効な技を繰り出し敵と戦うんですね
この設定さー
たぶん今村翔吾さんがいろんな「○○流 □△!」って書きたいだけなんじゃなかろうかw
まぁそれならそれで大歓迎だけどw -
「くらまし屋稼業」の2冊目。
今度は呉服屋の土蔵に幽閉された少女・お春を晦ます話。
「くらまし屋七箇条」の一に『依頼は必ず面通しの上』とあるのだが、前作でもそうだったように、依頼人に直接会うところからして大変な稼業ね。
まずはそこからひと工夫だが、□□を騙るとはなかなかやってくれる。そこに菩薩の面みたいな顔した気味悪い若侍が顔を出したり、他にも鬼灯組や大丸が出てくるなど小ネタでも楽しませてくれる。
お春の事情を聞いて自らに課した掟を破ることにしたため、単身、くらましを行うことになる平九郎だが、前作ではなんとなく匂わされていた妻や娘のことも少しだけ知れることになる(全てが明かされるのはシリーズがもう少し進んでからなのね)。
救出劇はいかに“土竜”と言ってもややうまく行き過ぎだったように思うが、その後に来る染谷不動での立ち回りの変幻自在がまた一興。これも前作ではセリフの中に出ただけだった「炙り屋」万木迅十郎が姿を現すが、こいつもまた凄まじく強く、今後の絡みがどうなることやら。
辛い境遇に耐える登場人物が多い話だったが、ようやく春めいた終章に心温まる。 -
前作では80台の駕籠を使い、大金を掛けてくらまし、最後は敵方を1人で殲滅。
今作では多摩の貧農から奉公に出された少女のくらまし。当然、金は無いので味方も手を出さず1人で仕掛け。情報料と大人数を掛けての大工作。今回も人手と自分の金で少女の救い出しを行う。何故、自腹なのかが僅かに出てくる。今後は、くらまし屋を始めた事や、これまでして救う理由が出て来るだろう。
最後は宿敵との一騎打ち。大迫力の剣戟が繰り返される。少女の行方と宿敵との意外な結末を迎える。今後も楽しみな伏線が幾つも出ている。 -
〈くらまし屋稼業〉シリーズ第二作。
その名の通り、様々な事情で行方をくらましたい人々をどんな手を使ってでもくらまし、新たな生き場所を与える〈くらまし屋〉。
今回くらませるのは呉服屋・菖蒲屋に奉公中のお春。商売敵との争いに巻き込まれて土蔵に閉じ込められている彼女を救いだし、重篤の母親に一目会わせてあげることは出来るのか。
今回は依頼人が奉公人の少女だけにお金にはならない。
仲間の赤也や七瀬が下りると言う中で、平九郎一人で仕事を受けようとする。
何故少女にそこまで肩入れするのかと思ったら、平九郎にはどうも行方知れずの娘がいて(奥さんの方の生死は不明)、彼女を探す為にこの仕事をしているらしい。
さらに仲間の七瀬もかつて平九郎にくらましてもらい新たな人生を貰った人間らしい。
平九郎一人の仕事ということで今回は難航。
しかも平九郎の仕事とは逆の〈炙り屋〉なる万木迅十郎というとんでもない剣豪も登場。
平九郎はどのようにお春をくらますのか。
前作同様ルパン三世みたいな脱出方法と、剣劇アクションと、くらます者くらましてもらう者それを阻止する者のそれぞれのドラマと、色々楽しめた。
お春ちゃんと風太、良い出会いで良かった。だが冒頭の地図を見ると〈菖蒲屋〉と平九郎たちが作戦基地にしている〈波積屋〉はご近所なのだが、お春ちゃん大丈夫?
〈炙り屋〉との因縁はこれからも続きそう。それはそれで楽しみ。 -
くらまし屋に新たなメンバー加入?
平九郎の過去が少し明らかになった。
七瀬、赤也のことも少しだけ。
くらましに関わる人たちが温かくて涙を誘う。
火消や盗賊など、もう一つのシリーズでお馴染みの人物もちらっと登場し、
そちらを知ってる人はさらに楽しめる。 -
シリーズ第二弾。
今回は重篤の母親に会いに行くことを許されず、店の土蔵に閉じ込められている少女・お春の晦ましに挑みます。
このお春の奉公している「菖蒲屋」の主人が本当にクズで、お春に大セクハラ&大パワハラをした挙句に監禁、さらには闇組織に引き取らせようと目論むという・・。もう、お春が可哀想すぎて、“早く、助けてあげて!”と祈るような気持ちで読みました。
報酬を払うお金がないお春を助けたり、過去に晦ました風太に会いに行ったりと、今回の平九郎の行為は“くらまし屋の「掟」”に背くものといえます。
なので、はじめは平九郎は単独で行動せざるを得なかったのですが、いざという時に七瀬と赤也が助けてくれて、こういうところが良いチームなのだな、と思せるものがあります。
あと、今回登場した「炙り屋」という裏稼業をしている、万木迅十郎が滅茶苦茶強くて、平九郎の手強いライバルとして今後も対決がありそうですね。 -
明快で雑味のないストーリーを感じる。反面、書割のようなデフォルメ感もあるが。読書としては快楽。
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てらこや青義堂を読んでから主人公の過去を背負う強さと弱さ、仲間の心の繊細な描写に惹かれ読みました。最後は思わず題名と同じ深い意味に思わず泣ける江戸人情の素敵な作品でした
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今村翔吾の「くらまし屋稼業」第2巻。
第1巻の中身も反映されてて、同じ登場人物が再度登場。次回からも出てきそうな気配。
登場人物は実によく練られていて、人物像に厚みがある。
読んでいても、噛み締めるような味わいが出てくるのは、この作家の実力によるものだろう。
主人公の背景も少しづつ語られる2巻め。
菩薩…今村氏卑怯だわ〜
真似て吸収して手裏剣って…
写輪眼∑(゚Д゚)
菩薩…今村氏卑怯だわ〜
真似て吸収して手裏剣って…
写輪眼∑(゚Д゚)