日雇い浪人生活録(七) 金の記憶 (ハルキ文庫 う 9-7 時代小説文庫 日雇い浪人生活録 7)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 97
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758442558

作品紹介・あらすじ

亡き八代将軍吉宗より田沼意次の行う幕府の財政改革を手助けするよう命を受けた隠密のひとりで、ふだんは芸者姿に身をやつす村垣伊勢。村垣は、両替商分銅屋の用心棒である諫山左馬介を、その鉄扇術から、ただの浪人ではないと疑いだした。一方、改革を推し進める意次の動きを探ろうとする者たちに対し分銅屋が仕掛けた策には、次々と獲物がかかり始める。武家の駆け引き、野心を抱く商人の台頭──江戸の世はどう動くのか。大好評シリーズ、第七作。

感想・レビュー・書評

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  • 金の記憶 ― 日雇い浪人生活録シリーズの7作目
    2019.05発行。字の大きさは…小。

    親の代からの浪人・諫山左馬介を通して江戸時代後期の「お金」について書いた物語です。

    両替商・分銅屋仁左衛門は、9代将軍徳川家重の寵臣・御側御用取次の田沼意次の元に入り込んだ間者を突き止めるため、意次より売却を任された珊瑚玉を使って罠を仕掛け、田沼家の勘定方の布川亀弥が、新物、贈答品の南蛮甘味を扱う松浦屋の紐付きであることを突き止めます。その松浦屋が、意次に開国して外国と貿易をすることを進めます。

    その頃、左馬介は、公儀お庭番の紅一点・村垣伊勢(芸者・加壽美)に、何代にもわたって町中(他国)に潜みし忍者(草)ではないかと疑われています。

    【読後】
    「お金」について書いた本だと思って読んでいるのですが。どうも、お庭番が左馬介をどこかの忍者と考えたり、目付が出て来て意次に敵対したり、元町方同心が左馬介を付け狙ったりと物語を複雑にしていきます。
    ついて行くのが大変です。
    2021.01.07読了

  • 間違えて7巻8巻を逆に。

    松浦屋という新しい登場人物。
    進物用の菓子屋である。
    菓子には高級であればあるほど、上白糖が必要である。
    日本ではその頃上白はなかったので、結果的に海外からと、いうことになる。

    松浦屋は外国との貿易を志していた。

    実は田沼に密偵としてお抱えの武士を侵入されていたのだったが、分銅屋の手配でそれも知れることに。

    経済改革は土地に執着する旧来の思考を持つ武士に受け入れてはもらえない実情をどう打破できるか?

    田沼意次の苦悩は続く。

  • 左馬之介も纏わり付かれる運命なのか?

  • 元同心佐藤猪之助のすさまじいの執念。新たに大物商人の松浦屋が田沼意次に接近してきた。

  • 据え膳を食わないのか・・
    父親との記憶から、出身地が分かるという展開かな
    鉄扇使う瞬間も何やら見られていたし
    少し動き始めたね

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著者プロフィール

上田秀人
一九五九年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。九七年小説CLUB新人賞佳作。二〇〇一年作家デビュー。歴史・時代小説を中心に活躍。主な文庫シリーズに「闕所物奉行 裏帳合」(中公文庫)、「禁裏付雅帳」(徳間文庫)、「聡四郎巡検譚」「惣目付臨検仕る」(光文社文庫)、「奥右筆秘帳」(講談社文庫)、「町奉行内与力奮闘記」(幻冬舎時代小説文庫)、「表御番医師診療禄」「高家表裏譚」(角川文庫)、「日雇い浪人生活録」(ハルキ文庫)、「辻番奮闘記」(集英社文庫)、「勘定侍 柳生真剣勝負」(小学館文庫)など。一〇年『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第十六回中山義秀文学賞を受賞。二二年「百万石の留守居役」
シリーズ(講談社文庫)で第七回吉川英治文庫賞を受賞。『翻弄 盛親と秀忠』(中公文庫)など著書多数。

「2023年 『夢幻(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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