日雇い浪人生活録(十二) 金の穽 (ハルキ文庫 う 9-12 時代小説文庫 日雇い浪人生活録 12)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 105
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758444422

作品紹介・あらすじ

お側御用取次・田沼意次のもとには、役職を得るための賄賂を持った大名旗本が毎日のようにやって来る。
だが、金で役目を買うような輩は愚か者ばかり。しかも役職の席には限りがある。
頭を抱える田沼に両替商分銅屋仁左衛門はある策を授けるが、その帰り道には、左馬介相手に
「切れ者の田沼も所詮は武家者、金の遣い方には疎い」と嘆いてみせる。
そんな折、分銅屋になじみの研ぎ師がやって来る。
番頭がさりげなく話を聞くと、近頃は藩士から錆びた刀の研ぎの依頼が多いのだと言い……。
大人気シリーズ、第十二作!

感想・レビュー・書評

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  • 江戸の両替商の大店分銅屋仁左衛門の用心棒・諫山左馬介の活躍の物語です。
    甲州流軍扇術の遣い手の左馬介は、親の代からの浪人で日々食べていくのがやっとであったが、仁左衛門に仕事ぶりを認められて月極めの用心棒として雇われています。
    此度、会津松平家は、資金繰りに屈して分銅屋から金を借りようとして画策するが相手にされない。そんな時に、幕府老中が会津松平家を徳川一門から外すことを企てている事が窺われ……。

    【読後】
    上田秀人の本は、本当に説明が多くて読んでいると物語というよりも、説明文に物語が付いているような感じが毎回します。しかし、左馬介が今後どうなるのか気になりますし、興味が湧いてきます。なかなかうまく作っています。

    金の穽(おとしあな) ― 日雇い浪人生活録シリーズの12作目 
    2021.11発行。字の大きさは…小。2021.12.28~30読了。★★★☆☆
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    【バックナンバー】
    日雇い浪人生活録シリーズのバックナンバーは、私の本棚より「タグ」→「タグの一覧を絞り込む」に「上田秀人」と入力。または、その中から上田秀人を探してください。そうすると著者上田秀人さんの本が一覧表示されます。私は、本を登録するときには、著者名と登録した年(2021)で登録しています。※月末に読んだ本には、その月のベスト本を記入しています。登録時には、「タグ」に「月のまとめ」と入力しています。
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    【令和3年(2021年)12月に読んだ本】

    12月に読んだ本は、17冊です。
    今月読んだ中で特に印象に残った本は、荻原浩さんの「花のさくら通り」です。
    この本は、禁断の恋あり、火事騒ぎあり、商店街のボスが出て来たりと大変ですが、明るい物語になっています。そして、読後感が良かったです。
    皆様の応援で12月も楽しく読書が出来ました。
    ありがとうございます(⌒-⌒)ニコニコ...

    今月のベスト本は、残念なことに★5つ、★4つのありません。
    ★★★★★は、下記の0冊です。

    ★★★★☆は、下記の0冊です。

    ※令和2年(2020年)1月から、その月の最後に読んだ本に、その月のベスト本をのせています。

  • 前作は田沼との悪い遣り取りが多かったが、今回は程々で両替商分銅屋の強気が小気味良かった。「妾屋」では最後に執政に取り込まれたが、今度の両替商はどうだろう。相変わらず用心棒が女性に翻弄される程のうぶであり、だいぶ分銅屋の主人に鍛えられてきたものの、それを元に田沼に取り込まれそうで心配になってくる。

  • 時々書かれる用心棒の心得的なシーンが良い

    両替商分銅屋仁左衛門の用心棒諌山左馬介は
    数万両資産を一人で用心棒しているが流石の
    プロ意識で酒も飲まず忠臣のように主を守る
    ところは堕落した武士の反面鏡で面白い
    御側御用取次田沼意次が将軍吉宗の宿題とし
    て託されたお金を軸とした幕政改革、武家が
    予想以上に賄賂に馴染み過ぎて予定が狂うも
    のの最終的な目標である貨幣政策に行きつく
    シナリオと推察するが・・・歩が鈍い
    作者には珍しく12巻でこの体たらく、でも久
    々の用心棒活躍シーンは面白い(∩´∀`)∩

  • 分銅屋も色んな人から狙われるねえ。

  • 安定の面白さです❤️

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著者プロフィール

上田秀人
一九五九年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。九七年小説CLUB新人賞佳作。二〇〇一年作家デビュー。歴史・時代小説を中心に活躍。主な文庫シリーズに「闕所物奉行 裏帳合」(中公文庫)、「禁裏付雅帳」(徳間文庫)、「聡四郎巡検譚」「惣目付臨検仕る」(光文社文庫)、「奥右筆秘帳」(講談社文庫)、「町奉行内与力奮闘記」(幻冬舎時代小説文庫)、「表御番医師診療禄」「高家表裏譚」(角川文庫)、「日雇い浪人生活録」(ハルキ文庫)、「辻番奮闘記」(集英社文庫)、「勘定侍 柳生真剣勝負」(小学館文庫)など。一〇年『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第十六回中山義秀文学賞を受賞。二二年「百万石の留守居役」
シリーズ(講談社文庫)で第七回吉川英治文庫賞を受賞。『翻弄 盛親と秀忠』(中公文庫)など著書多数。

「2023年 『夢幻(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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