日雇い浪人生活録(十二) 金の穽 (ハルキ文庫 う 9-12 時代小説文庫 日雇い浪人生活録 12)
- 角川春樹事務所 (2021年11月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758444422
作品紹介・あらすじ
お側御用取次・田沼意次のもとには、役職を得るための賄賂を持った大名旗本が毎日のようにやって来る。
だが、金で役目を買うような輩は愚か者ばかり。しかも役職の席には限りがある。
頭を抱える田沼に両替商分銅屋仁左衛門はある策を授けるが、その帰り道には、左馬介相手に
「切れ者の田沼も所詮は武家者、金の遣い方には疎い」と嘆いてみせる。
そんな折、分銅屋になじみの研ぎ師がやって来る。
番頭がさりげなく話を聞くと、近頃は藩士から錆びた刀の研ぎの依頼が多いのだと言い……。
大人気シリーズ、第十二作!
感想・レビュー・書評
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江戸の両替商の大店分銅屋仁左衛門の用心棒・諫山左馬介の活躍の物語です。
甲州流軍扇術の遣い手の左馬介は、親の代からの浪人で日々食べていくのがやっとであったが、仁左衛門に仕事ぶりを認められて月極めの用心棒として雇われています。
此度、会津松平家は、資金繰りに屈して分銅屋から金を借りようとして画策するが相手にされない。そんな時に、幕府老中が会津松平家を徳川一門から外すことを企てている事が窺われ……。
【読後】
上田秀人の本は、本当に説明が多くて読んでいると物語というよりも、説明文に物語が付いているような感じが毎回します。しかし、左馬介が今後どうなるのか気になりますし、興味が湧いてきます。なかなかうまく作っています。
金の穽(おとしあな) ― 日雇い浪人生活録シリーズの12作目
2021.11発行。字の大きさは…小。2021.12.28~30読了。★★★☆☆
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【バックナンバー】
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【令和3年(2021年)12月に読んだ本】
12月に読んだ本は、17冊です。
今月読んだ中で特に印象に残った本は、荻原浩さんの「花のさくら通り」です。
この本は、禁断の恋あり、火事騒ぎあり、商店街のボスが出て来たりと大変ですが、明るい物語になっています。そして、読後感が良かったです。
皆様の応援で12月も楽しく読書が出来ました。
ありがとうございます(⌒-⌒)ニコニコ...
今月のベスト本は、残念なことに★5つ、★4つのありません。
★★★★★は、下記の0冊です。
★★★★☆は、下記の0冊です。
※令和2年(2020年)1月から、その月の最後に読んだ本に、その月のベスト本をのせています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前作は田沼との悪い遣り取りが多かったが、今回は程々で両替商分銅屋の強気が小気味良かった。「妾屋」では最後に執政に取り込まれたが、今度の両替商はどうだろう。相変わらず用心棒が女性に翻弄される程のうぶであり、だいぶ分銅屋の主人に鍛えられてきたものの、それを元に田沼に取り込まれそうで心配になってくる。
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分銅屋も色んな人から狙われるねえ。
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安定の面白さです❤️