ふたりの道 小間もの丸藤看板姉妹(五) (ハルキ文庫 み 12-5)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 75
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758445092

作品紹介・あらすじ

残暑の頃。小間物商「丸藤」の手代として信頼厚い吉蔵が、実家の味噌屋の主となるため、店を去ることになった。
吉蔵を敬愛する総領娘の里久は、動揺を隠せない。吉蔵は主・藤兵衛に、「私の次の手代は里久お嬢さんに」と進言。
今まで自らが丸藤で培ってきたすべて、商人としての自覚と自信を里久に教えこむことを、最後の奉公とさせてほしいと頭を下げる。
商いに向き合う里久の奮闘、妹・桃の嫁入り、そして里久の縁談……成長した看板姉妹の物語、感動のシリーズ完結篇。

感想・レビュー・書評

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  • 姉・里久の決断、妹・桃の覚悟。
    姉妹の一段と成長した姿が頼もしい完結篇でした。

    このシリーズは怖い事件も起こらず悪人もいない、穏やかな話なので、物足りないと感じる人もいるかもしれませんが、登場人物の心情を細やかに描きながら芯の通った物語で好感が持てました。

  •  桃が大好きな人とする苦労を厭わずにお嫁に行き、里久は大好きな人が人がする仕事が続けることを願って婿入りの話を破談にする。

     ああ、二人らしいなぁと思うラストでした。里久には似合いの人がきっと現れるって思いたい!

     楽しいシリーズでした。こうした作品はやはりいい(*^^*)

  • 202208/まだまだ続いてもよさそうだったのに今回でシリーズ最終は残念。里久・桃、どちらも自分達らしい選択で良い終わり方だった。主人公達に都合よすぎる展開も多かったけど、登場人物達が魅力的でとても良いシリーズ、全作楽しませてもらった。

  • 2023.03.08

  • 悲喜交々ありつつ、明るい前向きな最後で良かったです。とにかく家族が仲良くて丸藤全体奉公人も良い人ばかりで素敵。両親が店のことより娘の幸せ第一に考えているところが本当に素晴らしいと思います。

  • シリーズ第5弾。

    桃の結婚と里久の縁談、二人が選んだ道がテーマとなった最終巻。
    このシリーズはみな良い人ばかりで、物足りなさを感じていたが、最終巻はその大決算という感じ。
    桃の結婚にしろ、里久の決断にしろ、丸藤は大店という設定なのに、甘すぎるように思えてならない。

    いっそのこと、桃が丸藤を継ぎ、里久は職人の妻となり、耕之助は念願の自分の店を持つといった方が好み

  • 脇道に逸れず一本道を突き進んだ最終巻。
    もう少し丸藤姉妹の物語が読みたかったし、奉公人等々丸藤に係る人達の物語も読みたかったです。
    桃の選んだ道は大団円で、小さなお店を大きく発展させる桃の気概にぐっときました。
    2人で幸せになってほしいと願わずにはいられません。
    里久の選んだ道はほろ苦い。
    新しい商いのカタチというのなら女店主と職人夫婦で切り盛りするお店になるのはダメだったのだろうか。
    丸藤の店の格だと難しかったのでしようか。
    こうなってしまっては、長吉が成長して婿に入る未来も有りかなとも思いました。
    長吉は今はまだ子どもですが、長じれば里久と案外お似合いかもしれません。
    最終巻は駆け足で、もっと色々読んでみたかったというのが一番の感想になってしまいます。
    メインもサブも魅力的な人物達なので、番外編で補完があればうれしいです。期待。

  • まさかの最終巻で、どうなるのかと思ったら怒涛の後始末
    二冊くらいに分けてじっくり読みたい内容だった

    大店丸藤を出ていく者、入る者、残される者、残して行く者、色んな人達の想いが交錯して切ない

    主人公は総領娘里久だけど、このシリーズで一番成長したのは次女で伊勢町小町と呼ばれた桃だったと思う

    あと父藤兵衛が母須万に何気に惚れ込んでいる事実もチラチラと判明
    桃と耕之助、里久と清七も良かったけど、父と母にも思わずニヤニヤしてしまいました

    里久の未来に想いを馳せながら

  • 惣介がお屋敷廻りの荷づくりの手をとめ、そうですねえと相槌をうった。そうじゃのう、と彦作もうなずく。

  • あぁ、やはり

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