よくわかる学級ファシリテーション3―授業編― (信頼ベースのクラスをつくる)

  • 解放出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759221541

作品紹介・あらすじ

先生や子どもたちがファシリテーターになると、教室に豊かな言語活動が育まれ、授業がとても楽しくなります。
子どもやクラスが成長する「信頼ベース」の授業の進め方を小学校国語、算数の授業事例などを用いて紹介します。

感想・レビュー・書評

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  • 子どもとの信頼関係を築くことが、学級崩壊を防ぎ、1年間安定したクラスにするコツだということを学びました。

    どんな世界でも、信頼関係を築くって、一筋縄ではいかないですよね。
    でも、この本を読めば、ささいなことでも、続けていくことで信頼関係を築くことが可能だということに気付きます。

    例えば、
    ①絵本の読み聞かせ
    →やってみると、しーんとして子どもが話を聞くようになります。
    子どもの心に、人の話を聞く土台が出来上がる、というような感覚です。

    ②ハイタッチ
    →毎朝、子どもとハイタッチする。これ、簡単なのですが、やっている先生を私はほとんど見たことがありません。コロナ禍でも、腕タッチはできます。わたしは、現場にいたとき、これを毎朝続けました。すると、心がつながる感覚が築かれました。帰りも同じです。帰りの会が終わったら、ハイタッチ(腕タッチ)をしてから帰る、というようにしました。そうすることで、最低でも毎日全員と2回は対話が可能になるんです。子どもの変化にも気付きやすくなります。トラブルも未然に防ぐことができます。これは本当におすすめです。

    ③振り返りジャーナル
    →最初は1行しか書けない人もいましたが、書かせるうちに、子どもたちが日頃どんなことを考えているのかが分かるようになります。わたしは、全ての授業で振り返りをノートに書く時間をつくり、毎時間花丸をしたり、コメントをしたりしてきました。最初は、書けなかった子も、1年たつとすぐに書き出すことができるようになりました。

  • できないことを怒るのでなく
    どうすればできるようになるか探究する
    大事にすること、ビーイングも続ければできるようになる
    見通し
    価値をフィードバック
    普通にできていることも評価して強化
    わからない子集めて寺子屋
    わからないのサイン
    困った子が声をかけるのが原則

  • 自分の読み取る力不足か、読み終えるのに時間がかかりすぎた。
    学びは次の点。
    - 会社活動はごっこ遊びっであり、この発想を忘れるとやらされ感が出てしまう。p59
    - 教育基本法は、IBのラーナープロファイルとPYPの態度で説明できてしまう。p75
    - 学び合いでは、困った方が聞きに行くことが原則。p106
    - インストラクションノイズが多いと子どもの学びを奪う。
    (不要な言葉のくせが真っ先に浮かぶ。いつも、「はい」といって話し始める人) p123
    - お話切符(おはじき)による公平な話しあいの可視化p131
    - 男女仲良くしたくないという主張への応答p142
    - 学級崩壊したクラスへの取り組みp145
    - 教職員のファシリテーター度 10のチェックリストp153
    - ダイアロギックリーディングの文献 ホワイトハースト1988
    - 教室のオーナーシップ : 掲示を子どもが作るp165
    - オープンクエスチョンに三分間話し続けられるかという課題は、素晴らしい知識の評価方法だと思うp187
    - 調べあってきたことを、四分割したホワイトボードで聞きあって書いて記録。可視化の方法。p188
    - 言いたくないことは言わなくていいp190
    - ホワイトボードでのファシリテーターによる、書かれたことをそのまま読んでのフィードバックの大切さp193
    -WBMの授業への活用のフレームワークp194 発散3-4分、収束30秒ー1分、活用1分
    - 教員はくり返し学級通信を読み聞かせ、児童が作った新聞を家で読み聞かせるの役割交換p224

    -いろんな価値観や実践が自分がこれまで目指して来たことと一致している。とてもうれしい。

    自分で考えてみたい指摘は、
    - 一斉授業はトップダウン、ファシリテーション型の授業はボトムアップという対比p151
    - 発散とは違う収束と活用のモードとはいかなるものかp181
    - オープンクエスチョン「江戸時代」p187を概念をテーマにして行えたら、知識の評価に使えるのではないか?自分で作ったノートは見ながらでいいが、素晴らしい。
    - 情景が動画モードのように浮かぶエピソードの共有は、どちらかの努力なのか?p203

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著者プロフィール

1970年、北海道生まれ。東京学芸大学大学院教育学研究科修士課程修了。埼玉県の公立小学校教諭として、4校で22年間勤め、学習者中心の授業・学級・学校づくりに取り組む。2008年度埼玉県優秀教員表彰。2015年に退職後、東京学芸大学大学院教育学研究科教育実践創成講座准教授に就任。学級経営、カリキュラムデザイン等の授業を通じて、教員養成、現職教員の再教育に取り組んだ。2018年3月に退職し、一般社団法人軽井沢風越学園設立準備財団副理事長に就任。2020年4月に幼小中混在校の軽井沢風越学園の開校を目指している。教師教育学会所属。大3、高1、小5の3児の父(2018年現在)。
主な著作に、『せんせいのつくり方――“これでいいのかな”と考え始めたわたしへ」(旬報社、2014年)(共著)、『最高のチームになる! クラスづくりの極意』(農文協、2011年)、『最高のクラスのつくり方』(小学館、2010年)他多数。

「2019年 『クリエイティブ・ラーニング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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