- Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
- / ISBN・EAN: 9784760127894
感想・レビュー・書評
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繁田信一『殴り合う貴族たち』
友人からの薦めで読みました。
最初からクライマックスすぎて笑いました、それはもう。
著者が言っているように、一般の人から見れば平安貴族というのは=光源氏であって、雅な存在でした…が、この本はそんな雅さなど宇宙のかなたまですっ飛ばしてくれます(笑)
平安時代の貴公子たちは、それはもう拉致監禁虐待は通常運行だったようで…「おい、お前ちょっと表出ろや」という平安貴族なんて見たくない(笑)
そして烏帽子の取り合いの激しさと言ったら…烏帽子を取られる事がいかに恥ずかしい事であったかを著者は再三再四述べていますが、だからといってこれはひどい。
まあ、確かに平安時代は自力救済の時代でもありましたから、貴族がそんな事をしていても、確かに問題はない気もしますね…中世になるとこれが一族、国単位になるから大変ですが。
それにしても最後の火薬庫のような宴…本当に何もなくて良かったですよ(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あとがきで、「「王朝貴族」と呼ばれる人々は、かなりの程度に暴力に親しんでいましたーこれこそが、この本の最初から最後までを貫く主張です。」と書かれています。この本で紹介されている平安貴族、女房までも、全ての人がファイティングポーズをとっています。源氏物語や枕草子などのイメージは、この本で崩されてしまいますが、不思議なことに、平安の世界がずっと魅力的になってしまう本です。この本そのままにドラマ化でもしてほしいものです。
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内容紹介:従者の生首を持ち去り、受領たちを袋叩きにし、平安京を破壊。殴られる天皇、犬に喰われた皇女…。藤原実資の日記「小右記」に記された暴力と凌辱の平安朝。源氏物語には描かれない、雅びな都の知られざる暴力事件を読み解く。(TRC MARCより)
資料番号:010880375
請求記号:210.3/ シ
資料区分:一般書 -
貴族はのんびりまったり日々を暮らしている…というのは嘘である。
強姦幇助、殴り合い、リンチ、逆恨みによる殺人未遂、実にやりたい放題だ。
平安貴族は普通に暴力を楽しんでいた。
上は法皇から下は受領まで、己の手を汚さずに暴力暴力。
軽い読み物としてもお勧め。