営業の科学 セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する

著者 :
  • かんき出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761277222

感想・レビュー・書評

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  •  無敗営業シリーズに2019年に出会って、それまでSPINやシップレイほかで学んできた営業ノウハウがすごく体系化され、それ以来すっかり高橋浩一さんの大ファンになっており、連休でぜひ読もうと(読んでレビューまで書ききろうと)後輩と約束した本。 これまで無敗営業や質問力の本は、それこそ10冊以上買っていて後輩にプレゼントしています。 この本もぜひ僕が関連する営業の皆さんには多くの方に読んでもらいたい本ですね。サブタイトルにもありますが「根拠なき指導を一掃する」とは手厳しい。しかしながらメッセージは非常にわかりやすく、さすが高橋浩一さんだなとグイグイ読み進められました。
     
     無敗営業に始まり、チーム戦略、質問力、ほか、高橋さんの本は読み進めてきたのでベースとなる部分があるからこそ読みやすい、というところもありますが、今回は何といっても営業1万人、お客様1万人という事実のデータから積みあがった情報から考察・解説していることもあり、まさにデータドリブン、「お客様の仮面の外し方」に関しても、「忙しさの仮面」の部分を読んでいると、あぁ〇〇君が苦戦している△△さんの対応だな、なるほどなるほど、確かになぁ、と思うところ多数。「検討しますの仮面」の部分に出てくる「決裁者は、権限はあるが決められずに悩む人。提案がきちんと腹落ちするよう、緻密に提案を練りこもう」という部分は、あぁこれは◇◇さんが応対している□□さんへのアプローチだな、「費用対効果は、財務インパクトだけでなく『成長イメージ』『理念の実現』『負担軽減もセットで』」というところなんて、まさに□□さんへの次の提案書に盛り込もう!なんて具体的に思ったりしてました。

     2019年より無敗営業で学んだ工夫をいろいろと日々の実践でチャレンジし、おかげさまでハイパフォーマーとは言えませんがいくつか成果が出た事実もあります。 お役立ち情報や高速ラリーや深堀質問、要件整理(要件整理に関してはフォーマットにまで落とし込んでよく活用させていただいています)等々、高橋さんのおかげで確実に実績があがってきている事実があります。 後輩たちにも質問力の本や無敗営業を配ってチームとしての底上げを図っているところです。

     そんなところで、P202 の“「課題解決力」「費用対効果」「クイックレスポンス」は個人として取り組むだけでは足りず、会社(チーム)として実現させるタスクであると考えています。”の部分には、ガーンとなりました。ほんとおっしゃる通りですよね。確かに僕ぐらい長いこと営業やってれば確かに「お役立ち情報」も「クイックレスポンス」も意識すればかなりなスピード感で実施できますが、若手社員にはやっぱり難しいですよね。少しでもチームで解決できるネタを少しでも少しでも集めていけるよう行動に変えていこうと感じました。

    雑多な感想はこのぐらいにして、以下、抜粋引用となります。(ほんとはもっと多いのですが…)
    =======
    P9 「お客様の隠れた本音にはパターンが存在する。 表面的なセリフに振り回されず、適切なアクションを取れれば、商談は前に進むんだ」と言うようになりました。指導が具体的になったのです。

    P31 (忙しさの仮面に対して)「今取り組まれている別件について、差し支えない範囲で伺ってもよろしいでしょうか?」
     「忙しい」と言われたときは、相手の様子を見て、聞けそうな雰囲気なら「どんな別件で取り組まれているのか」をヒアリングすることを推奨しています。

    P53 表面的なセリフとして「検討しますのでお待ちください」と言ってくるお客様のうち86.3%は、心の中では(特定の条件が満たされれば)話を聞いてもよいと思っています。「お待ちください」と言われてそのまま待っていても、受注は増えないのです。

    P65 
    ・「とりあえず、予算は決まっていなくて」→「提案がズレないよう、『この金額を超えたらNG』のラインを教えていただけますか?」と聞いて予算感をつかんでから提案する
    ・「とりあえず、今は忙しいので資料をください」→事例提示をお客様に合わせて工夫した資料をお送りし、アポイントにつなげる
    ・「とりあえず、すぐに見積もりをくれませんか」→見積もりを送るだけでなく、お客様との高速ラリーで「話が早い営業」を思わせ、信頼を勝ち取る
    ・「とりあえず、もっと安くなりませんか」→お客様と判断基準を議論して整理することで、費用対効果を感じられる提案をする
    ・「とりあえず、社内で検討しますのでお待ちください」→お役立ち情報の提供を続けてチャンスを探り、反応があったら再アプローチする

    P84「はぐらかしの仮面」を外すアプローチとしては、主に次の3つがあります。
    1.お客様の不安をやわらげる
     予算を聞いてもはぐらかされてしまう場合は「教えていただければ費用対効果の高いプランを提案できる」、あるいは「お客様が社内コミュニケーションをしやすくなる支援が可能」といったことを伝えるのが効果的です。

    2.質問に答える負担を軽減する
     お客様が質問に答える負担を減らすために、「答えるのが楽な」形で質問します。
     「お困りごとは、Aですか?それともBですか?」のように選択肢を提示して聞くと、お客様の負担を軽減できます。選択肢を示せば、お客様は答えることが楽になるのです。

    3.「売り込みの匂い」を消す
     提案内容を「営業からの押し付け」だと感じさせないことも重要です。「お客様と一緒に課題解決したい」と示すことで、意に沿わないものを売りつけられる不安がなくなります。
    「はぐらかしの仮面」を外すうえでカギになるのは、「質問の引き出し」です。

    P89 予算や検討状況を聞こうとする営業にとって、「はぐらかしの仮面」の登場確率は4割以上ということです。(中略)
     回答の1位は「質問に答えることによるデメリットやリスクを心配しているから」(30.8%)です。そして、2位は「特に深い理由はないが、なんとなく警戒しているから」(20.6%)、3位が「あたりさわりのない答えを即座に返したところ、それ以上つっこんでこなかった」(13.8%)です。
     上位1位~3位は、営業との関係構築不足が原因ではなく、「大したことのない理由ではぐらかしている」ということになります。

    P118 「困っていないのでは?」と聞くと、売り込み臭が消える
     私は、新規の初回訪問をする際、あるときから「困っていないんじゃないですか?」という角度から質問するのが習慣になりました。(中略)
     するとお客様は、「いやいやそんなことないですよ、弊社なんか問題だらけですよ」と、自社の問題点を自分のほうから話してくれたのです。

    P166 営業が強い会社ほど、事前準備を徹底しています。(中略)
     お客様1万人調査で「あなたが『この営業担当者は事前準備をしてきている』と感じるのはどんな時ですか。よく当てはまるものを1位から3位までお答えください」と質問を投げかけた結果です。
     最も多かった回答は、「こちらの質問や要望に対して、その場でスピーディーな対応がなされたとき」(1位23.0%、2位16.8%、3位12.5%でした)お客様は事前準備の質を、「質問や要望があったとき、的確に即答できるか」で見ているということです。
     2番目に多かった回答は、「前回の商談で伝えたことを漏らさず盛り込み、資料が作りこまれていたとき」(1位17.6%、2位15.5%、3位12.8%)です。前回の商談で言ったことが漏らさず盛り込まれた資料を見ると、お客様としては「自分の言ったことをわかってくれているな」というポジティブな感情が湧いてくるのでしょう。
     そして3番目に多かった回答は、「商談の進行および時間配分がスムーズで、何のストレスも感じなかったとき」(1位14.1%、2位12.9%、3位12.5%)です。

     事前準備の質は「レスポンス」と「段取り」で判断されます。レスポンスと段取りによって営業のレベルを示すことで、「時間を使う価値がある」という安心感がお客様に生まれ、「忙しさの仮面」が外れていきます。

    P172 時間の配分は、商談の時間が何分であろうとも、概ね前半(拡散)50%、後半(収束)50%となるように組むのがよいでしょう。(中略)
     お客様に自由に話をさせているようでいて、最終的にはきちんと着地させる商談は、ひとえに事前準備のなせる技です。

    P187 ハイパフォーマーが実践している「レスポンスの早さ」と「お役立ち情報の提供」を、習慣化するにはどうしたらよいでしょうか?
     ハイパフォーマーは、課題解決スキルや商品知識が優れており、お客様から何かしらの質問や要望が来たとき、迅速かつ適切に対応し、価値ある情報を提供することができています。これを、単なる個人のファインプレーで終わらせず、組織に展開する必要があります。(中略)

     ハイパフォーマーの行動を横展開できている組織は、営業チームに対して強力なサポートを提供しています。(中略)
     その結果、組織ぐるみで、お客様からのリクエストに対して素早いレスポンスをしているのです。要するに、ハイパフォーマー営業が真に生まれる組織は「個人戦でなくチーム戦」を前提としています。

    P202 「課題解決力」「費用対効果」「クイックレスポンス」は個人として取り組むだけでは足りず、会社(チーム)として実現させるタスクであると考えています。

    P231 「スピーディーな仮提案」は組織ぐるみで取り組む
     当社では、「初回訪問から2日以内に仮提案を出す」というルールを設けています。課題の整理をして、自社がどのように応えられるかを2日以内で示すことを会社として「ルール」化することにより、助け合う文化も生まれ、営業対応のスピードは大きく上がりました。

    P276 お客様1万人調査で、「あなたは営業担当者から見積もりを受け取ったとき、費用対効果をどこで判断しますか。1位から3位までお選びください」と質問した結果です。(中略)
     最も多くの票を集めたのは、「サービス導入によって、売り上げプラスやコストダウンの定量的な試算が成り立つか」です。(中略)
     2番目に票を集めたのは、「サービス導入によって、会社全体が成長する将来イメージが描けるか」でした。(中略)
     3番目に票を集めたのは、「サービス導入によって、自社のミッション、ビジョンやパーパスの実現に役立つか」です。(中略)
     そして4番目に票を集めたのは、「サービス導入によって、会社のメンバーの心理的負担やストレスが軽減されるか」です。
     たとえば、それまで社内のメンバーが行っていた大変な業務を外部に発注することで、「他に時間をかけるべき業務へ安心して集中できる」というのは、金額には換算できない心理的メリットがあったりします。

    P288 特に失注した場合の振り返りは、やり方に注意することが必要です。たとえばこれを「失注原因の分析」のように名付けてしまうと、ともすると失注した本人を責めるような雰囲気になりがちです。
     そこで、当社は会議の場でこれをやるときには「ケーススタディ」と定義し、決定した場面の情報からみんなで学ぶ大事な取り組みと位置付けています。

    P303 余裕のある予算を確保してもらうコツ (中略)
     それには、お客様の期待値を超えた行動を見せることが重要です。特に、新規の営業においては、お客様の期待値が最も低い初期段階のうちに付加価値を感じさせることで、高めの予算を用意してもらう布石を打つのです。(中略)
     「多めに確保いただいたほうがプラスになりますよ」というメッセージを伝えられると効果的です。
    ・ある程度の予算をご用意いただいたほうがROI(投資回収率)があがる
    ・投資額に応じてお客様のビジネス競争力があがる
    ・業界トレンドの観点から、各社このぐらいの規模の予算を用意されていることが多い
    ・この投資は、短期的で考えると損をするので、中長期的な観点から考えていただくべきである

    P334 商談終盤の10か条
    ①今ここに時間を使っている理由
    ②提案への感触
    ③進め方の意向
    ④BANTCH情報
    ⑤社内における次のアクション
    ⑥検討上のネックや判断基準
    ⑦ネクストステップ
    ⑧当社へのリクエスト
    ⑨こちらの熱意
    ⑩直後のコミュニケーション許可

    P359 提案に「3つのサブメッセージ」を込める
     「当社は貴社の課題解決に貢献できるので、提案を採用してください」がメインのメッセージだとしたら、その下に「貴社はこのような課題にお悩みではありませんか?(課題の把握)」「当社のサービスは、貴社の課題を解決できる希少な選択肢です(解決策の希少性)」「買っていただく費用を上回るメリットを生み出せます(費用対効果)」という3つのサブメッセージを用意します。

    P363 できれば、費用対効果の高さを示すシナリオは、一つだけでなく複数考えておけると望ましいです。
     たとえば、「将来的にはX億円のプラスインパクトが望める」のような訴求に加えて、「従来の業務で現場担当者に発生していた負担を軽減できる」といったシナリオも準備しておくのがおすすめです。(中略)

     「決裁者は、権限はあるが決められずに悩む人。提案がきちんと腹落ちするよう、緻密に提案を練りこもう」と考え、どう支援するかを周到に準備することで、結果的にはうまくいきます。
     この準備こそが、決めきれずに悩む決裁者にとって、何よりの「助け舟」となるのです。

    P420 お客様は判断に迷い、疑問や反論も思い浮かぶものです。お客様へのクロージングにあたっては、事前にゴールを考えるだけでなく、「起こってほしくないこと」を徹底的にシミュレーションしておくことも重要です。
     そうすれば、いざ異論・反論がきたとしても、落ち着いて「もう少し詳しく伺えますか?」と深堀りすることができます。

    P429 「がんばること」がもはや人生の土台になっていた私にとって、「方向を間違えた努力がもたらす恐ろしさ」は痛みを伴う教訓でしたが、大きな学びでした。
     「がんばれば結果がついてくる」というのは、自分自身に対する叱咤激励としては効果を発揮するのですが、他人に対してこのメッセージを使うと、とても危険だということを実感したのです。
     何よりも衝撃的なのは、「みんなが売れる営業組織」になるように、自分としてはできるいことをすべてがんばってきたつもりが、実は組織の成長にストップをかけていたいちばんの原因が「私の誤った指導」だったということです。(中略)
     この本は、「ガンバリズムの罠」にどっぷりとハマっていた当時の自分へ語りかけるつもりで書きました。
    =======

    以上

    読んで伝えたいこと・抜粋したいことが多すぎて、かなりなネタバレになってしまってますが、高橋浩一さん、多くの知り合いにオススメしますのでお許しください(笑)。

  • 営業に関する本は初めて読んだので、参考になるところも多かったです。ただ、ちょっと厳し目にレビューすれば、あまり内容が整理されておらず、体系的にまとまっているという印象は受けませんでした。タイトルから、営業の全体像がわかる本かと思いましたが、どちらかというと「お客様の本音を引き出すためのテクニック全集」といった感じです。また、想定している業界はよくわかりませんが、サービス寄りの内容な気がします。

    本書では「お客様は購買行動における負担から逃れるために仮面をかぶっているので、真に受けて頑張るのではなく、それを外すように努力しましょう」という哲学が一貫して語られています。仮面をかぶっていることが膨大なアンケート結果を根拠として示されています。購買担当者も人間であり、彼らの「モノを買う」という目的を一緒に達成していく姿勢が大事ということがよくわかりました。

    そこまでは良いのですが、その後は「はぐらかし」「忙しい」「いきなり」「とにかく安く」「検討します」の5つの仮面が紹介され、それぞれに対するテクニックがつらつらと述べられていて、あまり頭に入ってきません。

    あまり整理されていない印象を受ける原因を考えてみましたが、どの仮面も結局は「お客様の負担をやわらげる質問力」とか「客に響く課題解決提案」とか「費用対効果を示す」とか「レスポンスを早くする」ということに帰着し、これらのキーワードがあちこちに出てくるためだと思います。違う仮面だったはずなのにやることが似たような内容になっており、さっきと同じページを読んでいるのか?と何度も読み返す羽目になりました。

    このような内容であれば、質問力などの力を高めるとどのように役立つか、という視点で書いたほうがスッキリして良かったのではないでしょうか。
    と思ったところで著者の前著「無敗営業」の目次を見ると、どうもそんな雰囲気の本に仕上がっている気がします。前著を読んでみたくなりました。
    本書のウリは、切り口を変えて情報量を増やし、前著に対してアンケートの件数も増やして、データで「実は仮面をかぶっているんだよ」という根拠を示しているところでしょうか。

    そもそも営業のプロセスを考えるなら、関係構築のステージでぶつかる「忙しい」の仮面を最初にしたほうが分かりやすいのでは。「いきなり」に至っては他の章との被りも多く、もはや不要ではないでしょうか。
    また、分かりにくい命名も気になりました。特定質問とか核心質問、課題解決質問とかいうテクニックが書かれていますが、ピンときません。特定質問って何かを特定するための質問?と思いきや、どうも条件付き質問や選択肢付き質問のことをそう呼んでいるようです。核心質問は「困ってないですよね」という質問のことで、課題解決質問と呼んでいるのはSPINという有名なフレームワークのことらしいです。


    内容を自分なりにまとめます。

    ・関係構築における「忙しい」の本音は「時間を無駄にしたくない」。アポイントにこぎつけるには、実力があって時間を割く価値のある営業だと思わせるべし。
    そのために→客にちょうど刺さる課題を提示し、費用対効果をざっくりと示す。面談の準備ではレスポンスを重視し、商品紹介では「課題とその解決方法・客と共通点のある事例・他社品との比較」を盛り込む。フォローではレスポンスの速さとお役立ち情報が重要。問い合わせて課題を解決するまでに2日以内を期待されているので、チームで知見を共有できるチャットを用意し、レスポンスの速さを磨く。お客様も社内での調整に追われているので、こまめに状況をアップデートするためにコンタクトは週に1回以上が目安。10分TEL面談も有効。

    ・はぐらかしの本音は「リスクを避けたい」。BANTCH(Budget, Authorities, Needs, Timeframe, Competitors, Human Resources)に関して情報を取りたいときは、不安を和らげ、負担を軽減し、売り込み感の無い質問をするべし。
    そのために→枕詞や深堀り、条件・選択肢付き質問、SPINフレームワーク、5W2Hを駆使する。

    ・「とにかく安く」の本音は「価格以外の判断基準がない」。高めの予算を取ってもらい、高くても買ってもらうようにするためには、価格以外の判断基準を作るべし。
    そのために→要件整理をして顧客の要望(課題解決と費用対効果)に答えていることを示す。要件整理では網羅性、具体化、優先順位について質問してすり合わせる。価格を見せる前にしっかり価値を訴求しておくことが重要。売上アップ・コストダウンだけが費用対効果ではなく、会社の成長やミッションの達成、メンバーの負担軽減ができることも費用対効果として見てもらえる。ただし、予算よりプラス10%は要注意(無理かも)。

    ・「検討します」の本音は「面倒なので保留したい」。いつの間にかの失注を防いでプロジェクトを前に進めるには、待っていないで助け舟を出すべし。
    そのために→商談終盤のクロージング段階では担当者レベルの「そもそもの目的→聞いた感触→進め方への意見」を聞き取り、乗り気だと感じたら「BANTCH→社内予定→ネック」と聞き取る情報を広げ、「会社としてのネクストステップ→こちらへのリクエスト→社内会議後の10分TEL面談のアポ」のように話を進める。決裁者を説得する(あるいは説得するお手伝いをする)ために、なぜこの価格なのかロジックを説明して予算化をガイドし、「課題とその解決方法・解決策の希少性・費用対効果」をアピールする。反応が来ないときにはただのリマインドではなく、お役立ちメールを出すようにする。

  • 客観的なお客さまのデータをもとに営業としての方法が網羅的に書かれている。
    課題が出るたびに各項目を見返すと良さそう。ISというよりはFS向け。

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著者プロフィール

TORiX株式会社代表取締役。東京大学経済学部卒業。ジェミニコンサルティング(後のブーズ・アンド・カンパニー)を経て、25歳でアルー株式会社を創業(取締役副社長)。同社の上場に向けた事業基盤と組織体制を作る。2011年TORiX株式会社を設立、代表取締役に就任。8年間、自らがプレゼンしたコンペの勝率は100%という「無敗」の経験を基にしたメソッドが好評で、年間200件以上の講演や研修に登壇、4万人以上の営業強化支援に携わる。著書に『無敗営業「3つの質問」と「4つの力」』『無敗営業 チーム戦略 ~オンラインとリアル ハイブリッドで勝つ~』(日経BP)などがある。「無敗営業オンラインサロン」を主宰している。
TORiX株式会社HP:https://www.torix-corp.com/
Twitter: @takahashikoichi

「2023年 『「口ベタ」でもなぜか伝わる 東大の話し方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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