学習指導の「足並みバイアス」を乗り越える

著者 :
制作 : フォレスタネット 
  • 学事出版
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本棚登録 : 108
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784761927134

作品紹介・あらすじ

「昔と同じ…周りの学校と同じ…隣のクラスと同じ…」という「足並みバイアス」を打破しよう! 学校現場の超多忙・業務過多で教師は疲弊している。「…せねばならない」という思考の呪縛から離れ、「本当に大切なもの」だけを残す学習指導のスリム化・合理化のすすめ。

感想・レビュー・書評

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  • 単学級経験が多いからか
    意外と足並みバイアスを気にせずに入れる自分と
    やっぱりバイアスにかかってる自分といることに
    気がついた。

    読んで思ったことは3つ
    1つ目は目的思考の大切さ。
    なぜ大切かというと目的が明確であれば
    日々の行動にブレが少なくなって
    1つ1つの行動と目的がつながり子どもの育つ環境が
    保障しやすくなるから。
    何のために?はいつも自分に問い直したいところ。

    2つ目は型の大切さ。
    これは自己形成の上で必須事項だと思う。
    何事においても守破離をイメージして
    最終ゴールをイメージできているか、見直したい。

    3つ目は任せること。
    これは自分が意外とできていないと思った。
    20分読書とか小さなできることから
    コツコツしているところが参考になった。
    他にも自分たちで集会場所に行くとか、
    掃除とか、給食とか何にでも応用できるのに
    自分も知っていてそうで知らなかった。
    やっていたときもあったけど。
    これから試していきたいこと。
    なぜ、自分たちだけでできるようにしたいかというと
    力をつけた結果として自分たちでできるようになるからだと思う。
    本当に力がついているか試すチャンスでもあり
    子どもの成長ポイントでもある気がする。

  • 素晴らしすぎる!
    この教育を、ぜひ全国の学校に広めたい!

  • 足並みバイアスというワードを足がかりに、今の学校現場の諸問題を解決していく。とても面白い視点の本だと思いました。
    テーマは凄く面白いのですが、どこかで聞いたような教育技術がところどころに挟まっていて、テーマからそれてしまうことがあります。タイトルにある「足並みバイアス」に関する内容は第一章で、あとは実践例だと思って読むと、分かりやすいと思います。

  • 渡辺先生の本。
    学校のそろえましょう文化に一石を投じる内容。

    ・足並みバイアスは、教師の恐れから生じている場合がある。そろえることに価値があればよいが、指導しやすいから、保護者がクレームを言うかもしれないからといったことが目的になっていないかは問わなければならない。
    ・提案の仕方を松竹梅の法則にすることによって、前例通りを覆せるかも?
    ・子どもが学び方やツール、場所などを自ら選択して学べるようにすると、学習意欲に変化が生まれる。
    ・子どもが自ら選択して学ぶには、目的の共有、学び方の理解、ルールを守った状態を維持できるチーム作り。
    ・算数は、まず習得を。
    ・一般的な通知表は、課題が明確にならない。また、学習の過程が見えない。見直しが必要ではないか?
    ・テストは、子どもも教師も学習の理解度を知り、その後どうするかを考えるためのものである。

  • [読書]1 学習指導の「足並みバイアス」を乗り越える 渡辺道治 著(2021)

    第1章 「足並みバイアス」の正体と対策
    第2章 学習フレームにまつわる「足並みバイアス」からの卒業
    第3章 授業の「足並みバイアス」を断捨離しよう

    なかなか勇気が出なくて読み始めるまで時間のかかった一冊。
    自分自身が「花咲くさんだからできること」という『花咲くバイアス』を乗り越えながら読もうと思っていた。

    ああ、この日本教育の古い体質どうにかできないかなってもちゃもちゃしている私にとってはロールモデルになる。

    同じ北海道の公立小学校教員の花咲くさんがやってるんだし、足並みバイアスさえ乗り越えられれば無理な内容ではない

    でも、それは勉強家で、努力家で、才能があって人間性も素晴らしい花咲くさんが15年かけてたどり着いていることだっていうことは忘れちゃいかん

    開発と出版に至るまでにここまでかけた労力を活かさなきゃいけないなぁとは思う。
    本当は、失敗を恐れず勇気を出して提案してみよう!やってみよう!ってなるところだけど、足並みバイアスを乗り越えられずに羽を折られた経験が。笑
    納得したところから少しずつ実力を積み重ねてやっていきたいこう。

    出版直前に少人数でお話を聞かせてもらったのに、いまだにコメントできていなかったので、今週中にします!

  • 学校の当たり前を疑いながらも、子どもたちの将来を考えた、これからの教育で大切なのことど真ん中。

  • 教育現場を変えようという熱量がビシビシ伝わってくる。学校での当たり前に対して疑問を抱いている人は多いはず。思考停止でそれに従う、愚痴や不満を言うだけで終わる、自分一人で突き進む。著者はこれらの行動をとらずに確かなエビデンスと交渉術を駆使して学校で変わっていこうとする。会議では何を言うかではなく、誰が言うかが重要であるという言葉を聞いたことがある。本書では語られていない陰徳を普段から積まれているからこそ、実現可能なのだと思う。学習の当たり前を見つめ直すことが様々な視点から書かれていたが、それよりも学校全体を巻き込むだけの人間性と子供達を伸ばす確かな実践力に魅力を感じる。本書では語られていない普段の指導や言葉かけが知りたくなった。

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著者プロフィール

2006年北海道教育大学卒。同年より奈良県天理小学校にて勤務。2013年JICA教師海
外研修にてカンボジアを訪問。2016年グローバル教育コンクール特別賞受賞。2017
年北海道札幌市公立小学校にて勤務。国際理解教育論文にて東京海上日動より表彰。
2019年ユネスコ中国政府招へいプログラムにて訪中。JICAの要請・支援を受け
SDGs教材開発事業としてラオス・ベトナムを訪問。初等教育算数能力向上プロジェ
クト(PAAME)にてセネガルの教育支援に携わる。各地の学校にてSDGsの出前授
業を展開。著書に「学習指導の「足並みバイアス」を乗り越える」「生徒指導の「足
並みバイアス」を乗り越える」(学陽書房)、「心を育てる語り」「BBQ型学級経営」(東
洋館出版社)がある。

「2023年 『イラストで見る 全活動・全行事の学級経営のすべて 小学校2年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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