認知や行動に性差はあるのか: 科学的研究を批判的に読み解く

制作 : Paula J. Caplan  Jeremy B. Caplan 
  • 北大路書房
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  • / ISBN・EAN: 9784762827327

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  • 【書誌情報】
    著者:Paula J. Caplan
    著者:Jeremy B. Caplan
    訳者:森永康子
    出版社:北大路書房
    ジャンル:その他
    出版年月日 2010/11/18
    ISBN 9784762827327
    判型・ページ数 4-6・320ページ
    定価 2,750円(税込)

    メディアや教育を通じて喧伝される性差に関する科学的研究は,誰が,何のために,どのような手続きで行っているのだろうか? 数学能力,空間能力,言語能力,脳,セクシュアリティ,対人関係能力など,これまで性差の存在が強調されてきたテーマごとに,その研究の方法論や結果の解釈にさかのぼって批判的に考察する。
    [https://www.kitaohji.com/book/b579905.html]

    【目次】
    目次
    第1版まえがき
    第2版まえがき
    第3版まえがき

    第1章 序論
     循環するバイアス
     2つの危険な仮定
     まったく新しい考え方
     みなさんが学ぶこと
     本書における性別とジェンダーの意味
     本書の概略
     性差を視点に入れておく

    第2章 性差研究の歴史を簡単に展望する
     ところで、だれの歴史なのだろうか
     女性の劣等性の証拠を求めて
     社会生物学と進化心理学――現代版社会進化論
     問題あるパターンのいくつかを要約する

    第3章 性別とジェンダーの研究に科学的方法を用いる
     何を研究するかを選ぶ
     自分が何を探しているのかを正確に決める
     研究を計画する
     研究を実施する
     結果を解釈する
     メタ分析――研究をまとめる
     なぜ性差/ジェンダー差を研究するのか

    第4章 男の子は女の子より数学ができるのか
     「数学推論能力」を測定する
     均質のサンプルをとるという問題
     暗示の力
     特殊から一般へ
     男性は生まれつき優れているという正当化されない主張
     最近の展開

    第5章 空間能力の性差
     空間能力とは何か
     性差の程度
     動く砂の上で理論をつくる

    第6章 女性は男性より高い言語能力をもっているのか
     言語能力とは何か
     言語能力における性差はあるのか
     テスト構造の問題
     なぜ人々は女性が言語的に優れていると信じているのか

    第7章 脳の性差に関する最近の研究
     脳を研究する――性差研究に関するこの現代的アプローチからわかることとわからないこと
     脳の構造と機能をどのように測定するのか
     性差に関する脳研究の基礎にある仮定をあばく
     1つの例――脳半球間のつながり

    第8章 ホルモンが女性をつくるのか――あるいは男性も
     「PMS」とはいったい何だろうか
     産後うつ病とは何だろう
     更年期は問題なのか
     ホルモンが引き起こす問題を研究するのはなぜ難しいのか
     「男性の更年期」はあるのか
     リサーチ・クエスチョンの選択

    第9章 セクシュアリティ
     基準としての男性
     プロトタイプとステレオタイプ
     見いだされた差異は普遍的なのだろうか―― 文化比較
     性差は生物学的なものが基礎にあるのだろうか――比較動物研究
     性的指向に関するいくつかの覚え書き
     障害と呼ばれた同性愛
     同性愛の「原因」
     「性同一性障害」

    第10章 女性のマゾヒズムについての神話
     メイの研究
     女性とマゾヒズムについての新しい見方

    第11章 対人関係能力は「依存性」と呼ぶほうがよいのだろうか
     依存性と情緒
     女性は男性よりも道徳的に劣っているのだろうか
     主張性
     啓発的な2つの研究

    第12章 攻撃性の性差
     男性の高い攻撃性は生得的なものなのか
     攻撃性の性差に関する研究
     女性は違う形で攻撃的なのだろうか
     攻撃性についての仮定がもたらす社会的・政治的ないくつかの帰結
     開かれた未来をめざして

    第13章 母親非難
     母親非難は正当化されるのか、もしくは役に立つのか
     父親役割のゆがみ
     なぜ母親非難が生じるのか

    第14章 バイアスの循環を破る――研究について判断できる知識をもった人になる

    訳者あとがき

    引用文献
    索引

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