新装版　熊田千佳慕の言葉　私は虫である (「生きる言葉」シリーズ)

著者 : 熊田千佳慕

制作 : 福原義春  布川敏和 

• 求龍堂 (2023年4月21日発売)

作品紹介・あらすじ

命が生まれてきた根はみんな一緒。どんな命も、愛するからこそ美しいと思うんです。98歳まで現役で、虫や花を愛し描き続けた細密画家。“プチ・ファーブル”と呼ばれた著者が遺した未発表「語録ノート」を中心に、珠玉のメッセージを多数掲載。本書は2010年4月刊行の同名書籍の装丁を変えて再刊行したものです。内容に変更はありません。

感想・レビュー・書評

[りょうさんの感想 · 2023年6月9日]

図書館の新刊コーナーに置かれていて、なぜか吸い寄せられるように手に取ったこの本。
本の初めに熊田さんの描かれた絵が掲載されているが、本当に驚いた。一瞬、写真かと思うような色づかいと今にも動き出しそうな虫たち。細密画家ってこういうことなの！？すごい！！
虫や花、自然のこと、暮らしのこと、仕事のこと等々が書かれており、写真から受ける熊田さんの印象や文中の語り口はとても穏やかで優しい雰囲気だけれども、言葉のひとつひとつにぶれずにある芯の強さを感じた。熊田さんが虫や花、自然を本当に大切に愛でていらしたことが伝わってきた。
今度は熊田さんが作画を担当した絵本を借りて見てみたいと思う。

【楽しい時に笑って笑って、
幸せをたくさん貯めておきましょう。】

著者プロフィール

◆（挿絵）
1911－2009
神奈川県生まれ。画家。昆虫や植物を生命感豊かに描く絵本画家として活躍。徹底した自然観察に基づいたリアルな作品の数々から"日本のプチ・ファーブル"と呼ばれ、世界的に高い評価を得る。著書に『新装版　熊田千佳慕の言葉　私は虫である』（求龍堂）、絵本に『ファ―ブル昆虫記の虫たち』（全５巻／小学館）などがある。

「2023年 『ファーブル昆虫記』 で使われていた紹介文から引用しています。」