- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763131683
作品紹介・あらすじ
指し手が震えたあの場面の真相は?巨大な重圧の底で目覚めたものは?できれば勝負したくない相手とは?ロッカールームで必ず選手に言っていたことは?何が勝敗を分かつのか。何が技を磨き、精神を高めるのか。勝負の世界の怖さを知り尽くした二人の男が、勝負への執念と気構え、そして名場面の舞台裏を語り尽くす。
感想・レビュー・書評
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勝負師たちのメソッドがここには、ある。
頑張ってる人、読みなはれ・笑
ある種の”癒し”には、なってくれます。
頑張っていない人、別に関係ないかな
この本読んだら”ストレス”になるかな。
でも、一生懸命な人の話は、間違いなく否例外なく
面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
将棋の羽生さんとサッカーの岡田監督の対談。
勝負の世界で生き抜いてきた二人が
自らの勝負哲学を語り合います。
対談は読みやすいですし、
気軽に対談者の考えを知ることができるので、
対談者に興味があるならば、一読をおススメします。
個人的には、岡田監督の「ゾーン」の話が
とても興味深かったです。
尚、「ゾーン」に興味がある方は、
「岡田武史監督と考えた「スポーツと感性」」が
個人的におススメです。
※岡田武史監督と考えた「スポーツと感性」
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4532166519#comment -
とてもよかった。
対談というのは「キャスティング勝負」なところがあるが、本書はキャスティングが成功している。この2人に「勝負哲学」を語らせるというアイデアはなかなかのものだ。
勝負の要諦を語る含蓄深い発言の連打。将棋やサッカーを語る言葉が、それ以外の人生万般に通ずる広がりを持っている。
2人のやりとりのテンポもポンポンと小気味よく、楽しい対談集である。 -
岡田監督と羽生善治氏の対談。
サッカーや将棋そのものだけでなく、教育やマネジメントにも通じるものがあり、エンタテインメント性があって、かつためにもなった。
でも、日本人を強くする、のほうがより心に響く教えがあって良かったかな。
わかることをきちん押さえていれば、わからないことへの対処の幅も広がる
40
何が問題なのか。その見きわめがつかない。つまり大切なのは、答えより問いのほうなんですね。
85
リスクテイクをためらったり、怖がってたりしていると、ちょっとずつですが、確実に弱くなっていってしまうんですね。
142
指導とはじつは、コップの中にすでに入っているものを表へ引き出してやることにほかならない。 -
サッカー日本代表を率いた岡田元監督と、将棋のトッププロ羽生善治氏の対談集である。
スポーツの監督と、将棋棋士。全く異なる分野の二人だが、その意見は驚くほど一致する。データと直感の大事さ、リスクの採り方、人の育て方。それは、ほとんどの読者が仕事に取り組む際のマインドの参考となるだろう。 -
ゾーンに入るためには、外からのプレッシャーを利用する方法もある。入ろうと思って入れるものでもない。
良い考えを思い浮かべるには、頭の中にスペースを作っておく、つまりそのことを考えることから離れることも必要。 -
サッカーと将棋全くジャンルの違う二人ですが、どちらも一流の勝負師なんですね。どこで決断をすべきか明確なものを持っていると思います。非常に参考になります。
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当事者同士の批評に堕ちない言葉のやりとり。「先延ばしにする人は成功しない」「欠点を直すことに一生懸命にならない」「監督なんかから逃げ出したかった」・・リスクを取って決断を下した数だけ言葉は重みを持つ。ネットで跋扈する小賢しげな批評家との相違点。
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真剣勝負の場に身を置いている事が共通しているが、サッカーの監督と棋士と言う、
競技の性質が全く違いながら、勝負どころの察知能力やリスク対応などが
共通していると思った。
その反面、勝負のアヤとなる場面で他力か自力で対応するかなどは、
競技が違う事で考え方や対処方法が違う。
一言で勝負と言っても競技が違う事で相違点がある。
しかし共通する事も多く、かみ合った話が展開していてとても面白かった。
岡田監督が羽生さんに「日本代表監督をしてみては?」と言ったら
即座に「名人戦を戦ってください」と切り返した場面は、
両者が真剣勝負の場にいあるからこそ言える冗談なのだと思った。
岡田監督が言っていた「引き出す」コーチングは
スポーツのみならず、仕事家庭でも大変有効だと思った。 -
考えて決断する。結果はすべて自己責任。サッカーであれ将棋であれ簡単なことではない。自分に置き換えて考えてみると出来てないなぁ。
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とてもタメになる。生きたメッセージとして色彩をもっている感覚がある。
勝負の中での経験がきちんと言語化されている。
1,000円くらいでこんな本にめぐり会えるのは奇跡。
向上心のある方であれば、必読の書。 -
勝負する世界は違えど、深みは同じ。
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勝負にも流れってあるんだなと思いました。
我慢することも大事だし、ちょっとしたひらめきが良い効果が出ることもある。
必死になることが全てじゃなくて、良い展開になる前は悪い展開もある、だから耐えることも大事なんだと思えました。
サッカーと将棋は違う物ですが、その違いがあるから岡田監督と羽生さんの考え方の共通点や相違点が面白かった。 -
http://naokis.doorblog.jp/archives/intuitive_decision_making.html【書評】『勝負哲学』〜論理を超え、厚い経験をくぐりぬけたところに表れる直感
<目次>
まえがき
1章 勝負勘を研ぎ澄ます
論理を超えるもの、直感を支えるもの
勝負どころを読む力
全体を客観視できる「広い目」をもて
2章 何が勝者と敗者を分けるのか
リスクテイクをためらうな
打たれ強さを養う
「勝てる人間」を育てる
3章 理想の勝利を追い求めて
集中力の深度を増す
闘争心を制御せよ
戦いに美学を求める
あとがき
2015.04.04 岡田監督の本を探して。
2015.04.26 読書開始
2015.05.01 読了 -
対談
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さすがの二人。すばらしい言葉がたくさんあった。本というほどの分量でなく対談記事レベル。空いた時間で読んでおくべき。
[more]<blockquote>P022 直感はヤマカンとは異なります。もっと経験的なもので、監督がおっしゃるように、とても構築的なものです。数多くの選択肢の中から適当に選んでいるのではなく、今までに経験したいろいろなことや積み上げてきたさまざまなものが選択するときのものさしになっています。【中略】まったく偶然に何もないところからパッと思い浮かぶものではなく、経験や蓄積の層を通して浮かび上がってくるものなんです。
P034 「わかる」ことをきちんと押さえておけば、「わからない」ことへの対処の幅も広がるということです。【中略】私「妄想」もするんです。妄想というのは実際の闘いを詳細にイメージして、そこから逆算して目標をより具体化するような感じです。
P044 でも勝負どころは決して「私が勝負どころです」なんていう顔はしていませんから、ぼんやりしていると見逃してしまう。その隠れているものを察知するためにも鳥の目が必要になってくるわけです。
P065 欠点を直すことにもあまり一生懸命にならないようにしています。短所も自分の能力の一部ですから、無理に短所を直すと全体のバランスが崩れてしまいます。
P088 「エイやっ」が早くからできる豪快な人物、ぐずぐずと「エイやっ」を先延ばしにする小心な人物、長い目で見るとどちらも指導者としては成功していないようです。成功するのは、最悪のケースを想定しながらギリギリまで考え抜いて最後にはスパッと迷いを断ち切れる、細心だが果断な人物です。
P119 神様というのは見ているようで見ていないし、見ていないようで見ているものです。大ピンチの時にこそ大正解に近づくというのは、そういうことかもしれません。
P133 勝負とは無関係の日常生活が片方にきちんと担保されている。そのことが大切なんですね。
P145 間接的アプローチというのは教育の肝なのかもしれません。
P151 人を育てるのは人ではありません。環境です。その環境を作ってやるのが指導者の役目であり、コーチングの真髄なのではないでしょうか。
P165 深い集中が、狂気とは反対の「玲瓏」への入り口になることもあります。
周囲がよく見渡せる、透き徹った静かな心境という意味です。</blockquote> -
真剣勝負の世界に身をおいている人だからこそ語れる話だと思うけど、ここまで言語化できるというのはすごいなあ。言葉を知っているというか。上滑りしていないというか。
将棋の「他力」はなるほどなと思った。どうしても自分が無力な領域ってあるんだよね。それを知っているだけでも違う。
それにしても日本代表の監督って本当につらいんだな。というか、世の中心無い人が多すぎる。 -
日本代表監督の岡田さんと
棋士の羽生さんの2人の勝負の世界について語った本。
2人の勝負師としてのすごさと独自の哲学が書いてあって面白いです。
将棋についてあまり詳しくないけど羽生さんのいろんな戦術を試合の中でチャレンジしてくことや
若手の棋士のベテラン棋士からしたら奇抜ともいえる戦術が実は革新的で強くて、そこを素直に取り入れたり、若手の棋士からであっても学ぶ姿勢があることに羽生さんの強さがあるように思えます。
岡田さんの言葉
「決断するときの理由に美しいか美しくないかを入れる」
「一流は隙がない」