本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
- / ISBN・EAN: 9784764263697
感想・レビュー・書評
-
「愛の手紙である説教を聴きつつ生かされる教会の存在そのものが、キリストご自身が書かれた愛の手紙だと言うのである。・・・われわれもまた、愛の手紙である説教を語り続けることによって、教会というキリストの手紙を、キリストご自身が書き続けるみわざに参与するのである」(本書、320頁)
大変内容の濃い一冊。説教学に留まらない、大変幅広く深い神学的理解に裏打ちされている。ご自身は改革・長老派の伝統に立っておられるが、決して教派の内側に閉じこもっている印象を与えない。
ドイツで学んだ著者だが、ドイツの神学的伝統の良いところだけではなく、ポスト・キリスト教社会としての課題点もきちんと公平に見ておられる。そして物語神学や帰納的説教論などアメリカの動向にもキチンと目くばせがなされている。
そして何よりも、教会形成を中心に据えて説教を論じておられるところに好感を持った。説教者の権威の問題を踏まえつつ信徒の主体性を論じ、教会戒規のことにも踏み込んでいる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示