「江戸・東京」地名を歩く: 地名から探る江戸の素顔 (リュウ・ブックスアステ新書 10)
- 経済界 (2003年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784766710106
感想・レビュー・書評
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東京地名について、歴史的出来事などを紹介
読了日:2008.07.01
分 類:一般書
ページ:272P
価 格:762円
発行日:2003年6月発行
出版社:経済界(リュウ・ブックス・アステ新書)
評 定:★★
●作品データ●
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テーマ: 東京の各土地
語り口: 1人称的
ジャンル: エッセイ
対 象: 東京に興味のある人向け
雰囲気: 雑念とした
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---【100字紹介】-------------------------
東京の地名には意外と語源が不明なものが多い。
それらの地名を幅広い視点で再考しながら、
それぞれの土地についての歴史的出来事やエピソードを語るエッセイ。
港湾都市の名残を留める政治・経済の中心地の意外な過去
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東京の地名を中心にしたエッセイです。由来を語るのかなーと思いきや、どちらかというとその土地その土地ごとにばらばらな内容。語源を考えてみたり、歴史的な出来事を紹介してみたり、マイナーなエピソードを披露して見せたり。江戸時代が多いですが、徳川家康がこの土地にやってくる前後での変化についての言及も多々あります。
読んでみて思ったことは、考えていた以上に、江戸時代に「江戸」という土地柄が大きく変化しているのだな、ということ。土地の雰囲気もそうですが、地形すらもです。江戸時代に、埋め立てが盛んに行なわれていたということが、単なる記録としてではなく絵として思い浮かぶかのようです。
ただ、地名を取り扱う関係上、江戸・東京の地名をまったく知らないと、ちょっと想像を絶するかもしれません。また、現在の位置関係等はかなり細かく書かれている部分もあるので、菜の花のようにまったく東京を知らない人間が読んでも意味が分からないことや面白いと思えないことも多いですね。その意味では、東京に縁があるか、または興味がある人が読んだ方がよろしいかと思います。
基本的にはエッセイなので、著者が思ったことを書きとめ、読者に語りかける形式です。その分、文章の個性もありますし、冗談の類も多くなっています。これらについて、合わないな、と思う人もいそうです。というか、菜の花とは相性がよくないタイプです。というわけで、ちょっと評価は低め。好きな人にとっては、「え、何で?」と言われそうですが、読者を選ぶという特性と、地名等が地図で説明されないことから、万人向けではない、ということで、あくまで菜の花の個人的なお勧め度としては、2くらいで。
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文章・描写 :★★
展開・結末 :★★★+
キャラクタ :★★+
独 自 性 :★★★
読 後 感 :★★★
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