図解フィンランド・メソッド入門

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  • Amazon.co.jp ・本 (85ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766783476

作品紹介・あらすじ

フィンランドの国語教科書で採用されている方法や、教育現場で用いられている手法を、世界ではじめて5つのメソッド、発想力・論理力・表現力・批判的思考力・コミュニケーション力で分析。フィンランドでは小学生から取り組んでいるカルタの考え方や書き方をはじめ、さまざまなものの考え方・コミュニケーションの取り方などを総合的に学んでいきます。今まで日本にはなかった教育メソッドですが、子どもから大人までだれでも簡単に身につけることができます。

感想・レビュー・書評

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  • 借りたもの。
    当時、世界の学力テストで上位になったフィンランドの教育方法について紹介したもの。

    グローバルコミュニケーション力を育てる教育だった。
    それは3つの基礎「発想力」「論理力」「表現力」から、2つの応用「批判的思考力」「コミュニケーション力」を鍛えることで、養われるという。

    それらが他者の気持ちを想像したり、コミュニケーションを取る上でのベースになる。

    ディベートの仕方を小学生の授業で取り入れていると聞いて感銘を受ける。
    マインドマップ(カルタと言うらしい)を使い発想を広げ、授業の際、生徒の発表に先生は「なぜ?どうして?」と問い、論理的な思考を鍛える。

    その方法論もちょっとだけ紹介。
    簡単なワークショップのようなものではあるが……

    これらは社会へ出ても通用する基礎的な能力だと思う。
    日本の教育は、学問と社会が分け隔たれている可能性を懸念する……

    文化や道徳が単一のものであるという、日本文化の暗黙の了解が、グローバルコミュニケーションへの妨げになっている事はよく指摘されている。
    このメゾットはその閉塞感を打開できるだろうか?

    「詰め込み型」ではなく、自主的に学びを促す教育とは何か、グローバル化する社会に対応できる学びとは何かに関心を持ち、読破。

    10年程前の本だが、フィンランド・メゾットが日本に定着したかは分からない……
    ゆとり教育も、本来、こうしたものを取り入れる事が目的ではなかったか?

  • Introduction to Finland Method
    https://keizaikai.co.jp/

  • この薄い一冊の中にコミニケーションに関する重要な方法論が凝縮されている。
    突き詰めると、全ての自分の意見に対して根拠を持って、それを言語化して相手に伝えられるようにしておくことである。
    そもそもの前提や常識を共有してない相手ともコミニケーションを取れるようにするのが、本当のコミニケーションなのだ。

  • フィンランド・メソッドというもの自体を知らなかったので(流行っているらしいのに、知らなかったわたし、恥ずかしい?)、それを知るという意味でよかったと思う。確かに、日本の学校で教えられる作文は、漠然と「書く」だけで、形を教えられない。何を書くかを気にする前に、どう書くかがわからないと、すばらしいものはかけないと思う。芸術は技術の上に成り立つ。
    そういった意味で、フィンランドメソッドはとても有効だと思うし、学校でも取り入れて欲しいなと思う。
    親がこのメソッドを使うとしたら・・・一緒になって考えて、一緒に文章を書く練習、読む練習をするのかな?
    絵本を読むとき、少しでも娘に文章の内容を自分で考えるように促して行きたいと思う。

  • * 発想力
    - カルタ(マインドマップ)を使う
    * 論理力
    - 「ミクシ?(どうして?)」で問い直す
    * 表現力
    - フォーマットに従って作文を書く
    - ショートストーリーを創作しましょう
    -- マインドマップで5W1Hをつくり,それからストーリーを作る
    * 批判的思考
    - いいところと悪いところを10個づつあげてみる
    * コミュニケーション力
    - 議論のルールがある
    -- 他人の発言を遮らない
    -- だらだらしゃべらない
    -- 怒ったり泣いたりしない
    -- わからないことがあればすぐに質問する
    -- 話している人の目を見る
    -- 聞いているときはほかのことをしない
    -- 最後まできちんと話を聞く
    -- 議論が台無しになることを言わない
    -- どのような意見も間違いと決めつけない
    -- 議論が終わったら議論の内容の話はしない

  • 作文は定形から始めるなど、たしかにと思う部分が多かった。思考力、と言いながら、やはり初めに基礎・基本を身につけることが重要なのだと思う。

  • フィンランドの教育がなんとなく分かるんだけど、日本の環境で個人的に実践していくのは難しいなぁと。
    家庭でできる内容に落とし込められないかな。

  • 【書評】みんなでフィンランド教育を実践しよう!『図解 フィンランド・メソッド入門』

    国際学力調査でトップクラスの成績を誇る国「フィンランド」
    その秘密とは一体何なのか。
    本書では「国語教育」という観点からフィンランド教育を分析し、図解で分かりやすく説明してくれる。

    メソッドの1つとして「どうして?攻撃」という方法がある。
    子どもたちは小学生の頃から先生から「どうして?」と聞かれ続け、自分で考えて発言する練習を徹底的に行う。
    ただの文法の授業でも「どうして?」と聞かれるのだから驚きだ。
    日本のように知識を覚えただけでは、学校の授業には対応できないのだ。

    また明確なルールの中、議論をとことん行っていくのも特徴的だ。
    「人が発言している時に遮らない」
    「感情的にならない」
    等、建設的な議論になるための「当たり前」をフィンランドの小学生は徹底する。
    リーダーもみんなが交代で行う。
    日本の大人の皆様には、ぜひ見習ってほしいところだ。

    本書は教育関係者に加えて、そうではない大人の皆様にもぜひ読んでいただきたい。
    子どもとの正しい付き合い方を学べる1冊だからだ。
    フィンランドでは子どもを「1人の人間」として尊重しているからこそ、この教育ができるのだと感じた。
    子どもに対しての見方や関わり方が変わるだけで、日本の教育は大きく変わる。

    フィンランドで実践している教育は、何も日本でできない内容ではない。
    ただ子どもを「子ども」扱いしてやっていないだけなのだ。
    また本書記載の方法は、私たちの私生活の中でもアクションできることばかりである。
    ぜひ少しずつ、フィンランド教育を実践してみませんか?

  • 国語教育の未来の原点はフィンランドにあるらしい。PISAテストで、その実力とそれを育てる質の高い教育は軽視できない。すでにアクティブラーニングの形で入り込んでいるのだが、ぼくはまず元祖とも言うべき、彼らの教育法を知りたいと思った。
    概略は分かったが、具体的なことは実際使われている教科書の翻訳を読む必要があるらしい。

  • ◆きっかけ
    Amazon。娘用の読書日記を検索していて。2017/3/28

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著者プロフィール

監修者について
テスト開発技術者。星槎大学共生科学部客員教授。
いろいろな国の教科書の制作や国際的なアセスメントの開発に携わっている。

「2022年 『99%の小学生は気づいていない!? 課題解決のヒケツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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