プラネタリウムを作りました。 7畳間で生まれた410万の星、そしてその後
- エクスナレッジ (2010年7月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784767810157
作品紹介・あらすじ
世界一の個人開発プラネタリウム『メガスター』の原点とその後を語る改訂版。2003年以降、著者大平氏の7年にわたる活躍を追記。
感想・レビュー・書評
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無茶ぶりのイベントのご依頼にも、どうにかなんとかならぬかと考えて実行へうつす様子、
なんでもござれかと思えば、苦手なこともある、けど、克服して外国で英語でプレゼンまでできるようになっちゃう…同じ24時間で生きてる方だろうか…
すごい…どういうこと…の連続で、
時にはふふっと笑ってしまって(録音のくだりとか)台風にぎゃあああ…となったり、目が離せない本でした。
各章の見出しも気になるのがいい…
ここまでにしようかな、と思うと、
基板が何度も燃えたって書いてあって、なんてこった…よ…読みたい…となる。
文章の読みやすさも良かったです。
メガスターのプラネタリウム、観たい!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
◆夜空を作りました◆
プラネタリウム・クリエーター、大平技研氏の半生の物語です。小学生の時に作った夜光塗料のプラネタリウムから始まり、「世界最高の星空」と評されるプラネタリウム『メガスター』へ。思い描いた夜空を再現するために試行錯誤を繰り返していく過程。時には様々な人に助けられ、時には新しいスキルを習得して進んでいく著者の姿にエールを送りたくなりました。どんどんバージョンアップするプラネタリウムにもワクワクです! -
仕事用。個人の趣味を極めた人の話。さぞ幸せだろう。
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↓貸出状況確認はこちら↓
https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00215726 -
幼いころに蛍光塗料で星空を書いた少年が、一人で膨大な星々を映し出すプラネタリウムを完成させる。
技術的な描写が十分理解できなかったが、原版に星の穴をどう空けるか、大きなドームにきれいな星をどう映すか、など、幾度もの困難に立ち向かい、乗り越える姿勢は万人共通に響くだろう。
幼いころの取り組みが、学園祭や地元のイベントを経て、JAXAなど社会的に大きなムーブメントにつながるまでに十数年かかっている。研究開発にはそれほど時間がかかることをあらためて実感した。 -
一気読み
確か山形浩生さんの書評で存じ上げていたがなかなか手に取る機会がなく
ほほうとんでもない困難を
出来なかったんで専門家に電話して・出掛けて・バイトして身につけちゃいました
と軽々と達成する
こんな人がいるから世界は良くなるんだな -
大学時代に,個人製作は不可能とされたレンズ式プラネタリウムを完成,その後もアルバイト勤務のかたわら製作を続け,世界最高水準,わずか30kgの移動式プラネタリウムを開発していく過程を記録した本です。明確な目標に向かって自らの技術力を高め,本気の「趣味の物作り」を続ける姿に,底抜けの爽快感を感じる一冊です。
*推薦者 (農教)T.T
*所蔵情報
https://opac.lib.utsunomiya-u.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00381315&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB -
恒星原板とか、作り方がとても詳しくていい
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数年前に、家庭用プラネタリウム.、HOMESTARを、星好きの友人にプレゼントしたことがあります。
この開発者が制作した本物の星空投影機、「メガスターII―Cosmos」が、子供の頃に行った川崎のプラネタリウムに設置されたことも知り、製作者の大平貴之氏がどんなふうにして本格的な製作をするに至ったのか、興味が湧きました。
小学3年製の頃からプラネタリウム作りを始めたと聞いて驚きます。普通はプラネタリウムで星を見上げて満足している年齢ですが、自分で作ろうと思い、実行に移すところからして、凡人とは違っています。
そこから、子供なりの工夫を凝らした手作りのプラネタリウムを作り続ける彼。学年が進み、中学、高校、大学と進んでもなお、ひたすらに改良を重ねて、オリジナルのプラネタリウムを制作していったことが語られます。
改良するごとに難しい課題が生じ、それを手探りのまま、知恵と努力で解決していく地道な作業。
星の投影のため、無数の穴を開けたそうですが、七等星を表すには0.013mmという小さい穴でないとだめだとか。
高校時代には、一万6000個もの星をすべて手作業で描いたそうです。
ひたすら制作に明け暮れる日々。友達づきあいもしていないのかと思いましたが、投影のために運搬が必要な時などには、友人が手を差し伸べてくれます。
対人関係も良好な様子。ひたすら頑張り続ける姿に、周りも動かされ、協力するのでしょう。
天の川を全部星の集まりで表現するというのは、彼のアイデアだそうです。
たしかに、子供の頃に眺めたプラネタリウムの天の川は、のっぺりとしていて、絵のような印象を受けた気がします。
メガスター設置の川崎のプラネタリウムでは、一人一人に双眼鏡を渡し、上映中に星を拡大して見られるようにしています。
天の川を見た時には、たしかに、光の強さがまちまちの星の集合体となっていました。
メガスターで投影する星の数は、なんと100万個。11等星までの星を再現できるそうですが、外国人に「ワンミリオン」というと、信じてもらえないのだとか。
外国のプラネタリウムは、星の数にこだわっていないと書かれていました。海外のプラネタリウムを見たことはありませんが、どんなものか気になります。
もともとは、純粋に個人の趣味から始まったものが、周囲の理解と賛同を得て、学問的にも産業的にも影響の大きな一大プロジェクトに発展したというのは、本当に素晴らしいこと。
今では国際学会でも発表をし、ネスカフェゴールドブレンドのテレビCMにも出演するなど、一躍話題の人となっています。
趣味を生涯の仕事とした、誰もがうらやむ理想的な状態ですが、その半生のほぼすべてをひたすらこつこつとプラネタリウム製作に捧げてきた彼の地道な努力を知ると、普通の人ではなかなかこうはいかないものだと思います。
まさに「好きこそものの上手なれ」を、その人生を持って体現している人で、今後も日本のプラネタリウム技術を発展させてほしいと願うばかりです。
私は見る専門ですが、こうした製作秘話を知ると、プラネタリウムでの感動もひとしお。雨がちの日が続く梅雨の季節、またプラネタリウムに美しい星空を見に行きたくなりました。 -
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB03264258
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プラネタリウムクリエイター大平貴之氏の半生を描いた自伝。幼少の頃から天体やロケットに興味を持ち、小学生で既にプラネタリウムを自作してしまうなど、非凡な才能がうかがえる。自宅に作った作業場で一人黙々と作業をする姿は、孤高のエンジニアといったイメージを強く感じさせる。しかし、大平氏を支える多くの協力者がいたという事実が、彼の本当の人柄をよく表していると思った。
ツイッターでも多くのフォロワーを集める人気者の大平氏(@ohiratec_mega)だが、時おり本作の感動的な内容とは対照的な「変ツイ」を炸裂させるため、本読んで感動した人は見ないほうが・・・ -
・始めなくては始まらない。
・続けなくては進まない。
・情熱があるから続けられる。
・自分の世界から踏み出せば世界が広がる。 -
「読み終わった本」にするの忘れてた。エンジニア気質が少しでもあるなら泣ける。
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うおー見に行きてー。
本物の星もプラネタリウムも。
この人はもちろんすごいんだけど環境って大事だな。 -
著者は小学校3年生の時に、近所のプラネタリウムの星空に感動し、こんなものを自分の部屋に作ってみたいと思いました。
最初に夜光塗料の星空に始まり、ボール紙の卓上プラネタリウム、高校時代のピンホール式、リスフィルム式、そして大学で4年をかけて開発した、レンズ式プラネタリウムの「アストロライナー」、そして好評を博したメガスター。すべて小学生のころから住み続けた7畳の部屋から生まれました。
本書は、時に問題にぶつかりながらも、より美しい星空を求めてひたすらプラネタリウム作りに取り組んできた記録であります。
プラネタリウム製作は、ほとんどたったひとりの孤独な作業。
それでも夢中にプラネタリウム作りを続ける少年のままな著者の姿は
夢を追いかける人のキラキラした輝きを見せつけてくれます。
老後、不況、人間関係、そんな細かい悩みはどうでもいいんです。
人間やりたいことを素直にやってれば。どうせ短い人生です。 -
www.megastar.jp