- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784767811192
感想・レビュー・書評
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住宅購入やそれに伴う金融商品って、不公平なほどに買い手と売り手の情報格差が大きい商品だと思う。ただそれは売り手側の問題だけでなく、勉強をしない買い手側の問題も大きいよね。
そういった問題を解決する一助になる、とても優れた本だと思う。
住宅を購入しようとしている二人(二匹??)を主人公にしたストーリー仕立ての本だけど、中身はとても濃い。ただ濃さを感じさせない程、平易な書き方をしているので、二時間もあればすぐに読めてしまう。ただし作者のバイアスがかかっている部分はあるので(仕方ないけど)、この本を起点にして気になる部分を別の本でもっと補っていけば相当な知識力アップが見込めると思う。
何よりも学んでみよう、という気持ちを起こさせてくれるのが一番のすごい点じゃないかな。
特に住宅ローンについては、前職の経験から色々と思う所があったので、非常に勉強になった。惜しむらくは前職の時に出会っていればもっと活かせた詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お金
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住宅ローンを借りようと思っている人は必読だろう。
小説(ファンタジー?)仕立てになっているのですいすい進むが、
内容は、とてもしっかりしていると思う。
金利も低いし変動金利がいいよね、と思っていたのだが、
本書を読んで、考えが変わった。
ちゃんと調べてみなくちゃという気にさせられるが、
ネットの情報は、ノイズが多くて、本当に知りたいことにたどり着く前に疲れてしまう。
その努力分は成果があると思って頑張ろう。
[more]
(目次)
I 誰も知らないお金の素顔 本当にその住宅ローンでいいのか
理想のローンはどこにある?
銀行員の巧みなレトリック
歴史に残る金利競争
諸費用という名の謎多きカネ
買うならいますぐに
II 運命を分ける資金計画
そびえ立つ奇妙な塔
自己資金の正しい配分法
借入希望額を決めるには
矢印の回し方
破綻者の列
III 最高のローンを選び出せ
7つの教え
右手にTC、左手にFCF
変動派の悩み、固定派の悩み
くりあげヘンサイ教・被害者の会
借り換えの理想と現実
勝負の行方 -
レビュー
1年ほど前、とある科のお医者さんの控え室で偶然発見、気になって図書館で借りて読む。
なんとわかりやすく、動物のキャラも愛嬌があっていい本!早く読みたかったyo
Memo...
銀行は、変動金利のローンを売ることで、
金利全体が上がったとき
変動金利の利用者にリスクを転嫁できる
毎月自由に使えるおかね(フリーキャッシュフロー)と、
トータルコスト(元利総額と手数料などの諸費用の合計)を測定器にして
ローンを選ぶ。
2013年4月が、史上最安値で
住宅を安定的に購入できる
チャンスだった。
それを逃しても、全期間固定で3%を切るなら
十分低い。
繰り上げ返済教は危険。
万が一の事態に備えて、
手元の現金が必要。
余剰資金は、ローンの利息よりも高い
利回りで運用すべし。
変動金利は、
過去の平均である4%にプラス0.4の4.4%で
トータルコストを計算する。
毎月自由に使えるお金は、年収の5%以上ないと危険
変動なら毎月金利をチエック!
金利が上昇したときに備えて、避難マニュアルを作っておく。 -
ウサギ派だったが、カメの考え方も良いのではないかと思えるようになった。
非常にわかりやすい良本。 -
ストーリー風。さらっと読めるが、いざ実行すると大変だと思う。入門書だった。
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とてもわかりやすくて有意義。
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勉強になりました。あまり考えずローン組んじまったなぁー。
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住宅ローンについて変動金利と固定金利のメリットとデメリットを明確にし、世の中が安易に変動金利を選択する姿勢を見直すきっかけになる良書。
日本の金利が世界的に、歴史的に低いこと、将来は個人金融資産が銀行にいき、国債が買い支えられる展開が当たり前ではなくなること、将来はリスクで一杯。金利が上がり始めて固定に変えればいいという簡単なものもなく、変動金利が上がれば、固定に切り替える時の固定金利も当然上がる。 -
うさぎとかめを引き合いにして物語風に展開させ、難しくなりがちな住宅ローンの話をわかりやすく解説している良書。
といっても、決して初心者向けの基礎だけではないし、「変動金利はダメ、固定金利最高」みたいな偏った内容ではない(まあ総論としては固定金利がおすすめではあるが)ところが素晴らしい。
住宅ローンの借り換えを検討しているなかで、情報源の 1 つとして手にとった本だったが、住宅購入前に読みたかったと思わせる内容。
本書で紹介されていた 2 つのものさし TC と FCF については、自分で計算してみたところ、今のままでも問題ない範囲に収まっていたのでちょっと安心した。
友人にもぜひ一読を勧めたい本である。