- Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
- / ISBN・EAN: 9784767825243
感想・レビュー・書評
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ヒトの脳が処理する情報のうち、4分の3以上は眼から入ってくるとされる。すべての動物種の90%以上が、何らかの視覚処理の能力を持つ。ヒトの視覚についてなら、自身の経験からわかる。それでは他の動物は、わたしたちと同じように世界を見ているのだろうか?
ほぼすべての脊椎動物と多くの無脊椎動物は、2つの眼を持つ。眼が2つある理由は何か。色はどれくらい認識できているのか。爬虫類や鳥類にある透明の瞬膜の意味は!?単眼と複眼の構造など、動物の眼と眼の進化について、わかりやすく解説しています。
京都外国語大学付属図書館所蔵情報
資料ID:630780 請求記号:481.37||Par詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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名著:「眼の誕生」から派生して読んでみた。
眼点から複雑な眼まで様々なタイプの紹介と、色の物理的・生物的な起源についてまとめて説明されている。
眼や色についての生化学的な紹介はみごと。
動物が見ている世界はヒトが見ているのと全く違ってることが想像できる。
海生哺乳類は1色型色覚、ほとんどの哺乳類は2色型、ヒトやサルは3色型、虫や他の動物は4色型色覚だが、まれに4色型色覚のヒトも突然変異でいるという…どう見えてるのか聞いてみたい
青・緑・赤のそれぞれの波長で色と細部を認識している錐体細胞(500万個)と、光量に反応する桿体細胞(1億個)が視覚の原理とのことだが、色というものが現実に実在するのか考えてしまう -
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動物における「眼」と「色」の関係と進化をさっくりわかりやすくまとめている本。
生物が大量に分岐したと言われるカンブリア爆発後、「眼」の構造は多種多様となった。紫外線から可視光、赤外線を認知できるようになり、それに合わせて、生物に色が付いていく。それぞれの構造や各生物が何故その構造なのか、色を持っているのかをまとめてくれている。
「もし見る眼がなかったら、色は実在するのだろうか?」最後のまとめの一文がとても好き。
事前に生物学的な擬態の話と、色彩の命名や由来などをかじっておくとより面白い。