- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784768317839
作品紹介・あらすじ
――「だってもう、怖くてさ、地獄に落ちるのが」
新進気鋭のホラー作家・梨が描く、地獄絵図。
この本を読み終えても、恐怖は終わらない。
とあるデパートの「屋上遊園地」。峠道に存在した石塔。23分45秒の動画記録。種苗育成のためのガイドライン。幽霊の死体。エレベーターに響く声。
まるで、覗き絡繰のように次々と雪崩れ込む6つの話は、人間が最も根源的に恐れる「死への恐怖」を呼び起こす。
感想・レビュー・書評
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私の理解が悪く、考察見て何となく、、で、結果よく意味がわかりませんでした…
気味の悪い文章を延々と読んだ、というのが率直な感想です。
人によりかなり好み別れるんじゃないかと思います。
ホラー、ミステリー系のゾクゾク感やこういうことかっていう割とスムーズに答えがイメージできるような作品ではない気がします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんか禅問答みたいな怪談で、
俺には意味が分からなくて、
つまらなかった -
生きていても死んだ後もどうせ地獄。
1話目は特に文章の書き方がすごくまどろっこしい。なかなか話が見えてこないし、頭に入ってこない。
大仰な言い方をすれば・しかしそれは等つなぎの言葉を変えて延ばす流れがとても多い…例えも多い。
本当に失礼なことを書いてるのは承知なのだけど、物語の怖さより、読み辛さが気になる。なんだろ…自分の読むペースが、序盤からすごく遅い。それも助長してるのかな。
私には全部が苦痛じゃなくて、1.4話目以外はサクサク進んだ。面白い話(3.5話)もありました。
『ROOFy』
月に2回もデパートに連れて行ってくれる家族だから、裕福な家庭なのかなと思ったら所持している絵本は子供向けにしては怖いし、子供は捻くれてるし。。両親・子どものどちらがズレているのか。
ラストの扉が開いて両親と会えたシーン…「全部お前にも起こるからな」のセリフより、知っているはずの両親が、急に人形のように変わり果てた姿になって登場した方が怖かった。擬似家族、もしくは入れ替わり家族とでもいうのだろうか…
『FIVE by five』
伏せ字で使われている◾️ですが、p.45の箇所だけ真ん中に白い線が薄く引かれていました。これにも意味があるのか…?
石塔は誰かが意図的に石を寄集めて作ったものじゃなくて、元は人ではないものが崩れた後だったってこと?結局拠点A.Bはなんなんだ?!!
『FOURierists』
一番読みやすかったし、惹き込まれながら読めた!この短編の終盤になるにつれて、どんどん方向が捻れていき面白かった。グロい怖さはないけれど、絶対首を突っ込みたくない&引き返せない怖さが滲み出ていた。ティーン向けホラー映画でよくある、茶化しに行ったら痛い目見る系のやつ…アレ。
初めは男性2人の会話から始まって、あんな風に終わるなんて読み始めた時は思わなかったよ…
20:42 ラジオで女の人が、お釣りの返却口にコックリさんで使用した10円を入れて意図的に男性2人に渡るように仕向けたのがゾッとした。てかスタッフいるんだ…誰?高原くん?カップルの男の方?
フェンスの向こうにあった、白い建物の存在気になるよね。誰がどんな目的で建てたのか。
しかしチェーンメールみたいに、ヤツらは他人を巻きこませずにはいられないのかな。
元凶はカップルの男でいいんだよね?女も被害者っぽいぞ。。
『THREE times three』
洗脳する側のプロセス公開処刑
胡散臭い宗教勧誘の説明を受けているみたい。頭痛がするレベルで気持ち悪かった…
p.137 の " 残念ながら離れたご友人も少なくはないでしょう〜〜周りを見てください。〜苦楽を共にした、新世界の仲間がいるのです。"
↑これってもう、周りには同じ思想を植え付けられた人間しか残ってないじゃん…悲惨で怖すぎる…
導入の受付で氏名と連絡先を書かされるから、受け入れるまで勧誘が続くの地獄過ぎ。
p.165 " 最初は事実や経験に即して話していた彼らも、回答をやり直し続けることで超自然的な本心を萌芽させるようになります。超自然的で非現実的な体験、すなわち自分が実際には経験していない罪を、自分のものとして差し出すようになっていく "
↑この文も誘導的な流れが前にあって怖すぎる。
もう集められた人たちは、マウスかモルモット等の実験体だよ( ; ; )
この話だけ読まなくてもいいかも。。
『TWOnk』
曾祖母の聞いていたラジオがあのミニFMとは…ここに繋がってくるのかとドキドキした笑
"わたし"が家を引き渡す相手は、例の「愛の新世界」の人たちなのかなと勝手に想像したけど違いましたね。良かった良かった。
語っていた相手は、地区開発に携わる人だろうけど、それは同業者に伝えてなかったのね。何故?
曾祖母の部屋で見た、首を吊った男の子の姿。
p.194 「死んだ姿で現れている幽霊なのではなく、ただ霊として死んでいる。〜直接的に言い方をすれば、彼は、生きているように振る舞う霊として存在していたが、明確な意思によって霊としての死を選んだ。だから、「死体の霊」ではなく「霊の死体」がそこにあり、それは霊としての死を選んだ」
↑曾祖母にだけ見えていた男の子(幽霊ならざるもの)は、曾祖母の部屋で首を吊った。彼女と共に居たかったのかな。でも外から中へ現れた時は怖いよね。家外の門は結界みたいなイメージだから、それを破られたらもう手立てないもん。
『ONE』
登場人物がまた変わって、それぞれの各話のまとめ?が書かれていた…?わたしが要領悪くてあんま飲み込め無ず、消化不良だった(/ _ ; )
『FIVE by five』に出てきた筆者も出てくる。ラストに書かれていた一行、「うちのマンションにエレベーターガールはいない」の意味がここで分かる。
一度エレベーターに閉じ込められて、こんな異空間の様な説明受けたら誰でもトラウマになりそう…
この本を読んでいる読者(私たち)は、各階が修羅や畜生、餓鬼といったワードがあっても今までの話の流れからそんな意味があるのね〜と感じられるけど、この友人はそれまでを全く知らない中で、エレベーターガール?の声を淡々と聞いている。消えたライターの彼もそうだ。いきなり訳のわからないことを、さも当たり前ですというように拘束され語られる。こんなん怖すぎるわ。
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3、4、5話目が特に好みだった
全体を通してかなり思想が強いというか、独特な死生観を通して死を見る話だった。難しかった。 -
なんだろう…悪い夢を見ていたような読後感。
最後まで読んでもなんだかよくわからなかったけど、生きるのも地獄死んでも地獄ってことなのかな…なんという救いのなさ。ひたすら厭な感じの本でした。