きりえや偽本大全

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  • 現代書館
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768459034

作品紹介・あらすじ

きりえやの高木亮氏が長らく作り続けてきた「偽本ブックカバー」の単行本化。『罪と罰』『人間失格』などの各国の著名な文学作品名を『罪と獏』『人間ひっかく』ともじった切り絵と、そのもじりから連想される架空のあらすじをまとめた作品集である。
高木氏のかわいくておかしい切り絵と絶妙な噓の世界は、これまで多くのファンを魅了してきた。
今回の書籍化にあたっては名作文学のブックガイドとしての側面を果たすため、各章末には原作本のあらすじを書誌情報とともに紹介。
文学史を学ぶ学生から文学好きな年配の方まで幅広く楽しめる本を目指し、最終的にはこの本を通じて読者に世界の名作のおもしろさを知ってもらえる本にできればと願っている。

感想・レビュー・書評

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  • きりえ作家が本業である高木亮氏。彼が2008年から始めた世界の名作文学のパロディ
    「偽本シリーズ」が書籍化。
    タイトル、あらすじ、そして表紙と裏表紙に本筋のホンワカな切り絵、帯の文言まで仕上げた書皮(ブックカバー)が「偽本」としての作品。
    元の作品を知っていれば最高だが、知らなくても笑えるし、さもありなん、へえ~って唸るような内容で、読んでみたいと思わせる作品も多数あり、正に偽本の目眩く世界。ワタシ的には「僕の叔父さん」シリーズがお気に入り。
    Instagramのミニチュア写真家の田中達也氏が、写真も凄いけどキャプションでもクスリと笑わせる、複合的にクオリティの高さを出しているイメージを本作でも強く感じる、

  • めちゃくちゃ面白くて、思わず図書館で声を出して笑ってしまいました。

    切り絵作家が作る名作のパロディのブックカバーが80作。パロディの題名、表紙と裏表紙の切り絵、帯(パロディ題名のツッコミ)も、架空のあらすじも全て面白いです。
    ちゃんと元ネタのあらすじも載っています。

    個人的には
    浦島太郎 → 浦島だろう?
    がいちばん好きです。

    誰もが知っている名作のパロディばかりなのですが、元ネタをほぼ読んだことがないので、これを機に読みたいと思います。
    『文学好きの方々の目に止まって欲しい』『文芸書の棚に置かれたい』と、本文に書かれていましたが、残念ながら私が行った図書館では、切り絵コーナーに配架されていました。

    本屋さんでは文芸書コーナーに平積みしてもらいたい本です!

    726.9

  • 切り絵で表紙や帯を作り、パロディ小説集。表紙の絵もタイトルフォント、キャッチコピーも本物らしく。
    なによりあらすじは読み込んだ。。
    おおかみと七ひきのおやじ、交渉ものの映画化なのか。風呂文学も良かった。どれも読めないけど。
    243冊目読了。

  •  出会ってしまった本。全てが有名作品のパロディであるブックカバーの作品集とのこと。おもしろくて夢中になって読んでしまった。全部切り絵って言うのもすごいし、パロった題のストーリーまで考えられてるっていうのもすごい。太宰の「人間失格」をもじった「人間ひっかく」はあながち間違いではないのでむしろこれは有りだと思った。ちなみに太宰自身苦手なのは犬である模様。

  • 切り絵画家さんの渾身の作品集⁉︎偽本のタイトルと帯が独特の劇画タッチな切り絵と相まってサイコー♡特に気に入ったのは...『リチャード賛成』→「イエス。」、『王子と叔父貴』→「悪いことは大抵叔父から」、『ジキル博士と毎年』→「どこへ行く?」、『最低2万はいる』→「うじゃうじゃ」、『はしたない物語』→「いやですこと」...とにかくダジャレが効いてサイコー♪

  • ナンセンス上等!切り絵のタッチが素敵で、原著への愛情も感じられる。こういうの好き。

  • 切り絵の技術もすごいけど
    「こんな本読んでみたい!」と思わせるパロディっぷりが楽しいw
    別売りのブックカバー(ホームズ)買いました(・∀・)b

  • パロディのレベルがハンパない。切り絵もかわいい。
    楽しかったけれど、自分の教養や読書歴を試されているような気になってくる。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000054795

  • 2021冬の文芸書フェア

    所蔵状況の確認はこちらから↓
    https://libopac.akibi.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2001013485

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著者プロフィール

お話も作るきりえ画家。 1971年香川県生まれ。神奈川県川崎市在住。 1992年ごろより独学できりえ制作を開始。その後「きりえや」を名乗る。ポストカード、カレンダー、かるたなどの自作製品や個展、各種メディアを通じ発表される独特のユーモアと哀愁を秘めた作風は「かわいくて、おかしくて、少しだけ寂しい世界」と称され、内外で注目を集めている。

著書に、きりえ画文集「ユメとバルーン」「ユメとバルーン いつもの坂道」「ユメとバルーン 風吹く街で」、アートカードブック「ユメとバルーン きりえ原画版」(いずれもビーナイス)、きりえクリスマスブック「ビリーザトナカイ」シリーズ 1「ソリを引く男」、2「師走の男」、3「ビリーの休日」(いずれもビーナイス)、「はじめてでも簡単 たのしい切り絵レッスン」(家の光協会)、「ねこ切り絵」(誠文堂新光社)、「スナバン」(1~4)(ビーナイス)。
ウェブマガジン「にゃなか」http://nyanaka.com にて「きりえ ねこペティ」連載中。

「2017年 『ユメとバルーン・いまも (高木亮きりえカレンダー2018)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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