- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784770040312
作品紹介・あらすじ
数十年にわたって中国情報を収集、分析した本書は私たちに衝撃の事実を突きつける。中華大帝国の再現と日本併合を最終目標とする中国の企みの実態、全国民必読の書である。
感想・レビュー・書評
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撃的なタイトルだし、桜井よしこが推薦するから尚更衝撃的に見える。(別の人が推薦するほうが読む人増える気がするけど。)
当然このタイトルを証明するための事象がちりばめられていて扇動的な表現多数。軍事、外交面から論じて帰結しているが、中国国内の経済面もブレンドしつつ論じるともうちょっと違う結論になるのかも。ただやはり見方の一つとしてはたいへん興味深うございました。
中国だけがどうのだけじゃなく、南米、アフリカ、北朝鮮、中東、ロシア等等も絡むこのパワーシフトの世の中、どう転んでも生きていけるよう日々精進、と再認識。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルはやや扇情的であるようにも思えるが、本書の内容は50年近くに及ぶ著者の中国研究についてきわめて冷徹な視点でまとめたものである。
中国について、多くの日本人は自分たちの常識が通用しない、得体のしれない国であるというような感覚を抱いているように思うが、なぜ日本人に理解できない行動を国としてとり続けているのか、あるいはなぜそうした行動が可能なのか、という点が明確に説明されている部分が、本書のもっとも評価されるべき点であろうと考える。
かつて毛沢東による強力なリーダーシップによって建国を果たした中国共産党は、「侮られない国になる」という大目標を掲げ、現在まで邁進してきた。そのためには核兵器開発、軍備強化は必須であり、米国、ソ連という超大国からの圧力にも屈することなく信じる道を突き進んできたと著者は指摘する。
また、まさに中国独特の「国境」についての考え方を知ることができたのは収穫であった。ヨーロッパを中心とした国々の言うところの国境は"line"であるが、中国にとってのそれは"area"である、というのだ。
つまり、周辺国とのパワーバランスによって国境付近の地域が属する国は変わる、風船のように国の大きさが国の強さと比例して膨らんだりしぼんだりする、中国の歴史を見るとそうした考え方が「国境(=辺疆)」としてスタンダードであるというのである。
中国は現在においてもこの国境に対する考え方を変えてはおらず、西沙諸島や南沙諸島において実効支配するところからはじまって領有を主張し、ベトナム、フィリピンと争い、現在は尖閣を辺疆ととらえ、これを支配し、領有しようとしている。日本は断固とした態度で中国のこうした行為に臨まなければならないことを改めて実感した次第である。
しかし、著者が防衛研究所において研究を続け、提言を行ってきたにもかかわらず、日本の対中政策は弱気に過ぎたまま、現在まできてしまった。結果として、すでに日本領海内は「事前申告さえすれば入って調査をしてもよい」などという信じられない約束を取り交わしたことにより、海洋調査はされつくしており、日本領海に展開する潜水艦が台湾侵攻の要となる可能性も否めないという。もちろん、その際軍事的介入を行うであろう米国海軍に対しても、けん制が可能となる。
こうなってくると、すでに日本に国家主権があるのかということすらあやしくなってくる。金がなくとも、圧力がかかろうとも自国を強くするために突き進み、ついに国連加入までこぎつけた中国の姿勢は、すべて称賛されるものではないにせよ、日本が見習わなければならない点をたくさん持っていることに、多くの国民は気付かなければならない。 -
2009.08.07
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ウイグルとかチベットとか見てると、もうね…
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『中国の軍事力』書いた人と同じ人が書いてる。この本はより詳しく中国の軍事力のことが書いてると思う。
チベットやウイグルの新彊の併合の歴史とか書いてるし、中国にはいわゆる国境という国際法に従った概念よりどんどんそのときの状況に応じて自国の境界線は拡大出来る、という考えを歴史上持ってたことがよくわかった。
中国が日本の沖ノ鳥島を島じゃない、と批判する割にベトナムの主張してる線を越えてサンゴ礁にとったて小屋作ってこれは島です、という言ってるのがこっけいに思えた。