青少年のための自殺予防マニュアル

  • 金剛出版
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本棚登録 : 13
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772410090

作品紹介・あらすじ

教育現場で子どもの自殺に対応している執筆者を加え、最新のデータを挿入して大幅な改訂を行った新訂増補版。

感想・レビュー・書評

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  • 「専門書」という趣の体裁。であるが、平易で読み易い文章である。

     教員、生徒、親。それぞれの立場での自殺予防プログラムへの取り組み方が示される。各章に重複する記述も多く、例えば教育関係者は「教師を対象とした自殺予防プログラム」の章を参照する、という使い方が想定される御本。読書する本というより、関係機関の職場に常備されるマニュアル本である。

    「自殺のケース研究」の章もあり、この章は非常に興味深い。

     自殺は、本人の精神疾患のみに原因が求められるのでなく、家族全体の病理と深く連関していることが例示される。それだけに、精神科医も、教師も、家族の問題に介入する覚悟が要る。しかし、それは容易なことではない。

  • 080602 by朝日
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    第1章 自殺の現状と自殺予防の基本概念
    第2章 自殺予防プログラムとは何か
    第3章 教師を対象とした自殺予防プログラム
    第4章 生徒を対象とした自殺予防プログラム
    第5章 親を対象とした自殺予防プログラム
    第6章 わが国における実践例
    第7章 学校における相談体制
    第8章 教師のためのバーンアウト対策
    第9章 ポストベンション:不幸にして自殺が起きてしまったときの対応
    第10章 自殺報道についてのマスメディアへの提言
    第11章 症例検討
    第12章 自殺に関するQ&A
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    年間自殺者数が3万人を超える緊急事態の続くわが国の自殺の現状は,相変わらず深刻である。加えて自殺未遂者は,少なく見積もっても既遂者の10倍は存在すると言われる。このような背景から,2006年には自殺対策基本法が成立し,2007年には自殺総合対策大綱が発表された。
    本書初版は,わが国でも初の自殺予防マニュアルとして好評を博したが,この度,教育現場で子どもの自殺に対応している執筆者を加え,最新のデータを挿入して大幅な改訂を行った。
    近年,いじめ自殺が大きく取り上げられ,学校での対応,家族,医療機関,地域社会との連携の重要性が認識されるようになった。本書では,学校における相談体制,教師のためのバーンアウト対策にも言及し,現場で働く人々のニーズに応えようとしている。

  • 2008.12.23買取

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著者プロフィール

防衛医科大学校・防衛医学研究センター・教授。精神科医。
著書:『自殺予防』(岩波新書)、『自殺、そして遺された人々』(新興医学出版社)、『医療者が知っておきたい自殺のリスクマネジメント』『自殺のポストベンション:遺された人々への心のケア』(医学書院)、『新訂増補 自殺の危険』(金剛出版)、など。
訳書:ヘンディン『アメリカの自殺』(明石書店)、シュナイドマン『アーサーはなぜ自殺したのか』(誠信書房)など。

「2007年 『自殺で遺された人たち(サバイバー)のサポートガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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