ぼくらのアフリカに戦争がなくならないのはなぜ?

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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784772610551

感想・レビュー・書評

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  • アフリカと一括りにはできない、国々の事情。白人社会に発見されたことを機に奴隷として人権を侵害され、植民地にされ、独立しても資源の利権の巻き添えになっているアフリカ。特に子供達への影響は甚大だ。
    読みやすく整えられているが著者が伝えたいことはこの内容の限りではないだろう。もっと知っていきたい。

  • 奴隷貿易、植民地支配、分断統治、代理戦争、、、


    アフリカの問題はアフリカだけを見ていては根本的な解決にはならない。

    世界の構造を知らなければと思わせてくれた本。

  • アフリカの戦争がなぜ続いてるのか?
    が「中高生にもわかるよう」平易な言葉で書かれた本。
    でも内容は本当に真に差し迫っていて、
    大航海時代に始まった奴隷貿易から、アフリカの人々が、
    どんなふうに欧米式の貨幣経済に巻き込まれていってしまったのか
    そして今も「欧米式正義」の名の下、搾取に苦しむ現実があること。
    が歴史、制度の面からよく理解することができた。

    私たちの生活も実は似ていて、
    「働いてお金を得る、これは望んだことだ」と、
    思い込み銀行の利子と税金のために身を削ってく、
    資本主義社会共通の課題なんじゃないかと思う。

    もちろん、戦闘行為は皆無に等しいから、
    誘拐された子供が兵士にされたり、親を殺すことを命じられたり、
    って言うほどの差し迫った事態ではないけど、
    それぞれが独立した問題じゃない、
    地球全体繋がってるんだってメッセージを感じた。

    著者の小川さんの講演聴いたけど、
    問題はこれだ!って決めつけることなくて、
    ちゃんといいとこ悪いとこ受け止めてる素敵な人だなって印象受けた。
    この本だと白人嫌いなのか??って思っちゃうけど、
    そんなことはないと思う。

    奴隷貿易を謝罪しないイギリスと、
    慰安婦問題を認めない日本と、
    なんか共通するものも見られるよね。
    できるだけいろんな世界を見て判断を下せる人間になりたいと思った。

    「勝者の倫理」で正義が決まるのではなく、
    「喧嘩両成敗」が実現できるような社会をつくっていきたい。

  • プナンにはありがとうと直接訳せる言葉がない。ありがとうは他人が自分のために何かしてくれた時に使う言葉です。しかし、私たちの村では自分が他人のために何かするのは当然で、それは自分自身の役割でもある。だから、ありがとうという言葉は必要ない。
    教育を受けていない、彼らの直感的な意見の方がよっぽど、公平で本質的な「正義」を語っているようにさえ思いました。

  • 世界の問題と自分は決して無関係ではない。無関心でいることの危うさを感じた。私にできることはある。日本で生きる私達に問いかけている。

  • 労働力の獲得、アフリカ内に格差と分断を作る、人権の裏側に奴隷貿易あり。

    文明人が野蛮な行為で文明化し、アフリカ内で代理戦争。

    アフリカに流入する金と武器と情報が紛争のもと。

    資本主義における利潤追求、金融資本の流れ、消費者の行動、さまざまな要因で複雑な現状。

    個人的にはアフリカに持ち込まれた問題のほか、資本主義の行き詰まりを感じる一冊。

  • アフリカに関心を持ち始めて読みました。目から鱗というか、現在の欧米や日本の経済発展はアフリカの資源(かつての奴隷としての人的なものも含めて)搾取の上に成り立っているものだということに衝撃を改めて受けました。なぜアフリカで紛争がなくならないのかということだけでなく、資源の枯渇やあらゆるグローバルな問題を考える上で、一読に値すると思います。

    これだけ読むと本当に、英米を中心に欧米諸国が歴史上行った「非人道的」な奴隷貿易や植民地支配、現代でも続く東アフリカ諸国への政治的な干渉や軍事支援が、正義としてまかり通っていることに純粋に疑問を覚えます。自分はどんな立場からアフリカのために何ができるのか、考えたいと思いました。

  • ぜひ多くの人に読んでもらいたい本。
    アフリカの人たちは、昔は人種が違っても、みな仲良く暮らしていたのに、白人がその平和な環境を無理やり壊し、戦争をするように仕向けていったと知り、胸が痛くなった。

  • 紛争続くアフリカ。
    なぜアフリカで戦争がなくならないのか、根本的な理由を、歴史から学べる一冊。
    アフリカの歴史自体はヨーロッパ諸国がアフリカ大陸に進出した頃からしか伝えられてなく、授業中でもそのように習ってきた。
    しかし、当然ながらそれ以前からアフリカの歴史は始まっていて、その頃のアフリカの話から始まり、白人による支配がきっかけで平和だった時代が崩れ、今に至る状況が記されていてかなり勉強になる。

  • 「ぼくらのアフリカ」
    そう
    「アフリカ」が「ぼくら」と
    思える人には
    ものすごく魅力的で、せつなくて、しんどい
    一冊。

    でも、
    自分の中に「アフリカ」を抱えている人の
    人生は豊かであると 思う。

    わたしたちは つながっている

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著者プロフィール

特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス理事長

「2014年 『グローバル協力論入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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