アフリカの戦争がなぜ続いてるのか?
が「中高生にもわかるよう」平易な言葉で書かれた本。
でも内容は本当に真に差し迫っていて、
大航海時代に始まった奴隷貿易から、アフリカの人々が、
どんなふうに欧米式の貨幣経済に巻き込まれていってしまったのか
そして今も「欧米式正義」の名の下、搾取に苦しむ現実があること。
が歴史、制度の面からよく理解することができた。
私たちの生活も実は似ていて、
「働いてお金を得る、これは望んだことだ」と、
思い込み銀行の利子と税金のために身を削ってく、
資本主義社会共通の課題なんじゃないかと思う。
もちろん、戦闘行為は皆無に等しいから、
誘拐された子供が兵士にされたり、親を殺すことを命じられたり、
って言うほどの差し迫った事態ではないけど、
それぞれが独立した問題じゃない、
地球全体繋がってるんだってメッセージを感じた。
著者の小川さんの講演聴いたけど、
問題はこれだ!って決めつけることなくて、
ちゃんといいとこ悪いとこ受け止めてる素敵な人だなって印象受けた。
この本だと白人嫌いなのか??って思っちゃうけど、
そんなことはないと思う。
奴隷貿易を謝罪しないイギリスと、
慰安婦問題を認めない日本と、
なんか共通するものも見られるよね。
できるだけいろんな世界を見て判断を下せる人間になりたいと思った。
「勝者の倫理」で正義が決まるのではなく、
「喧嘩両成敗」が実現できるような社会をつくっていきたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国際開発
- 感想投稿日 : 2012年6月4日
- 読了日 : 2012年6月4日
- 本棚登録日 : 2012年6月3日
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