「いい写真」はどうすれば撮れるのか? ~プロが機材やテクニック以前に考えること

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  • 技術評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774180311

感想・レビュー・書評

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  • 写真の撮り方関係の本は、技術的な側面を解説したものが多いが、この本は、写真を撮るという事の本質をやさしく解説したもの

    写真を撮るということは、表現することであり、創意工夫することで、肉眼でも見えない「何か」を表現できる。

    筆者が言っているように、いい写真を撮るためには、自分とのコミュニケーションが重要である。自分がなぜこの写真を撮りたかったのか、自分と、被写体と対話をすることで、撮りたかった、表現したかった写真の核に迫ることができる。

    いかに考えて写真を撮っているか。そのために準備を怠らない。スポーツ写真だと、考えているとシャッターチャンスを逃してしまうので、「見るのではなく、感じてシャッターを切る」必要もある。

    要は普段から写真を撮るという事をよく考え、準備し、いざ撮るとなったら、感覚を使い逃さずシャッターを切る。
    まさにアスリートですね。

    また筆者が大事だといっているように、被写体と対話するということ、被写体と自分が向き合い、ゆっくりよく観察し、感じたことをどのようにしたら表現できるかを試行錯誤する。

    表現者が皆苦労していること。
    自分を客観的に観れること、自分の情熱、感情、感覚を冷静に観ながら、そのエモーションを表現できること。
    簡単ではないが、これが少しでもできると、表現者なのだと思う。

  • 2018/06/25読了

    小物を撮る際には「空白」「余白」を作る、利用する。
    子どもの魅力を記録するときは、まず子供がカメラに対して興味を持たなくなるまで待つことから。
    目線の先に空間を作ったり、小ささと対象になるものを並べてみたり
    世界の大きさや親と並ばせることもいい
    工夫は様々。写真のうまくなる方法としては
    技能より機材より、「撮りたい」という気持ちを大切にする

    心が動く瞬間をそのまま撮ること。


    写真を撮る ということは「残す」ということ
    機材やテクニックももちろん大切だが
    それ以前に、撮りての気持ちこそ上達の一番だということ。

  • 「いい写真」を自分なりに解釈してみると、『明確な意図を持って撮影し、その意図が正確に表現できている写真』になろうか。
    その意味でデジタルカメラでの撮影には否定的だ。デジカメは撮影にほとんどコストがかからないから、とにかく撮りまくる。そして後で膨大な画像データから偶然撮れたベストショットを選ぶのが普通である。つまりそこには撮影者の意図が入り込む余地がほとんどない。
    この本を読んでもその考えは変わらないが、ベストショットを選ぶ作業にもセンスや才能が必要であることを理解した。一概にデジカメ趣味を否定したのものでもない。
    結局「良い写真」を撮るための必要条件は、回りの世界から何かを感じとる豊かな感性であり、その感性を正確に写真に落とし込める撮影技術は十分条件に過ぎない。本書は感性にフォーカスを当てた珍しい撮影指南書であり、多くの学びを得た。

  • 写真を言葉で表すことは重要

  • いい本だった。

  • 目次:第1章 「いい写真」ってどんなもの?、第2章 きれい、第3章 かっこいい、第4章 おいしそう、第5章 かわいい、第6章 うれしい、第7章 写真展で「いい写真」に見せる

  • いつからか、天気がいいからカメラを持って子どもと出掛けよう、ということが多くなっていた。
    「雨の日でなければ見えてこない景色が必ずある」
    ほんとうにそうだ。以前は知っていたはずのことなのに、気付けば機材の扱い方ばかりに詳しくなり、絵になる写真ばかり撮っていた気がする。
    心が動いたときにシャッターを切る。
    当たり前だけど一番大切なことを、やさしく思い出させてくれた一冊です。

  • 表紙のご両親の写真が好き。読み物として面白く、特に前半はためになりました。

  • 『私が写真を撮るうえで一番気をつけているのは、「写真を撮る側の一方的な押しつけにならないようにする」ことです。』という言葉が響いた。私は人を撮るのが好きなのだけど、押しつけになってしまってないか、自分のこれまでを省察する機会を得られたように思う。

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