トリッポンのこねこ

著者 :
  • 教育画劇
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本棚登録 : 46
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774607320

感想・レビュー・書評

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  •  萩尾望都さんが絵本も書かれていることを初めて知り、しかも絵が、こみねゆらさん、ということで、早速読んでみました。

     アースカラーで彩られた表紙や見返しも印象的な中、こみねさんの描く林は、鬱蒼とした自然そのままの素朴な美しさと、幻想的で神秘的な雰囲気を兼ね備えながら、そこでひっそりと実る、野いちごやグスベリの存在感に加え、林の中にたくさんいる猫たちの愛らしさが素敵で、森と猫はお似合いだなと実感させられる。

     物語は、主人公の少年「トリッポン」の家族が別の町へ引っ越したとき、彼が飼っていた大切な真っ白なこねこ「カエル」が、外に出掛けて行ったきり帰ってこなくなったことから始まり、一週間ほど悲しい日々を過ごす中のある日暮れ時、林の中からカエルの鳴き声を聞いたトリッポンは、表へ飛び出して行くが・・・。

     猫を飼っている方の中には、それが耳の痛い話と感じられるかもしれないが、その帰ってこない理由は、猫の人間に対する信頼と愛情の裏返しであることも確かであり、それは本文の、『かわいがってても、ねこと心のつうじない人はいるからね』や、『古い家よりも人間のほうを恋しがる』からも感じられた、猫と人間が共に共存していくための、萩尾さんの厳しくも優しい眼差しからも、実感させられたのである。

     ちなみにトリッポンの絵本は、他に2冊あるそうなので、そちらも是非読んでみたい。


    ブクログスタッフさんへ
     いつの間にかアプリが更新されていたようで、アプリでもカテゴリが削除出来るようになったり、読書メモを更新する度に、いちいち入り直さなくても済むようになったりと、今回の大々的なシステム変更、最初は戸惑いましたが、慣れれば結構快適でいいですね!
    ありがとうございます(^^)

  • トリッポンはいなくなった子猫(カエル)を林の奥へ探しに行く。猫の国には迷子猫が沢山。トリッポンの子猫(カエル)が家出した理由に納得。

  • ねこがたくさんでてくるのでねこ好きとしては嬉しいお話。

  • こねこがカエルという名前がいやだから家出したんだ。

  • 2011年10月29日

    <Torippon no Koneko>
      
    ブックデザイン/タカハシデザイン室

  • 猫の国いってみたい

  • (2007.12.02読了)(2007.12.02購入)
    (「MARC」データベースより)amazon
    トリッポンは森のはずれに住む男の子。「ぼくの子ねこはどこ?」 迷子の子ねこを探して、トリッポンはねこの国へやってきましたが、そこには迷子ねこ、家出ねこ、たくさんのねこたちがいて…。

    ☆関連図書(既読)
    「トリッポンとおばけ」萩尾望都文・こみねゆら絵、教育画劇、2007.02.

  • 萩尾さんの絵本ということで。
    ふんわり不思議な世界でした。

  • 少女漫画界の巨匠、萩尾望都さんによる絵本である!
    十ウン年前、大人向けの絵本を出版されたが、今回は子供向けである。すごく萩尾さんらしい…というほどではないが、かわいらしい話だ。こみねゆらさんの絵が幻想的で素敵。
    どうして子供向け絵本を出版しようと思ったのか、その経緯が知りたいかな。

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著者プロフィール

漫画家。1976年『ポーの一族』『11人いる!』で小学館漫画賞、2006年『バルバラ異界』で日本SF大賞、2012年に少女漫画家として初の紫綬褒章、2017年朝日賞など受賞歴多数。

「2022年 『百億の昼と千億の夜 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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