浪人若さま新見左近: 書下ろし長編時代小説 (江戸城の闇) (コスミック・時代文庫 さ 6-13)
- コスミック出版 (2015年11月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774728773
作品紹介・あらすじ
将軍の甥で、甲府藩主の徳川綱豊は、いっぷう変わった若さま。なんとこの男、しばしば藩邸を抜け出しては、浪人・新見左近として、江戸市井で気ままな暮らしを楽しんでいるのだ。もともとは、武家の格式ばった生活を嫌ってのことであったが、いまや現将軍・綱吉も、左近の二重生活をなかば公認。その代わり、江戸城の中にいてはうかがい知れぬ、町場の悪を直接退治するという世直しを、左近に任じていた。一種の協力関係にあった綱吉と左近だが、綱吉の権力が増すと同時に、目に見えぬ不気味な圧力が、左近のまわりを取り巻くようになった…。六代将軍・徳川家宣の若き日を描く、シリーズ第十弾!
感想・レビュー・書評
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浪人若さま 新見左近 シリーズ10
将軍綱吉の甥で、甲府藩主・徳川綱豊は、
浪人・新見左近として、悪の限りを働く、大悪党をやっつけていた。
一方、綱吉と、大老・堀田正俊は、殺生御法度の新法を巡って、ギクシャクした関係にあった。
そんな、あるお城揃えの日、江戸城内、御用部屋にて、若年寄・稲葉石見守が、刃傷に及んだ。斬られた相手は、大老・堀田正俊。
稲葉は、真相を究明されず、その場で討ち果たされてしまった。
堀田正俊は、三日後、死亡。
事件の背景には、綱吉の意向があるとの噂も、絶えなかった。
大老亡き後、綱吉の力が増すに連れて、側近・柳沢吉保の力も、増大して来て、老中たちは、柳沢や牧野備前守成貞の顔色を伺うようになってきた。
諸大名のあいだで、綱豊を将軍に望む声が高まり始めてきた。
翌年には「天下の悪法」と評された「生類憐みの令」が発令され、綱吉のやりたい放題の政治が始まる。
左近が、将軍になる日は、まだまだ遠い。
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綱吉に睨まれるようになるのかな?
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2016.6.29