武器化する嘘 ──情報に仕掛けられた罠 (フェニックスシリーズ)
- パンローリング株式会社 (2017年7月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
- / ISBN・EAN: 9784775941799
感想・レビュー・書評
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インターネットなどで簡単に情報が取得できる現代に置いて、特に情報を鵜呑みにするなと警告している本。かなり読みずらい部分が多々あるものの、この本が言っていることを自分なりに解釈すると以下になる。
なお自分なりの解釈なので、間違ってたらすみません。
①情報、話は半分本当、半分嘘と思って聞き、解釈せよ
②事実と解釈をしっかりと分けて解釈せよ
③事実と思われる記載であっても嘘の記載がある。何かおかしいと感じる違和感を信じよう
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6 世界の見え方を決めるもの──認識枠組と文化装置[土田映子先生] 3
【ブックガイドのコメント】
「『フェイクニュース』全盛の中、批判的思考により情報の信頼性を判断する方法を示す。」
(『ともに生きるための教育学へのレッスン40』183ページ)
【北大ではここにあります(北海道大学蔵書目録へのリンク先)】
https://opac.lib.hokudai.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2001776290 -
原題は、"A field guide to lies - Critical thinking in the Information Age"。
post-truth時代のサバイバル・マニュアルとでも評すべき批判的思考(critical thinking)の一般啓蒙書。
一例を挙げる。p.27「カリフォルニア州で大麻法が失効してから35年間、大麻の喫煙者の数は、毎年倍増してきた。」が、なぜ妥当でないかを、2^35>170億人という小学校レベルの算数と、現在の世界全体の人口、カリフォルニア州の人口は世界人口を超えないという事実から、論証する。
pp.210-211に、「ニュースの記者が、重要な出来事に関する情報を集める方法には2種類ある。その2つは、互いに相容れないため、ジャーナリストが注意を怠ると、ニュース記事が世間を謝った方向へ導いてしまう。」とあるのは、興味深い。その2種類とは、「科学調査モード」(p.210)と「ニュース速報モード」(p.211)であるという。「記者は、2つのモードを適宜使い分けているので、時々、これらを混同してしまう。」(p.211)という指摘は恐ろしい。