わすれものの森

  • ビーエル出版
3.96
  • (13)
  • (22)
  • (15)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 211
感想 : 19
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (80ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776407218

作品紹介・あらすじ

わすれられたものたちは、わすれたひとをわすれない。エイホーエイホー-森のおくから、きみょうな歌声が聞こえてきた!いそげ!きみがくるのをまっている!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 最後の最後まで、お話の世界にたっぷりと浸ることができる。
    子どもの時の気持ちを、思い出す本。

  • リコーダーを忘れて森に探しに行く勇気に感動しました。

  • 子どもの頃に読んでとても印象に残っていた本。
    探したら絶版になっていてがっかりしたのですが、新たに、作者のお二人の日常を垣間見るようなお話も追記されて新装版が!!
    うれしい!!

  • わすれられたわすれものを集めている人たちがいる。集められたわすれものは、わすれものの森へもっていかれ、木にかけられそのうちに花や実になる。

    だれもがしたことがあるわすれもの。
    それぞれのわすれものには、わすれられたエピソードがある。

    さすが岡田淳さん。みじかいのに、おもしろかった。心にのこるものがある。

  • たて笛をなくしたツトムが、笛を探しているうちに出会った不思議な二人組と共に「わすれものの森」に向かい、自分のたて笛を取り戻す物語。
    どこでなくしたかも分からず、どんなに探しても出てこないものってありますよね。
    私がなくしたアレも、わすれものの森に連れて行かれたのかな?と考えてしまいました。

    わすれられた ものたちは
    わすれたひとを わすれない

    きゅっと、切なくなってしまいました。

  • 「忘れられたものたちは、忘れた人を忘れない。」

    真夜中の公園や遊園地、子供たちが帰った後の動物園や学校で忘れられた物たちは、海の向こうにある島だけれど、どんな地図にも載っていない、舟でも渡れない、わすれものの森に集めて持って行かれ、木の枝にかけられている。すると、いつの間にかそれは木の実になったり花になったりするらしい。

    あまり忘れ物はしない方だけれど、子供の頃、忘れた挙げ句になくしたものの行方を考えた事はあった。
    ツトムは忘れてしまった笛を取り戻す事が出来たけれど、私が忘れ物をした事さえ忘れてしまったものも、今頃すっかり花や木の実になってしまったのかな。

  • 初出は1975年、今回は復刻版で。著者の岡田センセイは小学校の図工の教師、作家との2足のわらじを地で行く人。「ご職業は?」とたずねたら、きっと「岡田淳です」とお答えになるのではないでしょうか。

  • 笛を置き忘れたツトムは、わすれものを集める仕事をしている不思議な二人サントスとニブラに出会い、笛を探しに「わすれもの森」へ連れて行ってもらう。
     忘れられた物たちの思い出を食べる鳥と出会ったり、三人の長老のテストを受ける羽目になったりするが、それほどすごい冒険ではない。でも、全体を通して温かくていい話だ。

  • 私たちは誰でも一度は物をどこかに置き忘れた経験があるだろう。でも、その、忘れられた物の気持ちを考えたことがある人は少ないと思う。「忘れ物をしないように」と言わなくても、この本を読むと、自然に物の気持ちになれる気がします。

  • 何十年振りに児童書を読みました。四十年前の作品とは思えないくらい楽しめました。わすれられた ものたちは、わすれたひとを わすれない 心にグサっときました。もう私は何を忘れたか分からなくなってしまったなぁ…大事な物はもう無くさないようにしないといけませんね。

  •  勉強が苦手で、たて笛が得意なツトム。明日の音楽会では、クラスでする笛の合奏の独奏をまかされている。ところが、大事な笛をなくしてしまった。家で探しても見つからず、教室に探しに行ったがやっぱり見つからない。帰ろうとした時、床の上に黒いぼうしが落ちているのに気づく。

  • 主人公のツトムは自分が褒めてもらえる2つの事のうちの1つたて笛。 保護者を招いて行われるクラスの音楽会でたて笛のソロパートを任されます。 しかしろくに練習もせず3日前にたて笛を無くした事に気付くも前日までろくに探そうともしないダメっぷりw

    その結果夜の学校に忍び込んで探すはめになるのですが、そこでへんてこな帽子を拾ってしまいます。 すると廊下から怪しい話声が・・・

    知恵と勇気を振り絞りなんとか道を切り開いていくツトムにハラハラ。

    子供の頃、日が暮れてからの学校は怖かったけど、見知らぬへんてこな森を一人で探索しなきゃいけないとか怖すぎるわ。 俺が無くした物もあの森で植物に生まれ変わってるのかな。 なるべく物を無くさないように気を付けよう。

    これ40年ほど前の作品なのか。 全然そんな感じしなかったな。 

  • どこに置いたか忘れた物がふっと出てくることがある。それはサントスやニブラたちの仕業かもしれないなと読みながらニヤリとした。
    忘れ物の気持ちになって、忘れた人を責める森の住人たちに、読みながらなんだか申し訳なくなる。
    私のアレやコレやも忘れ物の森で寂しく吊られているのかな。
    いや、森の住人たちに言わせると、忘れ物仲間と一緒に楽しく暮らしているのかも。

  • わすれものを、わすれものの森へ取りに行く小学3年生のツトム。「あったはずなのに…」「どこにおいたんだろう…」そんな状況はよくある話です。
    私も数々の品をわすれものの森へ送ってきました。

    ツトムは、音楽会で使うリコーダーを無事に見つけることができるでしょうか。

  • わすれものを、わすれものの森へ取りに行く小学3年生のツトム。「あったはずなのに…」「どこにおいたんだろう…」そんな状況はよくある話です。
    私も数々の品をわすれものの森へ送ってきました。

    ツトムは、音楽会で使うリコーダーを無事に見つけることができるでしょうか。

  • 小学三年生のツトムは誕生日に買ってもらったたて笛をなくしてしまった。明日の音楽会で使う大切な笛。となりのクラスのタケシに練習のため笛を借りるが、やっぱり自分の笛でないから同じ型なのにどこかちがう。家で探しても見つからないので、ツトムは教室の机の中を見るため夜の学校へ行ってみた。そこで出会ったのは黒いぼうしとマントを付けた怪しい男二人。彼らからわすれものを集め森へ持ってかえっていると聞き、ツトムは森へ連れていってほしいとお願いをする──。
    1975年に「ねべりよん」名義で刊行したものを復刊したもの。なお、旧版タイトルは「忘れものの森」。復刊ドットコムで宣伝されていたこと、また岡田淳さんのファンであることから、旧版の方で読了。回収したわすれものは森の木の花や実になる、わすれものの思い出を食べる鳥などの設定が面白い。実際にありそう。ツトムと笛が再会する場面にわたしも胸が熱くなりました。ラストも良い終わり方で読んで良かったです。旧版がAmazonで3万円の値段が付けられていることに大変驚きつつ、復刊してこれからもたくさん読んでもらえることを嬉しく思います。

  • 友人が若い時に出した本
    それが復刻された
    当時は全く知らなかったよ
    残念ながら画像がない
    絵がいいんだけどなあ
    是非お手にとって下さい
    《 わすれもの もちぬしはなれ とおいしま 》

全19件中 1 - 19件を表示

著者プロフィール

1947年兵庫県生まれ。神戸大学教育学部美術科在学中の1966年に「星泥棒」を自費出版。西宮市内で小学校教師をつとめながら1979年に『ムンジャクンジュは毛虫じゃない』(偕成社)を発表。1981年『放課後の時間割』で「日本児童文学者協会新人賞」を受賞。教壇に立ちながら1年に約1タイトルのペースで作品を発表。数々の賞を受賞する。「こそあどの森」シリーズ(理論社)は国際アンデルセン賞オナーリストとなる。アジア各国では翻訳本も出版されている。岡田淳作品で読書嫌いが治った、本好きになったという人は多い。

「2008年 『人類やりなおし装置』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岡田淳の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×