なみのむこうに

  • ビーエル出版
3.43
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本棚登録 : 153
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784776410515

作品紹介・あらすじ

エラはひとりぼっち。小さなふねで真っ暗な海にうかんでいます。
おしよせる大きな波に
すすむ勇気もなく、不安をつのらせるエラ。
そこへ、一羽の鳥が光をはこび、
イルカやクジラもやってきて、やさしくよりそい
エラはいつのまにか自分の力ですすんでいました。
そしてその先にあったのは……。

海中にクラゲたちが漂う幻想的な絵や
次第に明るくなっていく空や海の光も美しく描かれ、
希望を感じさせてくれます。

ひとりぼっちじゃないよ、あきらめないで、と
未来へ歩む子どもたちにあたたかいエールを送り
静かに、やさしく支えてくれるような絵本です。

感想・レビュー・書評

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  • B r i t t a   T e c k e n t r u p
    http://www.brittateckentrup.com/index.htm

    Britta Teckentrup(@britta_teckentrup) • Instagram写真と動画
    https://www.instagram.com/britta_teckentrup/

    なみのむこうに ブリッタ・テッケントラップ(著/文 | イラスト) - BL出版 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784776410515

  • ひとりぼっちで小さな舟に乗っているエラという主人公。エラの不安は、人生という旅への不安を象徴しているようです。海の底からの声、白い鳥、イルカ、クラゲ、大きなクジラのアドバイスは、生き方のアドバイスに当てはまります。エラが自分の力で波を乗り越えて行った時、初めて目の前に「ひとりぼっちではなかった」証が、晴れわたる空とともに現れる、という表現、深いなぁ。人生って、そういうものなのですよね。

  • 暗い海の上、一人波に揺られて彷徨うエラ。 海の中から声がしました「とまってはいけない、エラ。前に進んでいかなければ」 「何処へ向かえばいいの」 「それは、自分で見つけるのよ」...白い鳥が声をかける「エラ、怖がらないで。ぼくが傍についてるから。きみは、ただ、勇気を出せばいいんだよ」...大きな鯨があらわれて「波なんて気にしてはダメ。大事なのは海そのものと、エラ。あなたよ。 怖がると波は大きくみえる。でも、どんなに大きく思えたものも、のり越えてしまえば、ずっと小さくみえるのよ」・・・心に希望の灯を!

  • エラはたったひとりで海にうかんでいます
    どこからも遠い深くて暗い海
    エラは不安で動けなくなってしまいそうでした

    「エラ、こわがらないで」
    ちいさな鳥がくちばしにちいさな灯りをくわえてきました

    「ひとつひとつ波を乗り越えていけばいいんだ」
    イルカたちがお手本を見せてくれました

    「道がわかるように照らしてあげる」
    クラゲたちが海の中で光っています

    たくさんの生き物たちに励まされてたどり着いた場所には。


    〇ひとりぼっちじゃないよ
    〇青が基調のすてきな絵
    〇寄りそって、そして背中を押してくれる生き物たち
    〇海の広さ

  • どこからも遠く、深くてくらい海に、ぽつんとうかぶのは、ひとりぼっちのエラ。海の中から不思議な声が聞こえてきます。「とまっていてはいけない、エラ。まえにすすんでいかなければなりません」そして白い鳥やイルカたちも前へ進めるように手助けするようになり──。
    落ち込む人に向けてのカウンセリングの作品、なのかな。過去作いくつか読んだはずですが、内容全く覚えていない。海の生物らの瞳の描き方を除けば、画風とても好みです。

  • エラは一人ぼっちで、
    深くて暗い海に浮かんでいます。

    あなたはひとりではないよ、
    あきらめないで
    というメッセージを送ってくれる絵本です。
    船のマストにともる灯りが幻想的でした。
    希望の灯りなのでしょうね。

  • メッセージ性の強い絵本。

    高学年におすすめ。

  • たった一人で小さな船に乗って、暗い大海原を漂うエラ。
    どうやって進むのかも、どこへ向かえばいいのかもわからない不安で胸がいっぱいの彼女に、鳥が明かりを運んでくれたり、イルカが波の乗り越え方を教えてくれたり…次々導きや助けが現れて、一人ぼっちじゃないことを知り、自分の力で波を乗り越えていけるようになる変化に胸が熱くなる。
    「こわがると、なみは大きくみえる。でも、どんなに 大きくおもえたものも、のりこえてしまえば ずっと 小さくみえるのよ」のクジラの言葉はそのまま様々な不安に揺れがちな8歳息子に贈りたい。

  • 『勇気』の物語だけど、はじめは『闇』のシーンで始まる。
    「深くてくらい海。くらやみばかり」という……遭難者なのか?という出だし。
    でも、白い鳥にネズミイルカにクラゲにクジラが助けてくれて、船は進んでいく。

    最後には他の子たちとも会えて、一人ではなかったと気が付く。

    赤い本が『壁の向こうは何がある?』という不思議から動くけど、青い本は海に放り出されて一人で進めと言われて必死で進んだ先に仲間がいるというちょっとしたサバイバル。

    でも、どちらも『勇気を出して進んで』というメッセージは同じ。

    作者さんのプロフィールも載っているけど、ベルリン在住……ということはベルリンの壁の世代なのかなと思った。壁の話ってそういう事?

  • 暗い海を乗り越えて穏やかな地にたどり着くお話し。新しい生活が始まる子供たちに。

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著者プロフィール

ドイツ・ハンブルグ生まれ。ロンドンのセントマーティンズ・カレッジ・オブ・アートで学ぶ。夫と息子とベルリンで暮らしている。日本で訳された作品に『とらさんおねがいおきないで』『おなじそらのしたで』『おおきなおおきな木みたいに』『いえがあるっていいね』『かえりみち』(以上、ひさかたチャイルド)『いのちの木』(ポプラ社)、『かべのむこうになにがある?』(BL出版)など多数。

「2023年 『つきはかがやく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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