- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784777203147
感想・レビュー・書評
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レビューは後ほど。
現代文の裏に思想あり。
これが分かると解き易くなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【書誌情報+内容紹介】
『現代文と格闘する 改訂版』
著者:竹国 友康
著者:前中 昭
著者:牧野 剛
カバーデザイン:大貫デザイン事務所
刊行年:2006
版型 A5判/2色刷/ソフトカバー 別冊
頁数 本体312p + 別冊84p
定価:1416円(税込)
ISBNコード:978-4-7772-1785-4
備考:2016年に3訂版が刊行。
技法に頼らず、現代文が読める方法を紹介
● 3大特色―
1.読解に有効なキーワードを精選・整理して収録。
2.内容・文脈から迫る“読みつなぎ方”を「キーセンテンスと論理で読みつなぐ方法(評論文)」と「出来事と心情・想念で読みつなぐ方法(小説文)」の2系統で展開。
3.キーワード、キーセンテンス、強調語、論理語の見分け方の実際を紹介。
他に、設問に応じた「解法のヒント」、テーマを考える手がかりとなる「知の扉」を掲載。論述答案の導き方の説明も充実。
〈http://www.kawai-publishing.jp/book/b-01/index.php?sesIsbn=978-4-7772-1785-4〉
【簡易目次】
はじめに [001]
本書の構成について [002-003]
改訂版の刊行にあたって(著者) [003]
目次 [004-006]
第一部 ことばをイメージする 007
Ⅰ「字義」上の関連語
Ⅱ 論理
Ⅲ 近代をめぐる概念
Ⅳ 対概念 (例 理性・精神⇔感性・肉体)
Ⅴ ダイナミズム(動的な見方)
第二部 文章を読みつなぐ 027
第1章〈キーセンテンス〉と〈論理〉で読みつなぐ(詳論文の読解) 029
第1節 評論文を読むということ
第2節 評論文をどう読めばよいか
第3節 実際に問題文と取り組む――中村雄二郎「哲学の現在」
第4節 全体をつかむことに向かって読みつなぐ
第5節 問題をどう解けばよいか
第2章〈出来事〉と〈心情・想念〉で読みつなぐ(小説文の読解) 061
第1節 小説文を読むということ
第2節 小説文をどう読めばよいか 63
第3節 実際に開題文と取り組む――清岡卓行「アカシヤの大連」
第4節 場面における、〈出来事〉と〈心情・想念〉を読みつなく
第5節 問題をどう解けばよいか
第三部 文章と格闘する[解説編] 101
[問題1]今福龍太 「移り住む魂たち」(評論)
[問題2]阿部蓮也 「『世間』とは何か」(評論)
[間題3]本田和子 「異文化としての子ど」(評論)
[問題4]高井有一 「少年たちの戦場」(小説)
[間題5]夏目漱石 「それから」(小説)
[問題6]上田三四二「廃城について」(小説)
[間題7]高橋和巳 「事実と創作」(評論)
[問題8]鷲田清一 「モードの迷宮」(評論)
[間題9]日野啓三 「東京の謎」(評論)
[間題10]丸山圭三郎「言葉と無意識」(評論)
[問題11]山崎正和 「演技する精神」(評論)
[問題12]西部邁 「社会科学の落日」(評論) 275
[問題13]イ・ヨンスク「『国語』という思想」(評編) 289
[解法のヒント 一覧]
1 表現の特徴を問う問題
2 心情説明の問題
3 設問文の理解を十分にすること
4 理由説明の問題
5 記述問題の取り組み方
6 相違点(比較)の説明問題の考え方
7 抜き出し問題
8「消去法」について
9「不適当なものを選べ」という設問
10 比喩表現の説明問題
11 指示語の問題
12 空欄補充の問題
13 趣旨判定・内容合致の問題
14 脱落文の問題
[知の扉 一覧]
1 有機的全体性について
2 アイデンティティについて
3 自文化中心主義と文化相対主義をめぐって
4 「文化・文明」比較論について
5 「異文化」との出会い
6 「家」――親と子の相剋
7 「生と死」をめぐって
8 芸術論・文学論をめぐって
9 「身体論」をめぐって
10 「都市論」の現在
11 「言語論」をめぐって
12 自己とは何か
13 「知識人と大衆」について
14 「国民国家・国語・国民」、「オリエンタリズム」について
【演習編[別冊]の目次】
目次 [01]
構成・取り組み方 [02-05]
[問題1]今福龍太 「移り住む魂たち」(評論)
[問題2]阿部蓮也 「『世間』とは何か」(評論)
[間題3]本田和子 「異文化としての子ど」(評論)
[問題4]高井有一 「少年たちの戦場」(小説)
[間題5]夏目漱石 「それから」(小説)
[問題6]上田三四二「廃城について」(小説)
[間題7]高橋和巳 「事実と創作」(評論)
[問題8]鷲田清一 「モードの迷宮」(評論)
[間題9]日野啓三 「東京の謎」(評論)
[間題10]丸山圭三郎「言葉と無意識」(評論)
[問題11]山崎正和 「演技する精神」(評論)
[問題12]西部邁 「社会科学の落日」(評論)
[問題13]イ・ヨンスク「『国語』という思想」(評編) -
帝大以上の何巻向け
それ以下の国公立ならやらなくていい
オーバースペック -
適当な公式を安易に提示するのでなく、真に受験生のためを思って書かれたのだなと感じた。
キーセンテンスの重要性を説く箇所があるが、英文読解にも役立ちそう。
日頃から多読している自負はあったが、それはただ漫然と目を通していただけに過ぎず、決して精読ではなかったと痛感した。
これまで現代文は比較的自信がある教科であったが、根拠のないままなんとなくこうかなと選んだ選択肢が運良く正解だっただけなんだとわかった。
単著の場合、その著者の個性や時には思い込みともとられかねない主張が前面に出るがあるので、複数の目で議論し、作り上げたであろう本書のような共著のほうがよいかもしれないとも思った。それぞれ長所と短所はもちろんあるだろうが。
ところで本書には、出来事には登場人物にとっての外的な出来事と内的なそれの二つがあるということの説明として、こんな記述があった。
「たとえば、登場人物Aが、一年前に祖母が亡くなったときのことを現在思い出しているとしよう。一年前の『祖母が亡くなった→Aは悲しい』と、現在の『祖母が亡くなったときのことを思い出す→Aは悲しい』との、『出来事→心情』の関係のあいだには違いがある。一年という時間の経過があるという違いはもちろんだが、『
Aは悲しい』という心情を引き起こす『出来事』の性格にも違いがあるのである。前者の出来事はAの外で起きたもの(事実)であるのに対し、後者の出来事は、『思い出す』というAの内面において起きている心的な事態である」と。
この箇所を読んで思ったのが、思い出すことさえしなければ悲しむこともない、というごく当たり前のこと。彼女に振られたあといつまでも尾を引いているのはいつまでも彼女のことを思い出すからであり、それを作為しなければ尾を引くこともなくなるなと、自らを顧みてそう思った。終わったあとにいつまでも悲しむのは一人で勝手に悲しんでいるのだ。そしてそれは暇だからだ、と自分に言い聞かす。 -
もはや参考書にとどまらない名著。受験生はぜひ。
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ここのとこ使っている人、周囲に増えてきました。
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9月から本格的に勉強が始まり、現代文はセンター過去問から始めました。1ヶ月間毎日評論・小説を1題ずつ解きましたが、なかなか点数が安定しませんでした。平均7割くらいでかなり波がありました。
センターの黒本を全部解き終えたので、10月から私大対策に入りました。
まずはじめたのが、この参考書です。
一番良かったのは、文章を読みながら頭の中で要約する癖がついたことです。文章の意味を正確に読み取れなければ要約は出来ません。必ず指示に従って自分で要約を書くことをおススメします。
僕は現代文がめちゃくちゃ苦手でしたが、この参考書でかなり世界が変わりました!
うまく説明できませんが、この参考書+問題集数冊+過去問で、早稲田の下位学部レベルは驚くほど解けるようになったのでぜひやって欲しいです。
分厚くてきつそうですが、案外スラスラ進みます。2,3周して身に染み込ませましょう。
演習編の問題はかなり骨のある問題でした。1回目で出来なくても何度も復習して解説と同じことをできるように意識しましょう。
僕の中では、この参考書が「現代文のバイブル」です。
人によっては合わないかもしれませんが、自分はこの参考書で私大はほとんど対応できると思います! -
中野師の読解法と解答法を身につけていたので、あまり意義を感じませんでしたが、教える際、とても重宝しました。
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これ一人でやれる生徒がいればいいのだが