キューティーハニー The Origin (復刻名作漫画シリーズ)

著者 : 永井豪

• 小学館クリエイティブ(小学館) (2013年12月20日発売)

作品紹介・あらすじ

不滅の変身ヒロイン誕生40周年記念出版

主人公、如月ハニーは体内に内蔵した「空中元素固定装置」を発動させ、「ハニーフラッシュ！」のかけ声とともに、愛の戦士キューティーハニーに変身。亡き父の仇である悪の秘密結社「豹の爪」に白銀の剣シルバーフルーレで立ち向かう。
今年作品誕生40周年を迎える『キューティーハニー』はロングセラーとして、現在に至るまで途絶えることなく版が重ねられています。それは作品の時代性とは別に、読者から「内容の良い物は何度読んでも面白い」という認識がなされている証ではないでしょうか。本書は40周年を記念し、これまでの単行本では収録されることのなかった全ての扉絵を収録、さらに「少年チャンピオン」連載時の4色、2色を再現した完全復刻版となります。漫画界に革命を起こした、不滅の変身ヒロインの活躍をお楽しみください。

感想・レビュー・書評

[猫武炸成さんの感想 · 2023年11月27日]

＜CUTIE HONEY the ORIGIN＞
　　
装丁/宮添浩司

[みのくまさんの感想 · 2020年4月8日]

本作はとにかく執拗に女性が裸になる。それだけなく、鞭で叩かれたり縛られたり、バイオレンス描写も確実にエロティシズムを念頭に置いていることは疑う余地もない。
とにかくエロい。だがこのエロさは幼稚性とも結びついている。女性の裸(とくにおっぱい)に対する異様な執着は、子供(二次性徴前の男児)の性欲である。まず、永井豪はその頃の性欲を完全にトレースしている事に驚愕する。
またハニーはアンドロイドである。そして敵も味方もハニーの身体を欲望する。女性が周囲から向けられている好奇の眼差しを、これもまた完璧にトレースしている。
ただ、永井はそれを否定的に描いていない。同時に女性の欲望もちゃんと描いているからだ。
一方的に欲望を向けられる存在、つまり「萌えキャラ」ではない。ただし「記号」的ではある。ゆえにハニーはアンドロイドなのだろう。

著者プロフィール

『デビルマン』のほか『マジンガーＺ』『ハレンチ学園』『凄ノ王』『キューティハニー』『激マン』などギャグからＳＦにまで至る、多彩かつ膨大な作品によって、後続のクリエイターに多大な影響を及ぼし、今なお現役で描き続ける巨匠。多くの作品が映像化されているが、海外でも放送された『マジンガー』シリーズ等々により、外国人のファンも多い。

「2016年 『サイボーグ009　VS　デビルマン　－BREAKDOWN－』 で使われていた紹介文から引用しています。」