【Amazon.co.jp 限定】ベターハーフムーン(SSペーパー付き) (ショコラ文庫)

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  • 心交社
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784778135720

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな作者さんの最新作、電子配信を楽しみに待っておりました。

    キャバクラのボーイ怜王と、怜王がひとめ惚れした不動産会社の営業東屋とのすれ違いラブ。

    作者さんにしては珍しいような(BLにはありがちな)設定で、途中までは淡々と読み進めておりましたが、さすが安西先生!物語中盤、好きなのは自分だけなのでは?と怜王の気持ちが陰り始めるあたりから一気に面白くなってゆきました。

    後半、東屋が気持ちを口にしない自分の傲慢さに気付いてゆく攻めざまぁ展開が非常によかったです!

  • 一気読みしました!めっちゃいい…・゜・(つД`)・゜・

    固い職業・朴念仁・堅実で真面目で誠実な攻に、チャラい人生歩んできた性に奔放な受って、前の作品で拝読したことがあって、
    それはチャラい受が、いつも静かに誠実に想ってくれてた攻の愛情って当たり前のものじゃないんだ!ってある時気づいて己を省みるお話だったけど、
    今回のは!攻様が気づかされるお話!
    そう来たか~!

    チャラく見えるけど、育った環境から中卒→夜のお仕事してる受の怜王は、すごくまっすぐな心根の持ち主。
    はじめは、職場近くのコンビニで見かけるリーマン好みだな~、とあるアクシデントでラッキースケベ( *´艸`)やったー!くらいの軽い気持ちだったけど、その彼、東屋さんと友達として意図せず交流が深まっていく。
    少しずつ生活が変わり、東屋さん好きだなあ…と思いが育っていく。
    と同時に、会う時間増やすために昼バイトにしよう!仕事で使う資料の漢字が読めない自分にショック!でも東屋さんにルビ振ってもらったら読めて、それが嬉しくて、じゃあもう一度高校にチャレンジしてみようかな、

    って、どんどん、諦めてた自分の人生に「夢」が出てくる展開がすごく好き。

    好き。から発展する思いとか行動が、とても明るい。
    相手を好きになり、相手も自分をきちんと尊重し受け入れてくれるから、自分のことも好きになっていく感じ。

    でも、キスしてくれた、セックスしてくれた、一緒に過ごしてくれた、受け入れてくれたのが嬉しくて楽しくて…相手もそれなりに同じように思ってくれてそう、俺たち付き合ってるんだよね?って思ってたのに、全部自分がアクション起こしたから「してくれた」だけであって、それって、「同情」?
    今までが満ち足りていたからこそ、あれ?ってなった時の悲しさ虚しさ。

    東屋さんが引っ越してから、そっと離れる決意をした怜王。

    …からの!東屋さん視点ですよ。今まで毎日聞きあきるほど好き好き言われて油断しまくってた怜王と連絡とれない。なんならブロックされてる。居場所も彼の交遊関係もわからないことにショックを受ける。

    いつの間にか東屋さんの心の中にしっかり根付いてた怜王が、自分のそばにいないのを受け入れられないし何でいなくなったのかわからない。
    「俺が何をしたっていうんだ」に対して
    「なにもしてないからふられたんじゃないの?」と手厳しい友人。それな。

    確かに。相手の愛情を受けとるだけで、自分から好きだとも言ってない。

    でも諦めない。怜王視点の時見えてた東屋さんはまだ、絆されてたのかな?あんまり恋愛としてはピンときてないのかな?って思ってたけど、いやいや。
    そもそも間口があまり広そうじゃない東屋さんが心許して怜王が自宅入り浸りでも当たり前にリラックスして過ごしてるって時点で大分好きだったんだね。
    髪を切った怜王のうなじに無意識に釘付けになってたり、ストレートなのに迫られたからってキスしたり寝たり。

    再会してからのやり取り、泣きながら読んだ。怜王が、東屋さんと過ごすうちに自分「なんか」と思わず自分の可能性を信じられるようになったこと、東屋さんとわかれても保育士の夢を地道に叶えようと努力し続けていること、
    なんかもう、ええこやな!
    自分なんかと思わないようになった、そんな付き合いをできたってすごいなって。

    好きだから、見ていたから行動が読めるんだよ。なくしたものがどこにあるか、推理できる。って言う東屋さんも、いいなあ。頭がいいからだけじゃなくて、好きだから。目が彼を追っていたから。

    一生懸命、今までのスカした(笑)態度を反省して、好きだよって諦めずに怜王に伝える東屋さんにも涙が出た。

    なんかもう、好きが眩しすぎて尊い。:+((*´艸`))+:。
    また、好きな作品が増えてしまった。ああ読み終わっちゃったの残念~まだふたりを見ていたい。

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