- Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
- / ISBN・EAN: 9784778313371
作品紹介・あらすじ
知識と力、そして言葉。「トナール」と「ナワール」とは?シリーズ最高傑作との誉れ高い、再生の第四作。
感想・レビュー・書評
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新装版になったカスタネダのドンファン・シリーズの初期4部作の最終巻。1〜3巻までの訳者による新訳版である。(といっても、旧訳版を読んでないので、比較はできない)
数ヶ月まえから、少しづつ読み進めてきたのだが、3冊目の「イクストランへの旅」が面白かったので、そのまま「力の話」まで一気に読んだ感じ。
1作目を読んだときは、結構、ユルいというか、正直、どこがそんなにいいのか分からない本だったのだが、1作毎にテンションが高まっていき、「力の話」では、これまで伏線というか、伏流が全部合流して、ものすごいパワーで話しが進展していく、最後には物語の外に突き出てしまう感じ。
あ〜、この4作目のためにこれまで力がたくわえられていたんだと思う。これまで、なんでこんなことやってんだろう、と思っていたところについても、一応、解釈、説明が与えられつつ、最後は、それも超えてしまう感じ。
どこまでがカスタネダの体験で、どこからが創作かは分からないのだけど(そして、その違いはほとんど意味ないというのが、本書のメッセージでもある)、10数年間、ドンファンと訳の分からない修行をしてきて、やっと最後に全体像が説明されるという体験って、どんな感じなんだろうと思う。
この4作目だけを読むと効率はよいし、そういう読み方も可能であるが、やはりそういう訳の分からなさを体験したうえで、この4作目を体験することが大事かな。
これを読むと、とりあえず、プロセスワークでいうところの、コンセンサス・リアリティ/ドリームランド/エッセンスみたいな、現実のレベルという話しがより深く理解できます。
もちろん、それ以外にも、たくさん得るものは、あるよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
確信した。これは「大きな物語」だ。
真偽論争を経て、やっと今になって別の水準で議論が出来るようになったのかもしれない。
最後のシーンは胸に迫ってくる。